デフレ不況のなかマニアをターゲットにした商品が売り上げに貢献することがあります。しかし、マニア向け商品は本来あるべき商品を捻じ曲げる場合もあります。量産品を限定販売したり、使い道のない性能向上、無意味な差別化、マニアは良品がほしくて買うのに、それを大事にしないメーカーはとても残念だと思います
TCGにもマニアで支えられている市場だと思っています。ところが、そのマニアがこれから始めたいTCGプレイヤーの参入障壁かもしれません。
ほとんどのマニア向け商品は自己完結型ですが、TCGは対戦相手にも影響します。マニアの前に座る新規参加者からはあらゆるものにモザイクがかかったように映るはずです。そして、その免疫力があること、もしくはTCGをやりたい強い意志を持つ人が次のステップにすすむことができます。
それを経験で知っているマニアは新規参加者をむりやり引き込むことはしません。「わかる人には自然にわかる」スタンスなのです。
しかし、メーカーは積極的です。マニアに媚びりながらも、生き残り戦略の新規者開拓を模索してます。最低限、マニアのドロップと新規参加者は差し引きゼロの目標です。
そのゼロ増人口が維持できなければ、限界集落の消滅と同じ運命になります。マニアに追加年貢ような商品の連発販売でも結果は同じになると思います。
メーカーは限界集落になる前に見切りをつけて新しい街に引っ越すこともできます。しかし、宣伝費や開発費は先行投資のリスクがあります。
残念ながら、メーカーは、この3政策をとても非効率に行っています。初心者デッキはマニア相手に豆鉄砲、良化しない商品でマニアを疲弊させ、新規開発したゲームシステムはマニアに荒らされます。
ブロイラーの鶏のように、TCGはマニアに育てられてマニアに殺させると考えてしまいます。本質的問題点はプレイヤー個人の行動が、TCGの寿命を奪っていると想像しにくい点です。私も、自分自身を「マニア」と名乗りません。「ベテラン」と言い換えています。マニア対策は見えない加害者の防犯策かもしれません。
登録タグ: 水曜日の斜め上TCG論
テーマ: | 投稿日時:2012/12/05 21:38 | |
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