TCGの生みの親「リチャード・ガーフィールド」は「あれほど売れるとは思わなかった」と回想してます。6ヶ月で100万枚売る計画がわずか6週間で売り切れたのです。
もし、開発本人の想定内の売れ行きだったら、私達の世界は今とはかなり異なったと思います。それを私の体験を重ねて考察します。
先月と今月、二回ほど自動車のオフ会に参加しました。サーキットを借りた「走行会」もありますが、車好きが愛車で集まり雑談をするだけのミーティングです。そんなゲリラの集まりに高級外車で参上する猛者が表れました。平民の私達は興奮して祭りになります。デフレの世間では変わり者扱いされる外車オーナーが、聖地なら伝道者(ヒーロー)としてあつかわれます。ifのTCGもこのようなオフ会で支えられていたと思います。そして、レア満載のデッキの猛者が参加したら、「あいつカッケー!!」と興奮したと思います。
開発者が想定した世界は、カードショップもないスリーブもない公認大会もない砂漠のような状況です。TCGはオアシスまで枯れない品種改良された種だった。そして種はゲーマー達に根付いて実をつけました。ところが、その果実(MTG)はとても美味だったのです。開発者の想定外はTCG初代がゲームとして良作だった点です。
その結果、少量生産の卓上ゲームに需要大(カード求む!!)のブームが起こりました。
車に例えると……「レースをしたいから高級外車を増産しろ」しかし、現実の高級外車は簡単には量産できません。予約でも待つオーナーの強い信念と少量生産を守る生産者の絆みたいな関係を切れないからです。
TCG開発者はレアカードでゲーマーの絆を創造したかった。だから、レアカードは高性能と少量生産で差別化した。市場の声に応えるべくカードを種類と量ともに大量に流通しました。最悪の結果のレアの暴落はおこりませんでした。レアカードはレアカードであり続けました。カードをお札に例えれば……お札を1億枚刷ってもその記入されてる金額は変わりません。カードもおなじでテキストの劣化がなかった。そして、これに感づいたメーカーはレアカードの役割を変更しました。それはレアカードは稀少であるカードから、望めばオーナーになれるカードです。ここを転機に、レアリティシステムは人気番付に改変したのです。
登録タグ: 水曜日の斜め上TCG論
テーマ: | 投稿日時:2012/11/28 18:42 | |
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