とある結月ゆかり好きの長話

「あぁ、一枚で貫通だったのに、トリガーしなかった。
うぅー、デッキの裏切り者…」
そんな声が響く
声の主、あいは悔しそうにテーブルをたたいた
実際、トリガーすれば勝てたというのはカードゲームにはよくある話である
それを聞いてテーブルの反対側のみいはものいいたげに口を尖らす
まいが、あいを落ち着かせる
いつもどおりの光景
それでも、想いは変わってく

たぶん、一年のころはこんなこと思わなかったろうな
あいは、そんなことを考えていた
ひとしきり悔しがり、まいに落ち着かされて本当にいつもどおりだった
でも、おわったあとに自分が言った言葉を笑っている
デッキの裏切り者
ある意味すごい言葉だ
私は、物に想いがあると思っているのか？
いや、笑っているのはそこじゃない
裏切り者の方か
でも、そうである
私は、勝手にトリガーを期待して、勝手に失望したのだ
滑稽なことである
でも、きっとそんなこと考えてないように笑っているのだろう
みいが、素直にうらやましい
考えていることが素直に顔に出る
私の言葉に素直な反応をした
きっと、私が考えたことと同じことを言いたかったのだろう
まいは、分からない
きっと、私を落ち着かせようと必死だろう
ひょっとしたら、何か考えているかもしれないが、あの子はよく分からない
遊戯王の曲を思い出す

平気な顔して裏切る君があまりにむごいな

確かにそれはむごいだろう
しかし、果たしてそれは君が悪いのだろうか？
考える

詮無きことと知りながら


あきらかに集中してないとまいは思った
ときどき、あいちゃんはおかしくなる
それは、みいちゃんが気づいてないことでだから知らぬ間に傷つけていた
もちろん、それをしっていて黙っていた私もひどいのだろう
あいちゃんは、おかしくなっても普段と変わりない
いつもの笑顔だし、いつものテンション
はっきりいってすごいと感心してしまった
それでも、やっぱりおかしいのだ
これは、直感的でせつめい不可能だが
だから、今日も見続ける
観察はスキだ

カードゲームをやってるとたまに聞く
裏切り者
とくに運が絡むものでだ
きっと、そういう人は信頼しているのだろう
みいはそう考えている
みい自身はドライな考え方なのでそうは思わないが、あいみたいに信頼して生きてきましたみたいな人はきっとそう考えられるのだろう
カードを信じて戦う
アニメみたいに幻想的で、でも現実にもいる
そう考えるとふしぎなものだ
もちろん、そんな人は多くはないが
カードとの距離感
なんとなく考えさせられる
自分は信用できているのか？
自分のことなのにわからない


これを書いていて思ったのですが、カードとの距離って考えると分からないですよね
ここで、ばばーんと何かいいきれればかっこいいんですが
仲間とか友達とか
基本的に、いいイメージの言葉だと思います
最低でも、ごみとか言わないでしょ？
近いようなでも遠いような

精神がおかしくなると変なこと考える私ですが、これまた一風変わったことを考えるものだと変に感心してみたり、そしてあいの精神大丈夫？と思ったり

終わり