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TCGと「じゃんけん」について その3

前回はMTGの「じゃんけん」について考察しましたが、TCGの「じゃんけん」は「3すくみ」以外にもあります。
TCGも含めた卓上ゲームの最大の苦手は計算や誘発の処理です。ビデオゲームはこれをコンピューターが肩代わりして卓上ゲームを侵略しました。しかし、「じゃんけん」はコンピューターと同等に進行できるゲームです。「じゃんけん」が劣らない理由は二つあります。ひとつはスマートフォンの操作のように直感的に勝利判定ができる、ふたつめはプログラムをアイコンで選ぶことです。「じゃんけん」とは(グー・チョキ・パー)を選択して結果は見るだけ(直感処理)で分かる。「じゃんけん」は子供から年寄りまで扱える近代テクノロジーのシーラカンスなのです。
近代TCGには「選択と直感処理」のゲーム進行が多く組み込まれています。手札供給の増加やカードのアイコン化、配置ゾーンの増加、「じゃんけん」の勝敗によるリターン増加とノーリスク化で、近代TCGはどのフェイズにも「擬似じゃんけん」が設置されていて、その進行と処理がゲームそのものになっています。
今のTCGの言論は「じゃんけん」は「3すくみ」と「選択と直感処理」が混在してます。相反するものではないので共存できると思いますが、2つの棒を両方立てる試行錯誤はまだ始まったばかりと思います。現状は、ひとつの方に専念するTCGが主流です。ブシロード社長の木谷氏の言う「ライトユーザーからの需要」の受け皿は「選択と直感処理」のTCGです。さらに、「3すくみ」の古典TCGであるMTG世代のデザイナーを需要のミスマッチで悲観しています。しかし、私は「選択と直感処理」は短期的収益で「3すくみ」は長期的収益と考えたほうが良いと思います。

登録タグ: 水曜日の斜め上TCG論 

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テーマ:投稿日時:2013/12/04 23:02
TCGカテゴリ:
表示範囲:全体
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