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ゲームバランスについて その1

ゲームバランスの欠陥は致命傷です。だけど……バランス欠陥がないゲームは名作殿堂入りゲームです。それは砂遊び場の「お金」のような稀なことで、80%プレイヤーは砂まみれ、残りは最悪クソゲーをつかみます。
バランス欠陥の製品は市場を衰退させる正しくない製品です。極論ですが、99.99%(名作殿堂ゲーム以外)のゲームは正しくない製品だと「イコール」(結びつける)ことができます。ですがゲーム市場は拡大中であり、愛されています。つまり正しくないゲーム=楽しくないゲーム(無関心ゲーム)の「イコール」も成り立たないのです。
古今、ゲームデザイナーはバランス調整に多大な労力を払ってきましたが、プレイヤーたちは縫い目の糸を切るように、バランスチェックの隙間を掻い潜り効率化(攻略)進めました。もしくは、バランス崩壊した谷や山をさけてデザイナーの意図の遊び方を成り立たせるプレイをしました。今後も完璧なバランスのゲームはレアな存在ですが、プレイヤー達の創意工夫なかで指示され続けると思います。これこそが、ゲーム業界の最大の資源です。
さて、TCGに戻します。買えない難民もいた多売れの「ラヴニカ」です。実は……リミテッドではとてもバランスが悪い。タフネス4の壁が突破できない・除去カードが少ない・マナサポートカード不足からくるマルチカードのリスク問題・単色カードの冷遇・そして一番の問題点はコモンとアンコモンのソートが酷いことです。6パックでコモンのダブりやトリプルが当たり前に存在しました。そして、色の分布も偏りもあります。(1ボックスの開封のコモンアンコモン総量は同じです)
リミテッドのデッキ構築は基本ルールと土地の数さえ理解していればデュエルはできます。MTGのすごいところは、ベテランがよりよい構築を求めようとするとすごく手強いゲームに変貌するのです。「ラヴニカ」のパックを剥いてカード整理をしてもリミテッドの攻撃・守備・安定(マナ)どれも高(妥協できる)レベルの全体像が見えないのです。そして、全体像を隠す霧の正体はバランス欠陥です。「ラヴニカ」のリミテッドは正しくありません。ならば……不良少年をどのように優良少年に更正させるか?再チャレンジのない、このカードセットで最大級の花火(デュエル)を打ち上げること、これが構築のテーマ(楽しみ方)となりました。
私はゲームでも正しさを求める理想主義者です。理想主義ははるか遠くを憧れて、真下にある大事なことを見落としますが、今回ばかりはしっかりと拾えたと思っています。

登録タグ: 水曜日の斜め上TCG論 

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テーマ:投稿日時:2012/10/31 20:56
TCGカテゴリ:
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