Nakajiのダメさ加減が炸裂するToCaGe出張所

自称「アクエリ界のズヴィ・モーショヴィッツ」
ジャッジ資格のコレクターでプレーヤーとしては過去の人、だと思う。
本家のブログと、主催大会の情報サイトについてはプロフィール参照。

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Lyceeの思い出
SILVER BLITZブランド 活動停止を発表
SILVER BLITZブランド 活動停止を発表「Lycee」「ファンタズマゴリア」「ヒーローズプレイスメント」と数々の美少女カードゲームを世に送り出してきたSILVER BLITZが、12月26日をもって活動停止することが発表されました。※フ...

SILVER BLITZブランドが活動停止するそうです。

Lyceeには色々とお世話になったので、思い出話などをつらつらと。
初めて出会ったのは、2004年の秋ですね。
第1次のTCGブームが衰退して、TCG市場全体が低迷していた時期です。
アクエリアンエイジと言うTCGのアルティメットコロシアム(公式大会)に大阪まで遠征しに行って、その会場で配っていたビラで存在を知り、興奮したのを覚えています。
それまでは、PCゲームのブランド単体でTCGが作られていて、長続きしてませんでした。

エロゲー原作のTCGってのは、昔から一定の需要があります。
自分は一時期LrafFightを遊んでいましたが、長続きしませんでした。当時一緒にアクエリをやっていたTCG仲間は、KanonTCGやハーレムマスター等を遊んでいました。
それが、Leaf・ヴィジュアルアーツ・アリスソフトを併せて1つのTCGで遊べると言うのですから、これは期待しました。

翌年になって発売したので、仲間と一緒に買って遊んだのですが、特定の属性(宙と雪)が強い状況で、俺以外は長続きしませんでした。
俺はヴォーソス寄りな人間で、好きなキャラが花属性に固まっていたから花単を使いたかったのですが、ゲームに成らないので泣く泣く宙雪を使っていました。

ちなみに、Lyceeは属性(色)の名前が独特ですが、これは宝塚の組の名前に由来してます。
TCGのゲームシステムとして、何かのカードをプレイする際に他の手札をコストとして支払うのは良くあるものです。しかし、コストとして支払った際の効用を、カードごとに差を付けると言うシステムは斬新でした。「コストとして払うと効率良いけど、カードとしてプレイして使う強さは普通」「カードとしてプレイして使うと超強いけど、コストとして支払うと他のカードの半分の効率(≒2枚目以降が手札に来ると弱い)」などと、カードデザインのバリエーションの幅が出ます。
今だとプレシャスメモリーズ辺りでも採用されている仕組みですが、Lyceeが元祖ですね。

また、他のTCGと違って、キャラの攻撃力と防御力が同じ値では防御側が倒せないって独自のルールがあり、これに違和感があって最後まで慣れませんでしたね。複数のTCGに手を出しているからなのですが。他のTCGをやった後にLyceeをやるとこの辺の計算を間違える事が多かったですね。


その後、大量にエラッタを出したり、オーガストやタイプムーンなどの人気ブランドが参戦するなどして、どの属性でもそれなりに遊べるようになりました。俺は好きなキャラが固まっている花単だけを使える状況に喜び、花単しか使いませんでした。
当時の花単ウイニーは強いデッキタイプの1つであり、それが「同じデッキしか使わないから、相手をしていて面白くない」と周囲のプレーヤーと軋轢を生んだのは、色々と考えさせました。

07th Expansionが参戦し、オフィ絵のカードを見て性的な意味で魅了され「この絵で18禁展開があるなら期待できる」と思って『ひぐらしのなく頃に』に手を出したら、シナリオが面白くてどハマりました。
ただし、『ひぐらしのなく頃に』はエロゲーではありませんでした。
Lycee遊んでなかったら、『ひぐらしのなく頃に』に手を出さなかったのでは無いかな?
『ひぐらしのなく頃に』の中では特に北条沙都子が気に入りまして、日単を組むようになりました。
カードパワーが上がって、花単から《マルチ》が抜けるようになった頃、花単から手を引き、日単にシフトしました。
他の強いデッキタイプの中で『ひぐらしのなく頃に』のキャラが使えるという観点でゲムセも使っていました。入れ替わり詩音はオフィ絵があったけど、機関銃魅音はオフィ絵が無かったので悩みました。結局、ガチで勝ちに行く時だけ機関銃を入れて、普段はオフィ絵の魅音を使う形に落ち着きました。

最終的には、カードパワー的な意味で日単から《北条沙都子》(というか《トラップ》)が抜けるようになった頃、Lyceeへのモチベーションが続かず辞めました。
同時期にヴァイスシュヴァルツに手を出していたのも、Lyceeから足が遠のいた原因でしたね。

個人大会の主催もしてました。
元々アクエリアンエイジでレフリー資格を持っていて大会を定期的に開いていたので、それに併設してディメンションゼロやヴァイスシュヴァルツ等と一緒に開くようになりました。
ブロッコリーやブシロードのTCGは主催者が大会に参加できませんが、シルバーブリッツのTCGは主催者が大会に参加できる仕組みだったのは、主催者として非常に良かったです。
自分が大会に参加できないのでは、開催するモチベーションや、そのTCG自体に対するモチベーションを維持する事が難しくなります。
自分で開催する大会に自分で参加できるなら、少なくとも自分にとっては、モチベーションが維持し易かったです。


さて、そんなシルバーブリッツが活動停止に追い込まれた理由ですが、今の時代に合ったTCGをデザインできなくなったからだと思います。
子供向けTCGを脇に置いて、高校生以上を対象とした大人向けのTCGを考えた場合、トップシェアはヴァイスシュヴァルツです。
これは、メディアクリエイト等の調査を見れば書いてある話です。
WSがユーザに受けている特徴を挙げると下記3点になります。

(1)そこそこ高いゲーム性(デッキ構築やプレイングの複雑さ)を持っていて、TCG慣れしたマニアが遊んでも楽しめる。

(2)勝敗に運要素が強く絡むシステムになっていて、始めたばかりの人やプレイングが上達しない人でも、それなりに勝つことを楽しめる。

(3)客単価が低く抑えられている。主流の遊び方であるネオスタンでデッキを組むなら、1つの原作のカードだけ揃えれば良いので、少ない投資でデッキが作成できる。

これをLyceeを初めとしたシルブリのTCG当てはめると、(1)はWSと同等以上の水準にあると言えますが、(2)(3)は劣っています。
(3)の部分を改善しようとして限定構築戦を導入したのですが、成功しませんでした。
原作物TCGはライトユーザを主要なターゲットにしています。ライトユーザに対してアピールできる要素が他のTCGより劣っていたらシェアを奪われますから、そこを改善するのは正しい判断でしょう。
しかし、今の時流に合わせる改善をするなら、(2)も同時に改善しないとダメだったと考えられます。

ちなみに、大人向けのTCGでシェア2番手のMTGは、原作を持たないTCGなのでライトユーザが主要なターゲットする必要が無く、(1)に特化したハイエンドユーザ向けのTCGに仕上がっている事で、(2)(3)で劣っている点をカバーしています。というか、全世界展開してる海外のTCGですから、日本市場だけ見た対応を取っている訳では無いのですが。たまたま日本の市場では生き残っているだけで、昔は流行っていたけどMTGが衰退した国もあります。

また、大人向けのTCGでシェア3番手はZ/Xです。これは、(1)(2)(3)を満たすことでシェアを伸ばしたTCGです。

シルブリの撤退は、厳しい言い方になりますが、時流に合わなくなったTCGが淘汰されたに過ぎず、日本のTCG市場全体が急速に衰退している訳ではないと考えます。
WSが順調なブシロードも、ヴィクトリースパークの商品展開終了を打ち出しています。Vスパは(1)が致命的に劣っているTCGでした。と言うか、(1)はマニア向け、(2)(3)はライトユーザ向けの施策だと分類すると、ゲーム性を意図的に低くデザインする事でライトユーザに特化したTCGを試してみた、と言う事になるのでしょう。ライトユーザ向けとしては良く出来たシステムに仕上がっていると思いますが、結果として失敗だったのでしょう。
#Vスパのシェアが広がらなかったのは、上記の話以外にも、原作物なのに原作再現性が低い事例が多かった(初期のギャルゲー原作のエキスパンションで原作的に関係の無いヒロイン同士がパートナーになっていて片方を使うならもう片方をデッキに入れないと機能しないデザインになっていたとか、『這い寄れ!ニャル子さん』の最初のエキスパンションではクー子やハス太のキャラ単が組めなかったとか)のも理由に挙げられると思うが、この話は長くなるので割愛。
今年は、将来的なサポート終了を表明するTCGが多いので、日本のTCG市場全体が急速に衰退してるような印象を受けるかもしれません。しかし、長年続いたTCGが終るのは時代に合わなくなっただけで、時代に沿ったTCGはまだまだ元気があります。


最後にLyceeの話に戻りますが、諏訪市のプラネッツさんには色々とお世話になったので、今でもLyceeプレーヤーが居るなら、大会が続いている内に1回ぐらい遊びに行きたと思っている。

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テーマ:投稿日時:2014/09/04 03:04
TCGカテゴリ: Lycee  
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