タイトルとか考えてなかった

ChaosTCGについてあれこれ考えていました。今はMTGです。

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【MTG】ティムール再生 パーフェクトガイド【スタンダード】

◆目次
①はじめに
②ティムール再生とは?
③サンプルリスト
④カード解説(メインボード、サイドボード)
⑤プレイガイド(マリガン指針、サイド指針、マッチアップガイド)
⑥TIPS


◆はじめに
お疲れ様です。てんさいチンパンジーです。

本記事は2019年12月時点のスタンダード環境における【ティムール再生】の解説記事になります。
【ティムール再生】はどちらかというとニッチなアーキタイプです。
しかし、【ティムール再生】を好むプレイヤーは多く存在し、私自身も現環境では長いこと使用してきました。
折角なので自分の得た知見を共有したいと思い、本記事を執筆するに至りました。


◆ティムール再生とは?
《荒野の再生》を中心としたコンボデッキです。
《荒野の再生》から生み出される莫大なマナを注ぎ込んだ《発展+発破》での勝利を目的とします。
「緑のマナ加速」「青のドローソース」「赤の除去」というお手本のような組み合わせで、"ゲームを組み立てる面白さ"が詰まっています。

豊富なドローソースと脅威となる仕掛けから長いゲームレンジを得意としますが、《成長のらせん》→《荒野の再生》→《発展+発破》というかつての【シミックネクサス】を彷彿とさせるブンまわりを持つため、不利マッチでも捲る力があります。
反面、赤/青/緑の各色をまんべんなく使う事からマナベースへの負荷が大きく、事故による自爆も多いです。

干渉手段の薄い【ジャンドサクリファイス】【シミックランプ】を得意とし、高速アグロである【ラクドスナイツ】や大振りなアクションを咎める【シミックフラッシュ】を苦手とします。


このカードに魅入られた者の末路…


◆サンプルリスト
土地26枚
2《島》
2《森》
1《山》
4《繁殖池》
4《踏み鳴らされる地》
4《蒸気孔》
3《神秘の神殿》
2《天啓の神殿》
2《寓話の小道》
2《ヴァントレス城》

生物5枚
3《砕骨の巨人》
2《老いたる者、ガドウィック》

その他29枚
4《選択》
4《成長のらせん》
4《霊気の疾風》
2《神秘の論争》
3《炎の一掃》
4《荒野の再生》
4《薬術師の眼識》
4《発展+発破》

サイド15枚
4《夜群れの伏兵》
3《厚かましい借り手》
2《神秘の論争》
2《否認》
2《丸焼き》
2《溶岩コイル》


◆カード紹介:メインボード
マナベース

《寓話の小道》を除いた色カウントは 青:緑:赤=17:13:11 と青に偏っています。
これはデッキを支えるための潤滑油が青に寄っているためです。

《選択》

地味に思えるこのカードも【ティムール再生】では必須カードです。
【ティムール再生】は地続きのデッキで、状況によって必要なカードが異なります。
そのため、特定のキーカードと同じくらいそれらを探せる潤滑油も大切です。

《成長のらせん》

2ターン目に撃つのが最もブンまわりですが、土地を大量に使う【ティムール再生】にとっては、余裕があるならいつでも撃ちたいカードです。
とはいえ、結局やってる事は土地を置いているだけなので、不要なマッチアップもあります。
このカードに対して盲目的にならない事が重要です。

《霊気の疾風》

一切当たらないのは【アゾリウスコントロール】【エスパースタックス】程度で、逆に【ジャンドサクリファイス】【シミックランプ】といったトップシェアにはクリティカルな、現環境のトレンドカードです。
また、この手の色対策カードをメインから採用しても《薬術師の眼識》のコストに当てられる=腐るリスクを軽減できるのは、【ティムール再生】ならではの強みです。

《砕骨の巨人》

主に《ショック》としての運用を目的としていますが、オマケ(?)である本体もかなり優秀です。
【アゾリウスコントロール】などの受け身なデッキに対しては4点クロックとしてプレッシャーを掛け、【ゴルガリアドベンチャー】や【グルールアグロ】といった《探索する獣》《変容するケラトプス》を擁するデッキに対してはブロッカーとして活躍します。

《老いたる者、ガドウィック》

主にリソース源としての活躍を期待していますが、戦場に残った際の自衛能力も強力です。
【ティムール再生】は《選択》《成長のらせん》《薬術師の眼識》といった青いインスタントを多く搭載しているので、タップ能力を有効に使う事が出来ます。
苦手な《朽ちゆくレギサウルス》に対しても強く出られるようになるのもポイントで、色拘束の厳しさを除けばデッキ内でもトップクラスのパワーカードです。

《炎の一掃》

相手に干渉する手段の少ない【ティムール再生】にとって、序盤の手数で取られたテンポを捲るこの手の全体除去は必須です。
特に【ラクドスナイツ】や《エッジウォールの亭主》を使った【アドベンチャー】系デッキに有効です。

《神秘の論争》

《エリマキ神秘家》や《時を解す者、テフェリー》といった苦手カードへの対策です。
ショックランドや占術ランドの多い【ティムール再生】において、後手で2ターン目にタップイン処理をしながら《時を解す者、テフェリー》や《発現する浅瀬》といった脅威となるカードを軽く弾けます。
75枚に4枚採用したいためメインから採用していますが、素で撃っても《マナ漏出》なので、【ジャンドサクリファイス】や【シミックランプ】のような重いカードがそれなりに採用されているデッキが多い現環境では腐りにくいカウンターです。

《荒野の再生》

【ティムール再生】における最重要カード。【シミックネクサス】で大活躍したこのカードはまだまだ現役です。
《発展+発破》との相性は勿論ですが、《薬術師の眼識》や《ヴァントレス城》との組み合わせだけでも圧倒的です。

《薬術師の眼識》

【ティムール再生】は大量にリソースを使うため、この手のドローソースは必須です。
《荒野の再生》下では大量にマナが生み出されるため、再活を上手く使えるこのカードとの相性は抜群です。
長期戦では鬼のように強く、【アゾリウスコントロール】【イゼットフラッシュ】などに強く出られる要因でもあります。

《発展+発破》

メインボード唯一の勝ち手段です。X=20以上を相手の顔面に叩き込みます。
《発破》モードは固定シンボルが厳しく、《荒野の再生》下でないと弱い《電解》になりがちです。
なので、道中で被った場合は《発展》モードで掃けると嬉しいです。


◆カード紹介:サイドボード
《夜群れの伏兵》

追加の勝ち手段です。
《発展+発破》は相応のターン数+《荒野の再生》を前提としているため、軸をずらすために使用します。
対アグロには無限にブロッカーを沸かせるためにも使います。

《神秘の論争》
既に紹介済みなので割愛します。75枚に4枚必須です。

《否認》

追加のカウンターです。
【アゾリウスコントロール】【ティムール再生】等のコントロール・コンボに対するサイドイン・アウトの枚数合わせです。
ベストではなくベターな選択なので、もし環境に合わせてサイドボードに手を加える事があるなら、この枠から検討します。
余談ですが、このイラストの《否認》が最も強いとされています(通説あり)

《溶岩コイル》

追加の除去です。
《荒野の再生》との相性を考えるなら《焦熱の竜火》や《ヤヤの挨拶》の方がよいですが、それらは《変容するケラトプス》《探索する獣》《騒乱の落とし子》といったタフネス4以上のクリーチャーに触れないのがネックです。
特に《変容するケラトプス》は一度戦場に出てしまうと《砕骨の巨人》《夜群れの伏兵》以外ではほぼ倒せないため、シェア率の高い【シミックランプ】【ジャンドサクリファイス】とのサイド後を考えて《溶岩コイル》にしています。

《丸焼き》

《時を解す者、テフェリー》のピンポイント対策です。
《予見のスフィンクス》《帰還した王、ケンリス》《風の騎兵》《パルン、二ヴ=ミゼット》《敬慕されるロクソドン》にも当たるため、それらが使用されるデッキに対してはサイドインします。


◆プレイガイド:マリガン指針
マリガン指針について解説します。

【ティムール再生】はゲーム中に必要なリソースが多いデッキなので、出来るだけキープを心掛けます。
特にメイン戦では「この手札はアグロに弱いから…」「これだとコントロール相手に有効牌が無いから…」といったマリガンはしません。

・キープ基準
《成長のらせん》《荒野の再生》《砕骨の巨人》

デッキのキーとなる《荒野の再生》は最もキープに寄与するカードです。
《成長のらせん》は2→4マナのジャンプによる《荒野の再生》の最速設置もそうですが、《薬術師の眼識》のようなマナコストの重い(嵩張る可能性の高い)カードを素早く掃けます。
《砕骨の巨人》はアグロやミッドレンジには除去として、コンボやコントロールにはクロックとして運用できるので、あらゆる相手に一定の力を発揮します。

・準キープ基準
《選択》《炎の一掃》《薬術師の眼識》《老いたる者、ガドウィック》《霊気の疾風》《神秘の神殿》《天啓の神殿》

これらは単体でキープとはならないものの、組み合わせ次第でキープになります。
「《荒野の再生》に繋がるか?」が最も重要な判断ポイントになるので、それに繋がる見込みがあればキープします。

・マリガン基準
《発展+発破》

唯一単体でのマリガン候補です。
道中で掃きづらく、重なるとそのままマリガン同然の死に札になりがちです。
初期手札に二枚以上来た場合はマリガンを検討します。

実際にいくつか例を挙げて解説します。

<case1>
《神秘の神殿》
《蒸気孔》
《ヴァントレス城》
《選択》
《成長のらせん》
《荒野の再生》
《薬術師の眼識》

キープします。
《成長のらせん》→《荒野の再生》が見えつつ、前後のアクションも担保されたベストハンドです。

<case2>
《神秘の神殿》
《天啓の神殿》
《踏み鳴らされる地》
《寓話の小道》
《島》
《選択》
《荒野の再生》

キープします。
《荒野の再生》のある初期手札はこのレベルまでキープします。
仮に《選択》が6枚目の土地でもキープします。

<case3>
《神秘の神殿》
《踏み鳴らされる地》
《霊気の疾風》
《老いたる者、ガドウィック》
《薬術師の眼識》
《薬術師の眼識》
《発展+発破》

マリガンします。
使い切れない量のドロソがあっても意味がありません。
仮に《踏み鳴らされる地》が青マナソース(《老いたる者、ガドウィック》のプレイに寄与する)だったとしても変わりません。

<case4>
《神秘の神殿》
《天啓の神殿》
《砕骨の巨人》
《老いたる者、ガドウィック》
《炎の一掃》
《薬術師の眼識》
《発展+発破》

キープします。
《荒野の再生》こそありませんが、除去+ドローソースで《荒野の再生》を探しに行ける見込みのある手札です。


◆プレイガイド:サイド指針
【ティムール再生】はサイド後が難しいデッキです。
メインこそ《荒野の再生》+《発展+発破》を目指した一直線のコンボデッキですが、サイド後は《夜群れの伏兵》《厚かましい借り手》を使ったフラッシュ戦略を取る事も可能です。
相手のイメージするゲームプランをズラし、こちらが有利なフィールドで戦うためには、必ず自分側・相手側の両デッキに対する知見が必要です。
主要なマッチアップについてはサイドボードプランと共に後述しますが、それ以外のデッキについては本指針を参考にして下さい。

サイドインするカードは意図する戦略が見えやすいため分かりやすいですが、サイドアウトするカードは元々のコンセプトである事からサイドインよりも難しいです。
なので、本項ではサイドアウトを中心について解説します。

・《発展+発破》を減らす

序盤に無力な《発展+発破》は長期戦になればなるほど手札に貯まりやすく、また、マナさえ注ぎ込めば一発でゲームに勝利する威力を持つ事から、複数枚は必要のないカードです。
つまり、長期戦になりがちな相手…例えば対【アゾリウスコントロール】などで減らします。
また、《夜群れの伏兵》のような追加の勝ち手段を入れた場合も、同様の役割(=単体でゲームを決めるカード)を持つ《発展+発破》はサイドアウト候補になります。

《エリマキ神秘家》を擁する【シミックフラッシュ】や《発展+発破》がフィニッシャーにならない【ティムール再生】ミラーでは多めにサイドアウトします。
これについては後述のマッチアップガイドで追加で解説します。

・《荒野の再生》を減らす

【ティムール再生】のキーカードではありますが、これ単体はマナを二倍使えるようにするだけでリソースは減っています。
なので、カードの交換(リソース数)が重要になってくる長期戦(対【アゾリウスコントロール】等)では複数枚は引きたくないため、サイドアウト候補になります。

また、仕掛けのカードとしてはリターンこそ申し分ないものの、「4マナ」の「ソーサリー」アクションというリスクも付き纏います。
それらのリスク/リターンが釣り合わないインスタントで動くゲーム(対【イゼットフラッシュ】等)でも複数枚は引きたくないため、やはりサイドアウト候補になります。

・《成長のらせん》を抜く

《成長のらせん》はブンまわりに寄与する重要なカードと思われがちですが、実際には土地を置く以外に何もしていないカードです。
つまり、速度を必要としない=長期戦を想定しているマッチアップでは、サイドアウト候補になります。

「キャントリップだから別によいのでは?」と思うかもしれませんが、後半はとにかく手札の濃さ・アクションの重さが重要になってきます。
カウンターや追加の脅威を探すために《薬術師の眼識》や《ヴァントレス城》の起動を優先したいです。
そんな中で2マナのサイクリングは引きたくないですし、仮に引いたとしてもプレイは後回しにされます。
また、《時を解す者、テフェリー》が居る時には引きたくないカード筆頭で、つまり対コントロールを意味します。

・《老いたる者、ガドウィック》を抜く

デッキを支える重要なドローソースではあるものの、隙も大きく、インスタントで動くゲームではなかなかプレイする機会に恵まれません。
そのため、対【アゾリウスコントロール】【シミックフラッシュ】【イゼットフラッシュ】等のマッチアップでは優先して抜きます。
ただでさえ青いカードは《神秘の論争》で弾かれやすいため、サイド後に弱くなりがちです。

・《薬術師の眼識》を減らす

ゲームの焦点がリソースではない場合に減らします。
具体的には対【ラクドスナイト】や《朽ちゆくレギサウルス》を使ったデッキで、それらに対してはかなり弱いカードです。
そういった相手は自分のリソースを伸ばす事よりも相手のリソースを減らす事の方が重要になります。
なので、追加の除去と差し替える事になります。

・《夜群れの伏兵》を追加する

《夜群れの伏兵》は《荒野の再生》を狙い撃ちするようなサイドボードに強いカードです。
《荒野の再生》を対策するためにサイドインしてくるであろう《打ち壊すブロントドン》《燃えがら蔦》《自然への回帰》は、どれも《夜群れの伏兵》に対して無力です。
相手もそれを踏まえて除去を構えてプレイする事は出来ますが、そうなると今度はメインプランの《荒野の再生》に対してプレッシャーが掛からず、こちらも思う展開になりやすいです。
《荒野の再生》をより強く使うためにも、サイド後は勝ち手段を散らす事をオススメします。


◆プレイガイド:マッチアップガイド
主要なマッチアップ毎にゲームプランとサイドイン/アウトを解説します。

・対【ジャンドサクリファイス】:有利

in
4《夜群れの伏兵》
2《溶岩コイル》

out
3《炎の一掃》
2《神秘の論争》
1《発展+発破》

<メイン戦>:
お互いにやりたい事を突き進み、どちらが先に完走できるかという試合展開になります。
【ジャンドサクリファイス】の勝ちパターンは早々に《波乱の悪魔》を連打するか、《フェイに呪われた王、コルヴォルド》が除去されずに完走するかの2パターンです。
《魔女のかまど》+《パン屑の道標》+《大釜の黒猫》による無限ブロッカー+無限リソースを一切に苦にしない点で【ティムール再生】が有利です。

<サイド後>:
《荒野の再生》に対しては《打ち壊すブロントドン》や《自然への回帰》、《夜群れの伏兵》に対しては《残忍な騎士》や《害悪の掌握》と、どちらのプランにも対処してきます。
基本的に対策はする側よりされる側の方が有利なので、変に裏をかくよりは素直に両方残した上で相手の対策とぶつかりに行った方が良いです。
こちら視点では《荒野の再生》プランと《夜群れの伏兵》プラン、どちらが通っても有利に試合を運べます。

《溶岩コイル》は《変容するケラトプス》対策なので、《大釜の黒猫》《金のガチョウ》にはなるべく撃たないように我慢します。
ただし、定着された負けてしまう《波乱の悪魔》には迷わず撃ちます。


・対【シミックランプ】:有利

in
4《夜群れの伏兵》
2《溶岩コイル》

out
3《炎の一掃》
1《薬術師の眼識》
1《発展+発破》
1《砕骨の巨人》

<メイン戦>:
【ジャンドサクリファイス】同様、お互いにやりたい事をやる試合展開になります。
こちらの《荒野の再生》はほぼ触られず、相手の大振りアクションである《世界を揺るがす者、ニッサ》《茨の騎兵》《破滅の終焉》には《霊気の疾風》《神秘の論争》が当たるので、メイン戦を落とす事はほぼありません。

<サイド後>:
《砕骨の巨人》はあまり有効そうに見えないかもしれませんが、《発現する浅瀬》の除去と《変容するケラトプス》を受け止めるために少しだけ残します。
相手が《変容するケラトプス》をサイドインしてないようであればこの枠は《神秘の論争》の方がよいので、二本目の見え方(例えば《探索する獣》が複数枚見えて、概ね追加の4マナ域はそれだけである場合等)次第で三本目は臨機応変に変えて下さい。

《夜群れの伏兵》は《溶岩コイル》も同様に《変容するケラトプス》対策です。
それくらい【ティムール再生】にとって《変容するケラトプス》は脅威です。


・対【ジェスカイファイヤーズ】:不利

in
2《神秘の論争》
2《丸焼き》
2《溶岩コイル》

out
3《炎の一掃》
3《砕骨の巨人》

<メイン戦>:
相手のコンセプト云々よりも《時を解す者、テフェリー》が絡むかどうかです。
《時を解す者、テフェリー》が絡まないゲームはコンボのカモのようなデッキですが、《時を解す者、テフェリー》が絡んだゲームは相手が平均以下の動きでも負けます。

<サイド後>:
対【ジェスカイファイヤーズ】では《夜群れの伏兵》プランを取らない方がよいです。
《夜群れの伏兵》は《帰還した王、ケンリス》《炎の騎兵》《風の騎兵》《予見のスフィンクス》といった【ジェスカイファイヤーズ】側のクリーチャーを単体で乗り越えられないですし、メインで《時を解す者、テフェリー》を苦手と言っているのにも関わらずそれに弱いクリーチャーを追加するのにはリスクがあります。

《溶岩コイル》を入れるのは意外に思えるかもしれませんが、【ジェスカイファイヤーズ】はサイドインしてくるであろう《徴税人》(メインのパターンもありますが、その場合はなおさらです)は、こちらがサイドインするカウンターの価値を大幅に下げてくるので、専用で対処が必要なレベルの脅威という認識です。
最低でも《軍勢の戦親分》《予見のスフィンクス》辺りには当たるので、《溶岩コイル》を追加する事にそこまでのリスクはありません。

《砕骨の巨人》はクリーチャー面が弱く、《ショック》モードはピンポイントで《軍勢の戦親分》を倒す時だけしか活躍しません。
それすらも《霊気の疾風》で賄えているので、無理して残す必要はありません。
【アゾリウスコントロール】と異なり、相手側に巨大なブロッカーが立ちはだかるため、《時を解す者、テフェリー》に対してもクリーチャー面がそこまでプレッシャーにならない点でもマイナスポイントです。


・対【シミックフラッシュ】:不利

in
4《夜群れの伏兵》
3《厚かましい借り手》
2《神秘の論争》

out
2《老いたる者、ガドウィック》
3《砕骨の巨人》
3《炎の一掃》
1《発展+発破》

<メイン戦>:
基本的には不利な戦いになります。
こちらは《荒野の再生》といった重い・ソーサリーのアクションでしか仕掛けられないのに対して、【シミックフラッシュ】側は《夜群れの伏兵》というインスタントの仕掛けを擁します。
そのため、相手だけがサイド後のような展開になります。

なので、メイン戦はこちらも本来はサイド寄りのカードである《神秘の論争》《霊気の疾風》を引けるかどうかに賭かっています。
相手のアクションを弾くにもこちらのアクションを通すにも、どちらの場合も上記らのカウンターが必須になります。
これらで相手の大振りのアクションをカウンター→返しに《荒野の再生》を通す動きが実現できれば一気に優位に立てます。

<サイド後>:
サイドインする《夜群れの伏兵》《厚かましい借り手》《神秘の論争》は元々【シミックフラッシュ】のメインから採用されているカードなので、これでようやく五分になります。
そのため、この手のフラッシュミラーにありがちな"先手ゲー"になりやすく、仮に二本目を先手で取ったとしても三本目の後手は厳しい戦いになります。
ゲームの焦点はメイン戦同様、フラッシュ戦略の先にある《荒野の再生》です。《荒野の再生》を通せればアクション数で勝るので勝機はあります。


・対【アゾリウスコントロール】:五分

in
4《夜群れの伏兵》
3《厚かましい借り手》
2《神秘の論争》
2《否認》
2《丸焼き》

out
4《成長のらせん》
4《霊気の疾風》
3《炎の一掃》
1《荒野の再生》
1《発展+発破》

<メイン戦>:
《薬術師の眼識》を引けるかどうかに掛かっています。
《霊気の疾風》や《炎の一掃》といった不要なカードを処理しつつ4枚分の新しいカードと交換できるため、メイン戦は絶対に引きたい1枚です。
逆にこれらの不要なカードが貯まってしまい、《時を解す者、テフェリー》が定着してしまうと概ね負けです。

基本的には《老いたる者、ガドウィック》や《砕骨の巨人》でプレッシャーを掛け、相手から《時の一掃》のようなソーサリーアクションを引き出し、その返しに《荒野の再生》の設置を狙います。
《荒野の再生》さえ設置出来れば《薬術師の眼識》と《ヴァントレス城》が使い放題になるので手札の質も向上しつつ、手数でも差が付きます。
そういう状況を作るためにも、積極的にクリーチャーでプレッシャーを掛ける必要があります。

<サイド後>:
メインの不要なカードが全てカウンターや瞬速持ちのクリーチャーに代わるので、かなり有利な戦いになります。
《丸焼き》《神秘の論争》が増えて、《時を解す者、テフェリー》だけに負けるという最悪の展開も激減します。
《成長のらせん》は既に解説の通り長期戦では不要なカードになるのでサイドアウトします。


・対【イゼットフラッシュ】:有利

in
4《夜群れの伏兵》
2《溶岩コイル》
2《丸焼き》

out
2《老いたる者、ガドウィック》
4《成長のらせん》
1《荒野の再生》
1《発展+発破》

<メイン戦>:
【イゼットフラッシュ】側の序盤のクロックである《塩水生まれの殺し屋》《厚かましい借り手》のどちらも《神秘の論争》《炎の一掃》《砕骨の巨人》に当たるため、ゲームを進めるためのクロックが戦場に戦場に定着しづらいです。
《砕骨の巨人》のようなソーサリータイミングのクリーチャーでは返しに《荒野の再生》が通ってしまうリスクがあるため展開しづらく、【イゼットフラッシュ】視点では非常に動きづらい戦いになります。
ゲームが長引くと、相手は隙の大きい《老いたる者、ガドウィック》くらいしかリソースの回復手段がないのに対して、こちらは《薬術師の眼識》で細かくリソースを回復できる点も有利なポイントです。

<サイド後>:
《スカルガンのヘルカイト》や《パルン、ニヴ=ミゼット》などのタップアウトしやすい脅威が追加されます。
ライフを詰められていると上記らのクリーチャーに削られる可能性が高くなるので、メイン戦同様、《塩水生まれの殺し屋》や《厚かましい借り手》は細かく除去します。

《成長のらせん》は対【アゾリウスコントロール】同様の理由で抜きます。
《パルン、ニヴ=ミゼット》は《霊気の疾風》でも対処可能なので、《丸焼き》も変に温存はせず当たる対象が居るなら早めに使っていった方が良いです。
《溶岩コイル》も同様です。ライフさえ詰められなければこのマッチを落とす事はほぼありません。


・対【エスパースタックス】:有利

in
4《夜群れの伏兵》
3《厚かましい借り手》
2《否認》
2《神秘の論争》

out
3《砕骨の巨人》
3《炎の一掃》
4《霊気の疾風》
1《発展+発破》

<メイン戦>:
お互いにクリーチャー除去が腐るものの、こちらは《薬術師の眼識》の分だけ有利にゲームを進められます。
ポイントは《予言された壊滅》をけん制するためにパーマネントを単体で戦場に出さない事。
プレイする際には必ず二枚以上同時にプレイするようにします。
フルタップだからと言って決して《荒野の再生》を単体ではプレイしないように心掛けていれば、殆ど負ける事はありません。

<サイド後>:
中途半端なカードが全てクリティカルなカードに変わるので、格段に戦いやすくなります。
特に《厚かましい借り手》は《予言された壊滅》に対して非常に強く出られるカードです。
これで一度テンポ差を付ければ、後は芋蔓式に有利になっていきます。


・対【ラクドスナイツ】:不利

in
4《夜群れの伏兵》
2《溶岩コイル》

out
2《神秘の論争》
2《霊気の疾風》
1《発展+発破》
1《薬術師の眼識》

<メイン戦>:
概ねボコボコにされます。《朽ちゆくレギサウルス》が絡むとほぼ負けです。
勝機があるとするなら、《成長のらせん》+《荒野の再生》の最速パターンか、《炎の一掃》や《老いたる者、ガドウィック》で相手のクロックを完全に無力化できるパターンのみです。

<サイド後>:
不要なカウンターや過剰なドローソースが減り、除去や有効なクリーチャーが増えはするものの、概ね不利なままです。
《霊気の疾風》はデッキの半数に当たらないので減らしますが、《エンバレスの宝剣》に触れる数少ないカードなので難しい所です。


・対【グルールアドベンチャー】:五分

in
4《夜群れの伏兵》
2《溶岩コイル》

out
2《神秘の論争》
1《薬術師の眼識》
1《発展+発破》

<メイン戦>:
【ティムール再生】は基本的にアグロデッキ全般が苦手ですが、《霊気の疾風》をメインから4枚取っている関係上、例外的に【グルールアドベンチャー】だけは五分の戦いになります。
《エッジウォールの亭主》は見たら除去する、《砕骨の巨人》は積極的に戦場に出す等、とにかくライフとリソースを大切にプレイします。
ゲームが長引けば長引くほどこちらの方が有利になっていくので、差し合ってコンボを狙うよりも生き延びる方向で考えます。

<サイド後>:
《夜群れの伏兵》《溶岩コイル》は《変容するケラトプス》対策です。
とは言え、引っ張りすぎて本体が詰められては意味がないので、序盤のクロックを捌ける見込みが無ければさっさとクリーチャーとトレードします。


・対【ティムール再生】:五分

in
4《夜群れの伏兵》
3《厚かましい借り手》
2《神秘の論争》
2《否認》

out
2《老いたる者、ガドウィック》
3《炎の一掃》
2《荒野の再生》
4《発展+発破》

<メイン戦>:
《成長のらせん》《荒野の再生》《薬術師の眼識》が引けるかどうかの運ゲーです。
カウンターも少なく、《荒野の再生》のポン出しが肯定されやすい事もあり、あまりプレイ差の出ないゲームになります。

<サイド後>:
《発展+発破》を全抜きする唯一のマッチアップです。
《発展+発破》による一撃必殺でゲームが決まる事はなく、《荒野の再生》による手数か《厚かましい借り手》《夜群れの伏兵》によるフラッシュ戦略でしか試合は進みません。
ソーサリーアクションである《荒野の再生》はこちらの方が有利な場合(相手の土地停止や余計な仕掛けの返しなど)でしか通せないため、実際には相手の仕掛けを咎める役割しかありません。
逆に相手ゲームの焦点を《荒野の再生》や《発展+発破》と捉えている場合、そこが足枷になってこちらが有利に立ち回れます。


◆TIPS
・《選択》関連
《天啓の神殿》《神秘の神殿》で上に置いた場合は撃たない方が良いです。
《選択》は終盤でも使う機会の多い貴重な潤滑油です。常に欲しいカードを意識して使います。

・《荒野の再生》関連
常に《厚かましい借り手》や《石像+席次》などの妨害を考慮して動きます。
「どうせエンドに土地が起きるから」といってメインに《薬術師の眼識》等から動いて、終了ステップを迎える前にバウンスされて再設置出来ない…という状況は非常に寒いです。

《荒野の再生》を重ねて設置している場合、基本的にマナを常に浮かせながら解決していった方が良いです。
《荒野の再生》の解決を待たずに都度カードをプレイしてると、《荒野の再生》を解決する間にマナが浮いてないタイミングが出てしまい、そこで動かれてしまう可能性があります。特にカウンターを持ってる時は意識します。
ただし、《成長のらせん》は《荒野の再生》の解決前に撃つと使えるマナが増えるので、ケースバイケースであることを意識して動きましょう。

・《発展+発破》関連
基本的に《発破》モードをフィニッシャーとして運用しますが、《発展》モードは道中にも使えます。
《発展》モードがどのアーキタイプのどのようなカードに有効かは覚えておくと動きやすいです。

頻出するのは《荒野の再生》に対して相手が唱えてきた《吸収》《イオン化》《悪意ある妨害》《神秘の論争》等のカウンターをコピーして《荒野の再生》を通すケースです。
《抽象からの抽出》はコピー対象として最高クラスの一枚です。2マナのインスタントという事で完全に《時を越えた探索》になります。
《願いのフェイ》をコピーするとサイド《神秘の論争》を持って来る→《願いのフェイ》をカウンター と、実質3マナカウンターのように使えます。
また、《豆の木の巨人》《成長のらせん》といったランパンもコピーしたいスペルの中ではベストな部類です。

当然、自分の呪文をコピーする事も可能です。
《薬術師の眼識》をコピーして2ドローに変えたり、《炎の一掃》をコピーして4点オールにする動きが最も多いです。
ただし、コピー対象が打ち消されると《発展》が立ち消えてしまうので、相手が青マナを浮かせている時には注意が必要です。

稀なケースではありますが、ダメージではなくドローによるライブラリーアウトで勝利する可能性もあります。
ライフより山札の方が少なければ、ドローの対象を相手にした方が少ないX値で倒せますし、《食物トークン》や《大釜の使い魔》に邪魔される心配もありません。

・《夜群れの伏兵》関連
トークンを生成する能力は「スペルを唱えていないターン」の終了ステップに誘発し、そのまま解決されれば狼トークンが出ます。
なので、能力の誘発にスタックして《霊気の疾風》等を撃たれた場合、カウンターしてしまうとトークンは出ません。

忘れがちですが、出てくる狼トークン自体は2/2で、《夜群れの伏兵》のロード能力によって3/3になっています。
なので、複数体の《夜群れの伏兵》が出るとトークンも本体もどんどん育っていきます。
ただし、戦闘で《夜群れの伏兵》が死亡して、隣の《夜群れの伏兵》も落ちて隣もさらに落ちて…となる可能性も有り得るので、クリーチャーと接触する際には注意が必要です。

《荒野の再生》と同時に設置してある場合、終了ステップの誘発は《夜群れの伏兵》を先に解決した方がよいです。
《荒野の再生》でマナを出して先に動いてしまうと、《夜群れの伏兵》からトークンが出なくなってしまうためです。

・アタックするorしない?
終了ステップに《荒野の再生》を絡めた巨大な《発展+発破》を撃ってゲームを決める場合、相手の《黒槍の模範》にライフゲインされて足りなくなるケースも有り得るので、《砕骨の巨人》などで余計な攻撃はしない方が良いケースが有り得ます。
とはいえ、《ムラーサの胎動》でゲインされるのを考慮して攻撃した方が良いケースも有り得るので、色や既に見えているカード達から判断して下さい。


◆終わりに
【ティムール再生】のガイドは以上になります。
本記事を読んで頂いた方のMTGライフに少しでも影響を与えられたのなら幸いです。


以上です。お疲れ様でした。

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テーマ:MTG投稿日時:2019/12/27 17:46
TCGカテゴリ: Magic: The Gathering  
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