※前回の記事と一部内容が重複している箇所が御座いますが、ご了承下さい。
お疲れ様です。あんずはピポサルです。
■はじめに
本記事は【ターボネクサス】の解説になります。
【ターボネクサス】は先日開催されたGP静岡にて私が使用したデッキで、これといって目立った成績が残せた訳ではなかったものの、使用感は非常によく、折角なので記事に残そうと思った次第です。
内容はデッキレシピとカード選択の紹介、プレイ指針、マッチアップ&サイドボードガイドになります。
■デッキ選びの経緯
GP静岡に向けてのデッキ選びの一環として、一通りの環境と呼ばれるアーキタイプを回してみましたが、どれも感触は悪めでした。
というのも、どのアーキタイプも私にとって"難しすぎた"のです。
私が抱いた感想は以下の通り。
・白系(ボロス含む)ウィニー
押している時はマナカーブ通りに動けばよく、手札を上手に使い切って勝ち!という簡単なゲームもある反面、拮抗すると途端にどこまでアタック・ブロックに回してよいのかの判断ができない。
《敬慕されるロクソドン/Venerated Loxodon》や《議事会の裁き/Conclave Tribunal》など、召集を持ったカードが採用されているため、どこまでを召集にあてて、どこまでをアタックに参加させるかが難しい。
そもそも、押されている時はどうすれば勝てるのかが全く分からず。
特に《アダントの先兵/Adanto Vanguard》の扱いが難しく、ただ殴ればよい訳ではない(当たり前ですが…)という所で躓いて終了。
・イゼットドレイク / イゼットフェニックス
どのドロソをどの順番に撃つのか、相手エンドに動くのか自分メインに動くのか、《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》をアタックに回すのかブロックに回すのか…等々。
ありとあらゆるカードや行動に選択肢があり、いくら考えてプレイしてもミス連発。全て裏目を引いているだけなのか、プレイが間違っているのかの判断すら出来ない状態。
構築自体はプロツアー後に出回る完成度の高いレシピを使えばよいと考えていたものの、プレイ面に一切の自信が持てなかったため終了。
・セレズニアトークン
概ね白系ウィニーと同じ感想。
召集のせいでアタックに行かないでコストにあてる選択肢が生まれると、途端にミスの量が増えている気がします。。
また、同コスト帯に何種かカードが採用されている事、《開花+華麗/Flower+Flourish》のような分割カードや《大集団の行進/March of the Multitudes》のようなのX点コストのカードなどの選択肢があるカードが多く、プレイの幅が広すぎるため当然のようにミスを連発。
ミラー時の地獄絵図のような盤面を管理するのも大変で、「どうやって勝てばいいのか」と一度悩むと何をやっても正解にならない気がして、その認識を振り払えるほどの練習量が結果に見合わないだろうと踏んで終了。
・ゴルガリミッドレンジ
構築にバリエーションがあり、どれが優れているという判断ができず、それをチューンする実力も足りてないと実感。。
どのパターンをプレイしてみてもゲームレンジが長く・太いので、いくらでもミスをするポイントがあり、なかなかノーミスで完走する事が出来ず。
【セレズニアトークン】同様、ミラー時には地獄絵図のような盤面になりやすく、自分では勝ちきれないと判断して終了。
・各種コントロール
周りのデッキに選択肢が多く、プレイ中にも多くの分岐がある=それらを捌くコントロールを扱うというのが最も難しいという判断で終了。
地図ミゼット型のジェスカイコントロールは周囲が高評価な反面、個人的には《薬術師の眼識/Chemister's Insight》が入ってない劣化コントロールにしか見えず、一切試さなかった事は若干後悔しています。。
…つまるところ、自分の腕の無さが原因でデッキを選べなくなってしまったのです。
どれか1つに絞って練習すればそのデッキに対する理解度は上がったと思いますが、そもそもどれが優れているのかすらも判断できず。
長期的な視点で見ればこれは救いようのない話で、練習方法から見直すべきだとは自覚していますが、この時には既にGP静岡まで二週間を切っていました。
いよいよ後がないため、短期的な視点でいまの自分が扱えるデッキを選び、それに絞って練習しようと決めました。
幸いにも(?)、直近に好んで回していたのが【ターボネクサス】と【赤単《実験の狂乱/Experimental Frenzy》】であり、いずれも自分のスキルに合った(=言い方を良くしただけで、要するにプレイのあまり介入しない)デッキでした。
〇サンプルリスト:【赤単《実験の狂乱/Experimental Frenzy》】
メインボード(60)
<土地(24)>
24《山/Mountain》
<呪文(36)>
4《ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler》
4《苦悩火/Banefire》
4《ショック/Shock》
4《稲妻の一撃/Lightning Strike》
4《宝物の地図/Treasure Map》
4《溶岩コイル/Lava Coil》
4《オラーズカの秘宝/Orazca Relic》
4《火による戦い/Fight with Fire》
4《実験の狂乱/Experimental Frenzy》
【赤単<<実験の狂乱>>】は火力で盤面を捌いてからの《宝物の地図/Treasure Map》や《実験の狂乱/Experimental Frenzy》によるリソース源で圧倒するデッキです。
《オラーズカの秘宝/Orazca Relic》はテンポ損こそ気になりますが、《火による戦い/Fight with Fire》や《苦悩火/Banefire》の高火力呪文の威力アップに貢献しつつ、《実験の狂乱/Experimental Frenzy》設置中の行動回数増加にも繋がり、必要に応じてデッキトップをずらせるため、デッキにかなり噛み合っています。
戦い方は明確で、対ビートダウンには大量の除去で捌いて息切れを狙い、対コントロールは本体に火力を当てつつ巨大な《苦悩火/Banefire》を本体に叩き込むという非常にシンプルなもの。
基本的にはビッグレッドのように振る舞いますが、個人的にはその本質はコンボデッキに近い(やりたい事をやって、決まれば勝つ)ものだと思っています。
しかし、対ミッドレンジのクリーチャー&プレインズウォーカーといった多角的な攻めに弱く、特にプレインズウォーカーの対処には手を焼きます。
サイド後は《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass》で対処は出来ますが、メインボードでは苦戦を強いられます。
そのため、《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》や《ビビアン・リード/Vivien Reid》を擁する【ゴルガリミッドレンジ】との相性が最悪です。
また、早い段階での《破滅を囁くもの/Doom Whisperer》は対処するのに必ず2枚以上のカードを必要とし、《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》は《絶滅の星/Star of Extinction》以外では対処ができません。
加えて、メインボードに関しては横並び戦略にも弱く、《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》や《ベナリア史/History of Benalia》なども対処に困ります。
サイド後は《焦熱の連続砲撃/Fiery Cannonade》で対処できるものの、メインボードに欠陥が多く、あまり今の環境向きのデッキではないなと判断しました。
最終的に、消去法で前環境での競技シーンで使い続け、プレイ面に関しては唯一自信の持てた【ターボネクサス】を本環境に合わせてチューンする方針としました。
■ターボネクサスとは?
《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》+《運命のきずな/Nexus of Fate》によってターンを稼ぎ、最終的に《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》の奥義によって得られる紋章で相手のリソースを根こそぎ奪うコンボデッキです。
最速で実質5ターンキルが可能で、その動きは以下の通りです。
1ターン目:
なし
2ターン目:
なし
3ターン目:
《楽園の贈り物/Gift of Paradise》をプレイ
4ターン目:
《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》をプレイ
返しのターンを《濃霧/Fog》で防ぎ、《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》を守る
5ターン目:
《運命のきずな/Nexus of Fate》をプレイ
以降、通常ドローか《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》の+1能力などで《運命のきずな/Nexus of Fate》を引き続ければ、相手の妨害も関係なく-8能力の奥義まで到達します。
実際には《運命のきずな/Nexus of Fate》を引き続ける事はほぼ有り得ないため、どこかで相手にターンを返す事になります。
しかし、その過程で《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》や《アズカンタの探索/Search for Azcanta》がアドバンテージを稼ぎ、次なる《濃霧/Fog》や《運命のきずな/Nexus of Fate》に繋げてくれるため、見た目以上に早く・確実に決まります。
■デッキリスト
メインボード(60)
<土地(24)>
6《島/Island》
4《寺院の庭/Temple Garden》
4《内陸の湾港/Hinterland Harbor》
4《氷河の城砦/Glacial Fortress》
2《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove》
2《草むした墓/Overgrown Tomb》
2《湿った墓/Watery Grave》
(青:16 緑:12 白:10 黒:4)
<呪文(36)>
2《一瞬/Blink of an Eye》
4《根の罠/Root Snare》
4《発見+発散/Discovery+Dispersal》
4《航路の作成/Chart a Course》
4《アズカンタの探索/Search for Azcanta》
4《楽園の贈り物/Gift of Paradise》
4《不快な冷気/Uncomfortable Chill》
2《内省のための小休止/Pause for Reflection》
4《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》
4《運命のきずな/Nexus of Fate》
サイドボード(15)
4《否認/Negate》
3《詭謀+奇策/Connive+Concoct》
3《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》
2《一瞬/Blink of an Eye》
2《秋の騎士/Knight of Autumn》
1《薬術師の眼識/Chemister's Insight》
■特徴
・事故の少なさ
《アズカンタの探索/Search for Azcanta》や《航路の作成/Chart a Course》、《発見+発散/Discovery+Dispersal》といったキープ基準が豊富で、極端に土地が少ない または《運命のきずな/Nexus of Fate》が被る以外はほぼキープ出来ます。
また、疑似占術や諜報、キャントリップ、軽量ドローと大量に潤滑油が存在するため、キープさえ出来れば非常に安定しています。
今回紹介するデッキリストは四色ということで色事故が懸念されるかもしれませんが、白は《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》のみ、黒は《発散/Dispersal》と《奇策/Concoct》のみのため、実際は青緑(タッチ白)で、《楽園の贈り物/Gift of Paradise》も採用されているため、ほぼ色事故も起きません。
・プレイが楽
殆どが一人回しで、良くも悪くも相手との対話がない一方的な動きが特徴です。
ループまでの道中はドロソを連打、《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》着地後は《濃霧/Fog》の連打、ターンが帰ってきたら《運命のきずな/Nexus of Fate》探しと、ターン毎の行動も単純で明確です。
そして一度《運命のきずな/Nexus of Fate》ループが始まると、《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》の忠誠度能力と《水没遺跡、アズカンタ/Azcanta, the Sunken Ruin》の起動、そして《運命のきずな/Nexus of Fate》のプレイ以外に行動を行う必要がありません。
・初見殺し
【ターボネクサス】というデッキは直前のローテーション(KLD~M19期)でも存在しており、アーキタイプ自体の認識はされていると思います。
しかし、適切なプレイやサイドボーディングを行えるレベルまで手が届いているかどうかは微妙な所で、GP静岡では「この環境では初めて対戦しました」「今のネクサスはどうやって勝つんですか」という方と多く当たりました。
そうなると、適切なプレイやサイドボーディングというのはかなりハードルの高い技術(?)で、結果、相手のミスでゲームを拾う…そんな試合も多々ありました。
■採用カード解説
〇メインボード
・土地
前環境では27枚としていましたが、それはサイクリングランドがあっての事です。
当時は土地だけを引き続けてもサイクリングよる受けである程度はゲームが出来たのに対し、現環境では少しでもフラッドしたら即死です。
スクリュー気味である分には《濃霧/Fog》や《一瞬/Blink of an Eye》、《不快な冷気/Uncomfortable Chill》等を撃ってターンを稼ぐことはできますが、土地が伸びてもアクションが無い展開は絶対に勝ちません。
なので、土地は限界まで減らして24枚とし、潤滑油を多めに取る構成としました。
後述する《発見+発散/Discovery+Dispersal》のおかげで、潤滑油を多めに取る事自体に抵抗はありませんでした。
また、マナベースは青を軸にしています。
かつては青緑の均等二色にタッチ白、または《残骸の漂着/Settle the Wreckage》や《黎明をもたらす者ライラ/Lyra Dawnbringer》などを採用したド三色が主流でしたが、
[1] サイド後にメインの緑のカードが大幅に減るマッチアップ(《濃霧/Fog》系を抜く対コントロールなど)は、青いカードの重要度が増す=緑しか出ない土地はできるだけ避けたい
[2] 3種12枚の2マナ域の潤滑油が青マナから撃てるため、《楽園の贈り物/Gift of Paradise》から動く事が少なくなった
主に上記二点の理由から、緑の重要度が下がった+青の重要度が増したため、このような形に修正しました。
また、《島/Island》が多い関係上、アンタップインしづらい《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove》は減らしています。
しかし、GP静岡では土地が1枚以下でのマリガンや、土地が少なくてドロソで土地を探す展開が多かったので、もう1枚は増やした方がよいかもしれません。。
色の懸念はそこまでなかったので、《未知の岸/Unknown Shores》や《ギルド門通りの公有地/Gateway Plaza》よりは《探知の塔/Detection Tower》や《オラーズカの拱門/Arch of Orazca》、《ザルファーの虚空/Zhalfirin Void》の方がよさそうです。
ただ、それだと結局キープ基準にならない事を考慮すると、大人しく色の出る《島/Island》か《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove》かとは思います。
・《一瞬/Blink of an Eye》
ユーティリティ枠。
相手のクロックが細い場合は《濃霧/Fog》として使え、《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》を《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》や《苦悩火/Banefire》といった除去から守るのが主な役割です。
《イクサランの束縛/Ixalan's Binding》や《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass》のようなクリティカルな置き物に触る役割もあります。
キッカーでキャントリップが付くため、効果の無い場面でも気兼ねなく撃てるのもポイントです。
75枚中に4枚採用したく、サイドボードの節約も兼ねてメインから2枚採用しています。
しかし、GP静岡ではサイドに取っている2枚目(合計すると4枚目)は殆どサイドインしませんでした。
この枠は25枚目の土地にするべきでした。。
・《根の罠/Root Snare》/《内省のための小休止/Pause for Reflection》
《濃霧/Fog》枠。
《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》との小学生コンボ(…)でゲームを支える骨幹です。
《内省のための小休止/Pause for Reflection》はこのデッキにおいては《根の罠/Root Snare》の完全下位互換ですが、現在のプールに存在しない以上、仕方なく採用しました。
《根の罠/Root Snare》は4枚確定として、後述する《不快な冷気/Uncomfortable Chill》を多めにとった関係上、マナ域の被る《内省のための小休止/Pause for Reflection》は減らして2枚としました。
・《アズカンタの探索/Search for Azcanta》
潤滑油枠兼フィニッシャー枠。
【ターボネクサス】においては《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》と並んで重要な1枚です。
《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》がなくても、10マナ+《アズカンタの探索/Search for Azcanta》で《運命のきずな/Nexus of Fate》を拾い続けていれば、いずれは《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》に辿り着いてループがスタートします。
手札の枚数はさほど重要ではなく、質を重視するデッキなので、序盤の疑似占術も嬉しいです。
そのため、被るリスクはあるものの、2ターン目に置けた時のリターンや《廃墟の地/Field of Ruin》や《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》で破壊される事、2枚目までなら占術用として配置したい事もあり、リスクよりリターンを取って4枚としました。
・《航路の作成/Chart a Course》
潤滑油枠。スタンダード界の《渦まく知識/Brainstorm》。
手札入れ替えの中でも特に軽く、二枚のカードが入れ替わるのが強みです。
一枚しか入れ替わらない《予期/Anticipate》や《急進思想/Radical Idea》よりも優れ、メインボードに関しては手札を増やす目的は一切ないため《薬術師の眼識/Chemister's Insight》よりも軽さで勝るため、最もデッキに合ったしたドロソです。
マッチアップや展開など、どの状況でも常に必要・不要なカードが存在するデッキなので、そういった意味でもいつ撃っても一定のリターンが見込めるドロソとして4枚としました。
・《発見+発散/Discovery+Dispersal》
潤滑油枠。スタンダード界の《定業/Preordain》。
地味ながらネクサス界隈(?)に革命をもたらしたカードです。
《発見/Discovery》は潤滑油としては《航路の作成/Chart a Course》と相互互換です。
(《航路の作成/Chart a Course》は手札が2枚入れ替わるのがメリット。《発見/Discovery》は山札をより多く見られる事、墓地に落ちる枚数が多いので《アズカンタの探索/Search for Azcanta》の反転に寄与するのがメリット)
《発散/Dispersal》のおかげで、今までメインボードでは対処不能だった呪禁持ちのクリーチャーを対処できるようになったのが一番のポイントです。
黒マナについては《楽園の贈り物/Gift of Paradise》から出せるため当初は不採用でしたが、サイドボードに《詭謀+奇策/Connive+Concoct》を取った関係上、影響のない範囲でマナベース自体も変更しました。
これによって、サイド後に《楽園の贈り物/Gift of Paradise》は抜きたいが《発見/Dispersal》も撃ちたい相手に対してサイドのイン・アウトがしやすくなりました。
地味な所ですが、《発見/Discovery》は黒マナでも撃てるため、《草むした墓/Overgrown Tomb》+《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove》のような青マナのない土地でも、《発見+発散/Discovery+Dispersal》と一緒ならキープ出来るようになりました。
初手にあると二番目に嬉しいカード(一番嬉しいのは《アズカンタの探索/Search for Azcanta》)なので、《航路の作成/Chart a Course》と同じく4枚としました。
・《楽園の贈り物/Gift of Paradise》
マナ加速枠。
《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》との相性は抜群です。
対アグロにおいてはライフゲインも地味ながら嬉しいです。
緑のカードはこれと《濃霧/Fog》(とサイドの《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》と《秋の騎士/Knight of Autumn》)しかないので、入れるなら必ず4枚で、むしろこれを入れないなら緑は不要なレベルです。
・《不快な冷気/Uncomfortable Chill》
濃霧枠。
キャントリップ付きの《濃霧/Fog》と考えると破格ですが、《暴君への敵対者、アジャニ/Ajani, Adversary of Tyrants》や《敬慕されるロクソドン/Venerated Loxodon》で強化されたクリーチャーや《奇怪なドレイク/Enigma Drake》/《弾けるドレイク/Crackling Drake》のような単体でも高火力なクリーチャーを抑えられなかったりと、全く役に立たない場面のしばしばあります。
前述の通り、相手やタイミングによって若干ムラはあるものの、序盤を凌ぐには十分有効である事、リスクに見合ったリターン(そしてリターンは破格!)がある事から、4枚としました。
・《運命のきずな/Nexus of Fate》
フィニッシャー枠。
カウンターされてもハンデスされても失われないフィニッシャーではあるものの、これ単体では勝てません。
《水没遺跡、アズカンタ/Azcanta, the Sunken Ruin》がある状態で11マナ、《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》が居る状態で5マナ(!!)あれば理論上のループが可能です。
重なると弱い事やその重さから減らす事も視野でしたが、終盤にはいくらでも引きたいので4枚としました。
・《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》
フィニッシャー枠。
説明不要の最強プレインズウォーカー。このデッキの本当の意味でも最終的なゴールであり、当然の4枚です。
〇サイドボード
・《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》
対コントロール用。フィニッシャー枠。
圧倒的な影響力を持ち、単体であっさりゲームを決める最強生物ではあるものの、全体除去や布告除去で対処されるため、過信は禁物です。
特に布告除去は《最古再誕/The Eldest Reborn》や《疫病造り師/Plaguecrafter》が《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》にも有効なのでサイドにあれば追加される事が多く、タイミング次第では一発で負けうるので注意が必要です。
また、《詭謀+奇策/Connive+Concoct》の採用によって再利用が可能になりました。
滅多に起こりませんが、対【グリクシスコントロール】などの《詭謀+奇策/Connive+Concoct》をサイドインするマッチアップでは狙う価値があります。
特に《最古再誕/The Eldest Reborn》の返しなどは狙い目です。
・《否認/Negate》
対コントロール用。カウンター枠。
サイドボードのお供。主に《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》対策と《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》のバックアップ用。
コンボデッキである以上、中途半端に入れると動きが鈍くなるので、対コントロールでプランを変更する時にしかサイドインしません。
・《詭謀+奇策/Connive+Concoct》
対《正気泥棒/Thief of Sanity》専用。
ローテーション前は《光袖会の収集者/Glint-Sleeve Siphoner》を2ターン目に出されると詰んでいましたが、現環境では《正気泥棒/Thief of Sanity》がそれに当たります。
なので、専用の対策カードを用意するレベルの脅威と判断してます。
コントロールの奪取に成功した場合、相手も除去を殆ど抜いているはずですので、逆に《正気泥棒/Thief of Sanity》単体で勝てる見込みです。
・《秋の騎士/Knight of Autumn》
《解呪/Disenchant》枠。
バントカラーがメインなため、《解呪/Disenchant》枠は候補が非常に多く、最後まで《壊れた絆/Broken Bond》、《禁制品潰し/Crush Contraband》、《真っ二つ/Slice in Twain》辺りと悩みました。
最終的にはクリーチャーかつ3マナなので、《否認/Negate》や《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》に掛からない、白系のデッキが《ベナリア史/History of Benalia》を採用している事が多い=最悪、《ベナリア史/History of Benalia》を割りつつブロッカーとして運用できる点を評価して《秋の騎士/Knight of Autumn》にしました。
・《薬術師の眼識/Chemister's Insight》
ハンデス対策枠。
ハンデスに強いドロソという事で、黒入りの中~長期戦向けのデッキにサイドインします。
4マナと比較的重い事と、2枚以上引いた時に別のカードをハンデスされ、ドローを使い切れないまま負ける事を懸念して1枚のみとしました。
■プレイ指針
【ターボネクサス】は環境で最も簡単なデッキです。
何故なら自分のやりたいことをやるだけで、その本質は一人回しです。
なので「【ターボネクサス】は回すのが難しい」というイメージは誤りがあります。
それは「回したことがないから分からない」だけです。
理解さえすれば誰にでも扱える、まさに"自信のない人"向けのデッキです。
○ゲーム開始時
土地が1枚以下のハンドはマリガンです。
土地が5枚以上でもドロソさえあればいくらでもリカバリーできるので、まずは土地が並ぶハンドをキープしたいです。
マリガン後はドロソさえあれば土地1枚でもキープしますが、《運命のきずな/Nexus of Fate》や《根の罠/Root Snare》といった後半に使いたいカードが多いようならダブルマリガンした方がよいです。
土地以外の判断基準としては、ゴールまでの道筋が立つかどうかで考えます。
ベストハンドは「土地×3枚、《アズカンタの探索/Search for Azcanta》、《楽園の贈り物/Gift of Paradise》、《不快な冷気/Uncomfortable Chill》、《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》」です。
そこから何が足りないのか、何なら代用が効くかを考えます。
例えば《楽園の贈り物/Gift of Paradise》は4マナ以上のカードがプレイできるターンこそ変われど、本質は追加の土地なので、別にこの枠が土地でも手札の価値はそこまで変わりません。
《航路の作成/Chart a Course》や《発見+発散/Discovery+Dispersal》はすぐに別のカードに変わるため、《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》のような最終的なゴールが初期手札に無くても、それを探すカードとしてカウントできます。
[1]《アズカンタの探索/Search for Azcanta》の設置から《水没遺跡、アズカンタ/Azcanta, the Sunken Ruin》への反転
[2]《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》が残った状態でターンを開始
[3]《運命のきずな/Nexus of Fate》+《水没遺跡、アズカンタ/Azcanta, the Sunken Ruin》+《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》を揃える
プレイの指針は上記の順です。そこから逆算すれば、おのずとマリガンすべき手札か否かは判断できると思います。
「土地×4枚、《航路の作成/Chart a Course》×2枚、《発見+発散/Discovery+Dispersal》」はキープしますが、「土地×3枚、《楽園の贈り物/Gift of Paradise》×2枚、《運命のきずな/Nexus of Fate》、《根の罠/Root Snare》」はマリガンです(これはかなり極端ですが。。)
例外として《アズカンタの探索/Search for Azcanta》を設置できる+土地が伸びるハンドはかなり緩めにキープします。
潤滑油でありながらフィニッシャーでもある《アズカンタの探索/Search for Azcanta(XLN)》を2ターン目に設置できるか否かは、ゲームに大きく影響します。
「土地×5枚、《アズカンタの探索/Search for Azcanta》、《楽園の贈り物/Gift of Paradise》」のような初手は後手だとマリガンした方がよいですが、先手であればキープ可能です。
「土地×3枚、《アズカンタの探索/Search for Azcanta》×4枚」や「土地×3枚、《アズカンタの探索/Search for Azcanta》×2枚、《運命のきずな/Nexus of Fate》×2枚」のような初手は流石にカードとしてカウントできないものが多いので、これはマリガンします。。
○序盤
《アズカンタの探索/Search for Azcanta》か《航路の作成/Chart a Course》か《発見+発散/Discovery+Dispersal》で始められるのがベストです。
欲しいのは《アズカンタの探索/Search for Azcanta》と4枚目までの土地と《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》なので、ドロソや擬似占術を駆使して足りないパーツを集めていきます。
土地が4枚目まででよいのは、《アズカンタの探索/Search for Azcanta》の反転も土地に換算できるためです。
なので、それ以上の土地を確定させるよりは、《濃霧/Fog》や《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》などの代用の効かない・足りないカードを優先して集めた方がよいです。
中盤以降はドロソを撃つよりも《水没遺跡、アズカンタ/Azcanta, the Sunken Ruin》を起動した方がよい場合が多いので、ドロソを温存しても効果が薄い事もあり、序盤に使えるだけ使っておきます。
先にドロソを使っておくことで墓地が肥えるため、後引きした《アズカンタの探索/Search for Azcanta》を設置した次のターンにすぐ反転させられる意図もあります。
また、《楽園の贈り物/Gift of Paradise》はドロソを撃つよりも優先して貼っておいた方がよいです。
当たり前ですが、使えるマナが多い状態の方が都合がよく、《アズカンタの探索/Search for Azcanta》の起動回数やドロソのプレイ枚数に差が出ます。
ただし、《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》の忠誠度能力で土地がアンタップする事から《楽園の贈り物/Gift of Paradise》が有効なだけであり、アンタップしない3枚目以降の《楽園の贈り物/Gift of Paradise》は普通の土地と同じ価値なので無理して貼る必要はありません。
勿論、マナが浮いてる場合や特に行動する予定の無いターンに関してはその限りではないです。
○中盤
相手の盤面にクリーチャーやプレインズウォーカーが並び始め、ゲームが大きく進み始めます。
ここから《濃霧/Fog》の撃つ・撃たないが常に選択肢に上がりますが、基本的にライフが0にならない攻撃は基本通します。
当たり前ですが、《濃霧/Fog》はカードアドバンテージが減ります。
《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》か《水没遺跡、アズカンタ/Azcanta, the Sunken Ruin》がない状態では無理に撃たない方がよいです。
ただし、キャントリップの付いている《不快な冷気/Uncomfortable Chill》はそのターンの行動をパスするくらいならダメージを軽減する目的で使った方がよい事も多いので、キャントリップとして使いたいと思うような場面では場合は使った方がよいです。
しかし、《濃霧/Fog》系のカードが1枚もない手札では《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》を引いた時に守れないので、《不快な冷気/Uncomfortable Chill》であっても最低でも1枚は残すようにします。
《水没遺跡、アズカンタ/Azcanta, the Sunken Ruin》があれば、延々と《濃霧/Fog》を持ってきてターンを引き延ばす事は可能なので、それで土地をゆっくり置いていく試合展開も有り得ます。
特に《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》を構えている相手に対しては有効な戦い方です。
相手も常に4マナ構え続ける事になるのでクロックが追加されにくく、《一瞬/Blink of an Eye》や《不快な冷気/Uncomfortable Chill》でも十分ゲームを引き延ばせますし、土地が伸びたら相手のエンド前に《運命のきずな/Nexus of Fate》で仕掛け、追加ターンを含めた2ターンの間に《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》を連打か、《一瞬/Blink of an Eye》で回避して追加ターンで再キャストなどで仕掛けるのが良いです。
勿論、相手がクロックを追加するために4マナ構えを解いたターンには無条件で仕掛けられますので、見逃さないように気をつけます。
○終盤
終盤までもつれ込んでる時点で概ねネクサス側の勝利が近いので、ここから先は勝ち方の解説になります。
まずは《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》の奥義で紋章を得た状態で無限ターンを行い、相手のパーマネントをすべて除外します。
通常はこの状態でほぼ勝ちですが、《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》や《蔦草牝馬/Vine Mare》のような呪禁持ちクリーチャーは紋章では対処できません。
なので、そういった相手には《発見/Dispersal》で対象を取らずに除去します。
パーマネントが全て除外された状態からでは、相手はどうやってもゲームに勝利できません。
仮に《暴君への敵対者、アジャニ/Ajani, Adversary of Tyrants》の奥義中でも、エンドに出たトークンはこちらが3回ターンを繰り返せば全てリムーブ可能ですし、《イゼット副長、ラル/Ral, Izzet Viceroy》の奥義でも呪文を唱えるための土地がないので無意味、《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》の紋章ですら、こちらがこれ以上カードをプレイする事はなく、何をリムーブされても敗北はしません。
この状態でクリンナップステップのディスカードで《運命のきずな/Nexus of Fate》を捨てる or《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》の忠誠度能力で自身をデッキにバウンスをする事で必ずライブラリーアウトしないため、勝利となります。
■サイドボード指針
・基本はそのまま
対コントロール以外には大幅に変えたりはしません。【ターボネクサス】はあくまでコンボデッキです。
早い相手には潤滑油枠を数枚、ハンデスのある相手には濃霧枠を数枚、といった感じで少し差し替える程度でよいです。
・《一瞬/Blink of an Eye》《秋の騎士/Knight of Autumn》を増やす
置き物対策兼《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》防御用に増やします。
《秋の騎士/Knight of Autumn》は主に白系相手にサイドインします。
ただ、《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass》が入ってるかどうか分からない時(【赤単アグロ】や【イゼットドレイク】など)には入れない方が無難。
あくまで自分の動きを優先します。
・《発見+発散/Discovery+Dispersal》を減らす
手札が入れ替わる訳ではなく、特定のカードを探す役割なので、キープ基準の中でも一番緩いカードです。
サイド後はコンボ一辺倒というよりは、妨害カードを釣って本命を通すといった戦い方になるので、特定のカードを~といったコンボ要素が少し薄くなります。
そのため、《発見+発散/Discovery+Dispersal》を減らす事が多いです。
・《アズカンタの探索/Search for Azcanta》や《運命のきずな/Nexus of Fate》はできるだけ減らさない
序盤に引いてしまうリスクは確かにありますが、これらが減ってるせいで結局勝てなかった…では本末転倒です。
《アズカンタの探索/Search for Azcanta》も《運命のきずな/Nexus of Fate》はゲームの勝利に必要なカードですので、その価値は《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》とほぼ同じだと思って下さい。
ただ、対コントロールでは《運命のきずな/Nexus of Fate》は減らしますし、対青単アグロでは《水没遺跡、アズカンタ/Azcanta, the Sunken Ruin》のアドバンテージで勝つという展開には絶対にならないので減らします。
■マッチアップガイド&サイドボードプラン
・対【ゴルガリミッドレンジ】
in
1《一瞬/Blink of an Eye》
1《薬術師の眼識/Chemister's Insight》
out
2《内省のための小休止/Pause for Reflection》
《ビビアン・リード/Vivien Reid》をはじめ、《ゴルガリの女王、ヴラスカ/Vraska, Golgari Queen》や《秘宝探究者、ヴラスカ/Vraska, Relic Seeker》で置き物に触ってくるのも厳しいし、《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》や《最古再誕/The Eldest Reborn》、《疫病造り師/Plaguecrafter》で《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》に触ってくるのも厳しいです。
《破滅を囁くもの/Doom Whisperer》はライフを攻めないせいで諜報ではなくサーチ状態ですし、《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》は《発見+発散/Discovery+Dispersal》が無ければ詰み。
当然、サイド後に追加される《強迫/Duress》や《打ち壊すブロントドン/Thrashing Brontodon》は厳しいですしで、「どうやって勝つんだよ!」と嘆きたくなるレベルの相手です。。
しかし、前述の行動をすべて行う事は現実的にほぼ不可能です。
ライフを詰めるためにはクリーチャーが必要ですが、必要な打点を用意するには探検クリーチャーは非土地をめくる必要があります。
土地が伸びなければ重い脅威に繋がりませんし、かといって序盤にクロックが用意できてないといくらハンデスやパーマネントを削ってもゲームに負けないが勝たない状況が続くので、意外と先へ進みません。
逆にネクサス側は土地さえ伸ばせば《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》や《疫病造り師/Plaguecrafter》をかわす方法があり、そうでなくても土地が伸びた状況で《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》が通れば即《運命のきずな/Nexus of Fate》に繋がります。
なので、目に見える状況では常に押されているネクサス側が、逆に常にプレッシャーを掛けているという見た目とは反対の展開に度々なります。
サイド後はハンデスで《濃霧/Fog》が被った手札から他のカードを抜かれると厳しいため、弱い方の《濃霧/Fog》(…)は抜きます。
また、代わりにハンデス耐性を上げる《薬術師の眼識/Chemister's Insight》を追加します。
《一瞬/Blink of an Eye》は《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》や《疫病造り師/Plaguecrafter》などをかわすために使います。
《破滅を囁くもの/Doom Whisperer》のように重くて除去耐性のない相手を戻すのもよいです。
・対【ジェスカイコントロール】
in
4《否認/Negate》
3《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》
2《一瞬/Blink of an Eye》
2《秋の騎士/Knight of Autumn》
1《薬術師の眼識/Chemister's Insight》
out
4《不快な冷気/Uncomfortable Chill》
4《根の罠/Root Snare》
2《内省のための小休止/Pause for Reflection》
2《運命のきずな/Nexus of Fate》
一本目は引き次第なので五分。
お互いに除去と《濃霧/Fog》が腐る展開ですが、こちらは《アズカンタの探索/Search for Azcanta》の枚数や《航路の作成/Chart a Course》で不要牌を弾けるので手札の質では有利です。
しかし、相手はメインからカウンターが入ってるので、こちらの《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》が一方的に通らないという意味では圧倒的に不利です。
こちらが相手のエンド前に《運命のきずな/Nexus of Fate》→《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》の二連打といった仕掛けが間に合ったり、相手の《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》のポン出しを《一瞬/Blink of an Eye》や《発見+発散/Discovery+Dispersal》で戻す→返しのフルタップに合わせて《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》を着地させるのが勝ち筋になります。
逆に《弾けるドレイク/Crackling Drake》や《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》といったクリーチャーに対処できないと即負けます。。
サイド後は一転して有利に。
《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》は《残骸の漂着/Settle the Wreckage》や《浄化の輝き/Cleansing Nova》で対処可能ですが、それらはリスクの大きい行動なので別のアクションが通りやすくなります。
そこに《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》や追加の《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》を叩きつけるのが理想的な展開です。
《楽園の贈り物/Gift of Paradise》は最速《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》や《アズカンタの探索/Search for Azcanta》の起動回数に繋がるので減らしません。
《運命のきずな/Nexus of Fate》は大振りのアクションですが、相手エンドからカウンターを釣れる唯一のカードですので残します。
ただ、《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》を追加する関係上、序盤にこれを《航路の作成/Chart a Course》や《発見+発散/Discovery+Dispersal》で捨てる展開は《アズカンタの探索/Search for Azcanta》の反転の邪魔にもなるため、少し減らします。
・対【赤単アグロ】
in/out
なし
《ケルドの炎/The Flame of Keld》+《危険因子/Risk Factor》のようなバーン寄せには相性が悪いですが、《再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix》+《実験の狂乱/Experimental Frenzy》ががっつり入ってるようなミッドレンジ寄りにはかなり有利です。
2018/12月現在、後者が主流な事が追い風になっていますが、環境次第では落ち目になる可能性もあります。
基本的にサイドの入れ替えは行う必要がないですが、《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass》や《不滅の太陽/The Immortal Sun》などの対策カードが見えた場合は《秋の騎士/Knight of Autumn》を入れます。
その場合は《発見+発散/Discovery+Dispersal》と入れ替えます。
・対【白単(タッチ赤)ウィニー】/【ボロスアグロ】
in
2《秋の騎士/Knight of Autumn》
out
2《発見+発散/Discovery+Dispersal》
ハンデスもカウンターもない相手に対してはかなり有利です。
特筆するような立ち回り等はないですが、《議事会の裁き/Conclave Tribunal》がほぼ確実に採用されているため、サイド後はそれに触れる《秋の騎士/Knight of Autumn》を追加します。
・対【ボロスエンジェル】
in
2《秋の騎士/Knight of Autumn》
out
2《発見+発散/Discovery+Dispersal》
対ボロスアグロと同じです。
アグロ系と違い、よりクリティカルな《イクサランの束縛/Ixalan's Binding》が存在するので、《一瞬/Blink of an Eye》や《秋の騎士/Knight of Autumn》は適当に使わず、適切なタイミングまで取っておきます。
・対【セレズニアトークン】
in
2《秋の騎士/Knight of Autumn》
out
2《発見+発散/Discovery+Dispersal》
最も有利なマッチアップ。平気でダブルマリガンからでも勝てるレベルです。
サイド後の《秋の騎士/Knight of Autumn》は前述の白系デッキと同様の役割で追加します。
《議事会の裁き/Conclave Tribunal》の他に《不滅の太陽/The Immortal Sun》が入ってる可能性もあるので、やはり適当に使わない事が大事です。
・対【イゼットフェニックス】/【イゼットドレイク】
in
2《一瞬/Blink of an Eye》
out
2《不快な冷気/Uncomfortable Chill》
《不快な冷気/Uncomfortable Chill》は《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》に対しては有効なものの、《奇怪なドレイク/Enigma Drake》や《弾けるドレイク/Crackling Drake》に対しては無力なので減らします。
サイド後も基本的にカウンターの枚数がそこまで多くないので、適度にケアしつつマナが寝たタイミングで仕掛けるとよいです。
特に《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》を盤面に戻すためにドロースペルをメインに連打した返しなどが狙い目になります。
サイド後は《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》が最も厳しいカードになります、マナコストも大きく、コントロールほど隙なくプレイするのは難しいため、《一瞬/Blink of an Eye》や《発見+発散/Discovery+Dispersal》で退かしやすく、思ったほどの脅威にはなりません。
相手が《火想者の研究/Firemind's Research》まで入れたコントロールプランの場合は《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》で殴り勝つゲームにシフトします。
これは、《火想者の研究/Firemind's Research》に十分なカウンターが乗ると、《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》が定着しなくなる=別の勝ち筋が必要になるためです。
その際は《濃霧/Fog》枠から数枚減らし、念のため《火想者の研究/Firemind's Research》に触れる《秋の騎士/Knight of Autumn》も追加します。
・対【エスパーコントロール】/【グリクシスコントロール】
in
4《否認/Negate》
3《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》
3《詭謀+奇策/Connive+Concoct》
2《一瞬/Blink of an Eye》
2《秋の騎士/Knight of Autumn》
1《薬術師の眼識/Chemister's Insight》
out
4《楽園の贈り物/Gift of Paradise》
2《発見+発散/Discovery+Dispersal》(後手時にout)
2《不快な冷気/Uncomfortable Chill》(先手時にout)
4《根の罠/Root Snare》
2《内省のための小休止/Pause for Reflection》
1《運命のきずな/Nexus of Fate》
相性はかなり不利です。
メインは相手の除去が腐る分だけまだ戦えますが、サイド後は阿鼻叫喚。。
《正気泥棒/Thief of Sanity》は対処し損ねると一瞬で負けるので、そのためだけに《詭謀+奇策/Connive+Concoct》を取っているレベルです。
後手時に《不快な冷気/Uncomfortable Chill》を残すのも《正気泥棒/Thief of Sanity》用です。
先手なら《詭謀+奇策/Connive+Concoct》が間に合いますが、後手の場合は1ターンのラグを《不快な冷気/Uncomfortable Chill》で埋めます。
・対【青単アグロ】
in/out
無理
無理なので諦めて下さい…と言いたいところですが、相手がマリガン→カウンターのないハンドをキープしたりすると稀に勝ちます。
なので、念のため(?)諦めないで下さい。けど、概ね無理な事は認識して下さい。。
《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》を使って勝つのは無理なので、メイン通り《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》で《運命のきずな/Nexus of Fate》ループを狙います。
当然、カウンターの嵐なので何一つ有効打が通らないと思いますが、それが当たり前なので勝てません。
奇跡的に相手が何も持っていない事を祈ってプレイしましょう。それくらい絶望的なマッチアップです。
・対【ターボネクサス】
in
3《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》
3《詭謀+奇策/Connive+Concoct》
2《秋の騎士/Knight of Autumn》
4《否認/Negate》
out
4《根の罠/Root Snare》
2《内省のための小休止/Pause for Reflection》
2《一瞬/Blink of an Eye》
1《アズカンタの探索/Search for Azcanta》
1《運命のきずな/Nexus of Fate》
《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》は《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》でしか対処できないのでサイドインします。
先出し《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》がガン有利なので、それを咎める《否認/Negate》も必要です。
《不快な冷気/Uncomfortable Chill》は《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》同士の戦闘を一方的に越えられるので残します。
《アズカンタの探索/Search for Azcanta》はそこそこ有効ですが、《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》にアクセスできる訳ではないのでイマイチです。
土地を伸ばす以外の役割が薄いため、少し減らします。
■TIPS
・《発見/Discovery》と《航路の作成/Chart a Course》
山札を見れる枚数は《発見/Discovery》の方が多いですが、手札の入れ替わる枚数は《航路の作成/Chart a Course》の方が多いです。
なので、手札に不要牌(《アズカンタの探索/Search for Azcanta》の2枚目や3枚以上被った《濃霧/Fog》、序盤の《運命のきずな/Nexus of Fate》など)を抱えてる時は《航路の作成/Chart a Course》から入った方が手札はよくなります。
逆に手札に不要牌がなく、単純にドロソを使い切りたいか、特定の1枚を探しに行きたいなら《発見/Discovery》の方がよいです。
・《楽園の贈り物/Gift of Paradise》の対象
優先順位は《島/Island》>《草むした墓/Overgrown Tomb》>《湿った墓/Watery Grave》>《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove》>《寺院の庭/Temple Garden》>《氷河の城砦/Glacial Fortress》>《内陸の湾港/Hinterland Harbor》です。
基本は《島/Island》。基本土地なので《廃墟の地/Field of Ruin》で割られません。
ただし、[《島/Island》、《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove》、《草むした墓/Overgrown Tomb》] のような青マナがそれしかない時は《草むした墓/Overgrown Tomb》に貼るとよいです。
青マナを最も使うため、この並びで《島/Island》に貼ってしまうとマナの支払いが不自由になってしまうからです。
《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove》>《寺院の庭/Temple Garden》なのは、《廃墟の地/Field of Ruin》や《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》でエンチャントされた土地が破壊された際に《島/Island》しか持ってこれないので、《寺院の庭/Temple Garden》を失うと以降の《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove》がアンタップインしなくなるためです。
ちなみにですが、《楽園の贈り物/Gift of Paradise》の付いた土地に《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》を撃つのは絶対に辞めた方がよいです。
撃たれる側の視点だと《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》を倒せるカードをどうでもいいカードに使ってくれた?くらいの認識にしかならないです。
土地を伸ばすのに使った1ターンと除去に使った1ターンを相殺しているので、ゲームが長引けば長引くだけ嬉しいこちらが有利になっている可能性すらあります。
・《運命のきずな/Nexus of Fate》を撃つタイミング
その後のドローで《運命のきずな/Nexus of Fate》を引き込む確率を少しでも上げるため、アップキープに撃つのが望ましいです。
《アズカンタの探索/Search for Azcanta》の誘発にスタックして撃つと、より引き込む確率が上がります。
ただし、メインに行動したい場合―例えば、《航路の作成/Chart a Course》や《アズカンタの探索/Search for Azcanta》をプレイしたい場合はその限りではないです。
《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》が戦場に出ていない場合、相手のエンド前に撃つのが望ましいです。
自分のターンに撃って追加ターンを得ても、そこで7マナを使ってしまっては追加の土地を置いて終わりとなり、それでは追加ターンを得た意味がありません。
・《濃霧/Fog》を撃つタイミング
基本的には相手の攻撃クリーチャー指定後(攻撃対象指定後)で問題ありません。
攻撃対象次第では《濃霧/Fog》を温存する場合もあるので、《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》が居る時には必ず攻撃対象を聞くようにします。
(ライフが十分にある時に本体に攻撃してきた時や、《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》が被っている時に《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》に攻撃してきた時…等)
例外として、《提督の命令/Admiral's Order》が採用されているデッキに対しては攻撃クリーチャー指定前に撃ちます。
また、カウンターの入ってそうなデッキに対して、前のターンにカウンターが無い事が分かっているのであれば、確実に通せる相手のアップキープに撃つのも一つの手です。
ただ、青緑マーフォークのように、カウンターが入っている+《オラーズカの暴君、クメーナ/Kumena, Tyrant of Orazca》で攻撃に参加しなかったクリーチャーを利用できるようなデッキの場合は、攻撃クリーチャー指定後に撃ちます。
・無限ターン後の敗北パターン
無限ターン→無限パーマネント除外で概ねゲームには勝てますが、例外が存在します。
最終的にライブラリーアウトを狙う=相手にターンを渡す関係で、相手は土地セット→1マナのアクションのみが行動可能です。
つまり、赤単アグロやイゼットドレイク&フェニックスの場合、《山/Mountain》セット→《ショック/Shock》でのみ、ゲームに勝利する可能性が残ります。
そのため、残りライフが2以下の場合はターンを渡す前に《楽園の贈り物/Gift of Paradise》を貼って一度ライフを回復させておくのがよいです。
・ループの証明
【ターボネクサス】はプレイした《運命のきずな/Nexus of Fate》が山札に戻り、それを再び引いてプレイする事でループが成立します。
つまり、山札という非公開情報を経由したループのため、厳密にはループを証明できていません。
例えば、山札の残り1枚が《運命のきずな/Nexus of Fate》で、これを毎ターンドロー→ディスカードしており、相手のデッキに土地1枚以下で行動できるカードがない事がわかっている場合(もしくは1マナ以下の行動をゲーム中可能な限り行ったとしても勝てない場合)などでも、相手に投了を促せても強制する事は出来ません。
当然、相手には促された投了を拒否する権利がありますし、強引にループを証明しようとして、ルール外の行動(自分の手札や山札を公開するなど)を行ったりすると、逆にこちらがゲームロスになる可能性があります。
一本目を取った状態でこの状況に陥ると引き分けても1-0-1で勝利できるので問題ありません。
しかし、一本目を取られた状態でこのような状況に陥ると無限に時間を費やされて負けてしまうため、実際には能動的にゲームに勝利できる手段があった方がよいです。
■おわりに
今回は【ターボネクサス】について解説をさせて頂きました。
本記事を以って少しでも興味を持つ方が増えたら幸いです。
以上です。お疲れ様でした。
テーマ:MTG | 投稿日時:2018/12/10 01:46 | |
TCGカテゴリ: Magic: The Gathering | ||
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