ユーザとしてTCG専門店に希望する事があります。
・新作TCGを安易に推さないで欲しい。
・新作TCGをを推すなら、対戦相手を探すのに苦労しない程度のユーザが付いて、3年後・5年後も遊べるTCGを選んで推して欲しい。
・もし、推したTCGが1~2年でサポート終了するようなら、自分のお店でそのTCGを買ったユーザの大半が飽きるまで非公認大会を開くぐらいの覚悟を持って欲しい。
ここ数年、数多くの新作TCGが世に出ています。今後も、新規にTCG市場に参戦するメーカが増えて新作TCGも増えるでしょう。TCG市場は好調だと言われており、『ヴァンガード』や『Z/X』の成功が刺激となっています。
しかし、新作TCGが出過ぎていて、何を遊べば良いのかユーザには解りません。。
だから、ユーザよりも経験が豊富で、かつ、メーカ側から入る情報も多いTCG専門店に「このTCGは安心して遊べるのか?駄目なのか?」って情報をもっと積極的に発信してもらいたいのです。
TCGって娯楽は、金銭的にも時間的にも非常に多くを費やさないと、充分に楽しめません。。初期から多大な投資が必要です。それが、ユーザが少なくて対戦相手を見つけるのに苦労するようなTCGで、挙句の果てには1~2年でメーカがサポートを終了して販売を打ち切れば、投資に割が合わなくなります。
誰だって、1~2年でサポートが終るような新作TCGを掴みたくありません。3年後・5年後も遊べるTCGを買いたい。
逆に言うと、1~2年でメーカがサポートを終了して販売を打ち切るようなTCGを何度も掴まされたユーザは「TCGはこんなに質が低い遊びなのか」と愛想を尽かしてしまうでしょう。
あるいは、子供の頃に児童向けTCGで楽しんだ経験があったとしても、大人になってTCGを再開して最初に手を出したタイトルでそう言う事が起これば、1発で愛想を尽かしてしまうでしょう。
愛想を尽かしたユーザは、TCG市場から離れてしまうでしょう。そうなると、せっかく好調だったTCG市場が衰退してしまいます。
実は、'90年代後半は、今と同じくらいかそれ以上にTCGがブームでした。しかし、多くのメーカが粗悪なTCGを乱造し、ショップもそれを無批判に販売していたので、ブームが沈静化してしまいました。
こう言う話を書くと、コンシューマゲームが好きな人は『アタリショック』の話を思い浮かべるでしょう。
'80年代にファミコンは日本で大ブームを起こしました。ハード側のメーカーである任天堂は、アタリショックを防ぐ為に独自のライセンス供与制度でサードパーティの品質管理を行っていました。
TCG業界にはファミコンにおける任天堂と同じ役割を果せる立場が存在しません。だから、ショップに評価を肩代わりしてもらいたいのです。
ユーザだと自分が遊んでいるTCGは過大評価し、自分が遊んでいないTCGは過小評価する傾向があります。その点、ショップは中立性が高いと言えるでしょう。
また、様々なTCGを扱った経験がある上に、メーカとも取引があるので、ユーザ個人個人よりも抱えている情報も多いでしょう。例えば、ChaosTCGの初期のルールやバランスの混乱を知っていれば「デベロッパーにウエッジホールディングスを使うようなパブリッシャーのTCGは信頼できない」みたいな経験則を持っているはずです。
そう言う情報を活用して、ユーザに推すべきTCG・推すべきでないTCGをショップに判断して欲しいって事です。
実はこの記事、去年の8月頃に書いたけど時機を逸したと判断して没にしたものを再編集してます。
去年前半に幾つか出た新作TCGがことごとく討ち死にしたのを見て書いたのですが、去年後半は新作TCGがアンジェぐらいで、特にディスる必要もないと思ってお蔵入りにしたのです。
今後、新作TCGが幾つか出るみたいなので、少し手直しして公開した次第です。
個人的に、新作TCGにはいつも期待してるんですよ。高いゲーム性・ユーザ数が多い・オリジナルTCGならキャラやストーリー性が俺好み/版権物TCGなら俺得なコンテンツの参戦で、また俺を熱狂させてくれるようなTCGに出会いたいから。
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テーマ: | 投稿日時:2014/09/15 11:47 | |
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ヴァルハラ さん | [2014/09/15 17:59] |
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初めましてこんにちは TCGショップの店員といえどカードゲームすべてのルールを覚えるのは不可能ですし、そのため知っているTCGと知らないものが生まれるのでそれほど公平にはなれないと思います。 しかし、ショップ店員がオススメをするならそのTCGの長所と短所は知っていてしかるべきとは思います。 私は新規TCGの初心者講習会や体験会をもっと開いてほしいと思います。 ゼクスが流行った理由の一つとしてルールはタダで覚えられることがあるので、新規TCGには広告だけでなく敷居の低さが設けられているのだと思います。 |
sirokurop さん | [2014/09/15 23:37] |
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「そのTCGがどういうゲームか」ということを理解するためには ものすごい努力が必要なんだよな。 ただTCGを意識的に遊んでいれば店員でなくても身につく能力でもあるんだが |
Nakaji さん | [2014/09/17 02:57] |
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アタリショックとウエッジホールディングスを引き合いに出したせいか、「対戦相手を探すのに苦労しない程度のユーザが付いて、3年後・5年後も遊べるTCG」っては、ゲーム性の面で良質なTCGだと誤解されているのが無念です。 ゲーム性が良いだけで売れるなら『神の記述』は大ヒットしていたはずです。また逆に、Vスパが5年も続いた事に説明を付けられません。 ゲーム性よりも、メーカがユーザに遊ばせる環境を作っているかが重要です。定期的に公式イベントを行う、ショップやユーザが主催する大会に公認を与えて支援する制度を作る、立ち上げ時期には体験会・初心者講習会を全国を網羅する規模で開く、広告を打ってユーザを集める、総合ルールを作るなどしてルールを整備する、適度なバランス調整を行う、などをメーカが適切に行う能力と意思があるかが重要です。 その辺の情報はユーザよりもショップの方が入手し易いと思うのです。既存のTCGメーカなら、過去にそのメーカが出したTCGがどうだったかで判断付くでしょう。新規参入したメーカの場合、ユーザより先にショップに対してアプローチするでしょう。 極端な話、ゲーム性だけなら、体験会に出ればユーザにも判断付きますよ。 >ヴァルハラさん 初めまして。コメントありがとうございます。 私が「新作TCGに対する評価が、ユーザよりショップの方が公平」とする根拠は、ユーザだと自分が遊んでいない新作TCGが売れてシェアを広げると自分が遊んでいるTCGのシェアが相対的に減るから過小評価しがちなのに対して、新作TCGが当たるならショップは自店で扱えば利益になるから過小評価しないし、逆に過大評価して自店で扱えば売れなかった時に大損するから、過小評価にも過大評価にもならないと言う事です。 それ以外の部分については、同意ですね。 特に、新規TCGの初心者講習会や体験会はメーカ側が積極的に開くべきです。そう言う事がちゃんと出来ていたからゼクスが流行ったんだと思います。 >sirokuropさん そう言う能力を獲得した人に、TCG業界の役に立つ情報発信をして欲しいって事ですよ。 |
とむやんぷ~ さん | [2014/10/13 22:28] |
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メーカーのサポート終了してもがっつりユーザーが飽きるまでお相手いたしますよ。ウチのスタンスです。 |
Nakaji さん | [2014/10/23 20:17] |
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>とむやんぷ~さん そう言うスタンスのお店が近所にあると、安心してTCGを遊べます。 マスターズギルドさんみたいなスタンスのお店が全国各地にあれば、今回の日記に書いたような心配をしなくて済むんですよね。 |