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ベテランについて その3

「ゲームを楽しむ」、子供とプロのスポーツ選手でもニュアンスはまったく異なります。それと同じようにベテランと若手、向上型とゆる系とでも差異があると思うのです。しかし、個人個人の楽しみは不可侵が常識です。共有は歓迎でも干渉は許さないのです。結果的に、私達は「楽しい」の共有言語を持つけれど使用方法がまったく異なったままで付き合っているのです。つまり「楽しい」は便利な言葉だけど誤解をうけやすいのです。特に危険なのは、経験差がある場合です。初めて手にしたTCGで覚えることは楽しいことです。カード入手、デッキに戦術が生まれ、勝率が上がり、プレイングに余裕がうまれる。しかし、いつか頭打ちが起こります。つまり、ベテランは覚えて「楽しい」というものは過去形になっているのです。現在進行形と過去形はまったく違います。もちろんベテランはその差異を修正できますが、ネットの場合は見分けが難しいです。楽しさの誤差修正は読み手の判断と書き手の文章力だと思います。
さて、覚えることがなくなった枯れ木寸前のベテランの楽しみ方とは……食べる、寝る、歌う、見るなのどの快楽から少し卒業して、ゲームクリアーの過程と達成感です。しかし、過程と達成感のバランスが大変複雑で、簡単すぎると無駄作業となる、難しいと達成(クリアー)できません。麺のゆで汁が吹きこぼれない絶妙な火加減が求められるのです。TCGは対戦ゲームである以上、麺の太さ(プレイングの技量)や水の量(デッキパワー)が対戦相手で変わります。ベテランは火加減を調整できる「ツマミ」を持っているのです。しかし、あくまで「ツマミ」を持っているだけで、それが美味しく茹で上がるかは別問題です。下手に食べれない大失敗をするよりは、麺や水の固定できる身内戦や効率追求のほうが「食」にありつけます。「食」は「楽しい」ことです。しかし、『人はパンだけで生きるのではない』とおなじで『ゲームは消費するだけではないと』本気で信じています。「ツマミ」にぎることは能動的楽しさの始まりなのです。
ベテランは「消費する楽しさ」から「ゲームしかできない楽しさ」を見つけられた生き人なのです。

登録タグ: 水曜日の斜め上TCG論 

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テーマ:投稿日時:2013/10/09 19:15
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