TCGの近代化の境界線はシングル販売の普及率だと思います。
シングル販売が止まれば、多くのプレイヤーが活動ができなくなるほど大きいサービスです。
シングルは中古販売です。中古は価格が安いかわりにリスクがあります。しかし、TCGプレイヤーはそれを知ってか知らないか中古買いは積極的です。カードには消耗や故障がなく、スリーブの普及でキズがあっても性能を確保できるからです。そして、生産が打ち切られたカードは中古でしか手に入れる手段がありません。
私の記憶が確かなら、メーカーと小売がシングル販売をめぐり対立がありました。シングル側が認められたのですが、プレイヤーの面倒を小売が肩代わりする結果になりました。その一方、メーカーはシングル販売前提のカードクリエイトとゲームシステムにシフトして、小売店は供給過多の防波堤もしくはため池になりました。
シングル頼みのTCGは不安です。シングル販売の水がなければと発芽しない軟弱な種です。デュエルスペースをつぶしてシングル棚を増やすショップが増加すれば、根っこからTCG業界は衰退するでしょう。シングル販売は望むカードの「ミスマッチ」の回避手段です。それはカードデザインから取り組むべき課題だと思います。私がお邪魔するカードショップの定員はいつもシングル販売の準備や査定で大忙しです。もしこれが改善できたら、ティーチングや大会運営や商品の売り込みが強化でき、TVCMがいらなくなるほど、認知度と現場力と向上し未来のTCGの希望になります。
今のシングル販売は欠かせない存在です。しかし、私達のシングル購入の意味は「カードを買うこと」ではなく、「ゲームを買うこと」だと忘れてはいけません。間違った選択のカードや使いたくないカードの使用もまたゲームの一部なのです。
登録タグ: 水曜日の斜め上TCG論
テーマ: | 投稿日時:2013/03/20 13:16 | |
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