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TCGプレイヤーが「ゲーム理論」を言い出したら

ゲーマーにゲーム理論は難しい以上に話題にするなです。彼らのゲームの考えを壊して再構築するからです。ゲーマーにとってゲームとは偏りを自分側へ誘導することで、普遍性や均衡を探し出すゲーム理論とは正反対です。
それでは、ゲーム理論の定番三柱の「囚人のジレンマ」をTCG流(でゅえるメイト)に例えて説明します。
「神園いくさ」と「札引かもね」が大会で初デュエルをします。漫画ではデュエルするまでお互いを知る時間がありましたが、例えでは、初対面で挨拶程度の会話だけとします。
さて、ふたりには2種類のデッキがあります。ひとつは、強レア満載の強デッキ。もうひとつはお気に入りのカード満載のファンデッキです。テーマは……「ふたりはどちらのデッキを選ぶかです」
相手の関心なかったりや自分優先ならファンデッキの選択が有力です。この漫画は、ファンデッキでも両者のこだわりがあり、それを相手に認めさせるテクニックがあります。勝敗の結果関係なく、マッチの敵は今日の友です。しかし、それが公式大会で、プロモーションカードの獲得マッチとなれば、強デッキの選択が有力になります。2人のデュエ友の平行線が最悪デュエルに移行します。漫画のお約束なら、誤解が解けてお互いを尊重するストーリーになりますが……「でゅえるメイト」がありきたりなデュエル漫画に没落します。
ならば、プロモを賭けたデュエルでもファンデッキ選択の可能性はあるのか、そこに「囚人のジレンマ」のロジックがあります。ファンデッキの選択の唯一希望は、相手もファンデッキを使用することです。しかし、この期待が裏切られると……フルボッコと、プロモも逃す、ダブルパンチを食らいます。
「囚人のジレンマ」とは、非公開情報によって、相手の選択による大きな損失を嫌い、最小のリターンの選択を強いられることなのです。両者大きなのキズを追う結末が、この理論のオチです。

ゲーマーは、相手が強デッキでも「俺のファンデッキ」でプロモも獲得できると意気込みます。お互いが、強デッキでもテクニックと紳士行為でグットデュエルできる自信もあります。
私も、このゲーマー魂を否定するつもりはありません。私にもその経験があるからです。
ですが、もうひとつの「囚人のジレンマ」の回避方法がTCG業界にとって大損失となります。決め事が多く、交渉ごと許されない大会には参加しない、無駄に消耗するゲームは参加しない常識的な回避方法(ゲーマーにとって理解できない行為だが……)です。
TCGの大会に「囚人のジレンマ」を持ち出すことは、斜め上過ぎるかもしれません。ですが、ゲーム理論は「-」のネジに「+」のドライバーくらい役立たずではないと思いのです

登録タグ: 水曜日の斜め上TCG論 

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テーマ:投稿日時:2013/02/20 21:07
TCGカテゴリ:
表示範囲:全体
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