米原伊吹のオーガスト専用TCGサイト

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ゆずソフト 天色アイルノーツ シャーリィちゃんルート 感想

こんにちは。米原です。

ChaosTCG、4週連続で発売され、今週末は変猫。
その次の発売、つまり8月30日に、ついに天色アイルノーツTD発売です。
そんなアイルノーツ、われらがシャーリィちゃんだけやりましたので、ちょっと感想でも。
(八月以外を無理矢理叩くのは仕様です)


ゆずソフトと言えば、私は真面目な会社だと思う。
延期は一度もなし、変にユーザーに媚びない。
自分たちで「訴えたい」と思ったものを前面に出してくる。
そんな真のしっかりしている会社だと思う。

しかし、その「訴えたい」ものをアピールするのが少し下手な気がする。
結構真面目なテーマなのにそれをぶち壊してしまってる。
それがギャグ路線だと思う。
もちろん、こういうものも好きな人はいるだろう。
確かに、ところどころ笑わせてくれるところは笑えた。
クスリと出来るシーンも多く、テンポも良かった。
だが、これではこちらに視点ばかり行って、本当のアピールが見えづらいではないか!

そんな視点から、今回の感想を述べたいと思います。

今回はゆずソフトのゲームをプレイするにおいて、初めて体験版を事前にプレイしていた。
そこで感じたのは「丁寧さ」
テンポよく笑いを取り、主人公が20代後半というデメリットを消し、プレイヤーに心を合わせていくことに成功している。
プレイヤーが主人公と同様のツッコミを入れたくなるように話を持っていくことにより、プレイヤーは主人公と同じことを考えられる。
よって、自分があたかもゲーム内の主人公であるように感じられる。
今回は「教師」という主人公であるため、なかなか主人公とプレイヤーのココロが通い合わないという心配がどうしても出てしまう。
しかし、そこの心配をものの見事に消し去っている。
この技術は素晴らしいと思う。

しかしこの丁寧さが仇となる。
おそらく、共通ルートはライターさんみんなで考えたが、各ルートでは個人で作ったのだろう。
少し違和感が出てくるのである。
もちろん、基本的に流れは同じなのだが、よく見ると少し違う。
すり合わせがなくなった瞬間、一人のライターさんの癖が多くみられるため、そこが目につくようになってしまった。

今回は、出会い→恋→試練→ゴールという基本路線を強襲してしまっているのもよけいに癖を浮き上がらせてしまった。
基本通りであるのは良いことなのだが、そのせいで起伏が少ない。
特に、試練が終わってすぐにエンディングを迎えてしまったため、「え、これだけ?」と感じてしまった。
私はあまりにも長いゲームが嫌いなので、実質1ルート6~8時間ぐらいの今回のゲームは気軽に出来て良かったのですが、もう少しだけ山あり谷ありにしてほしかったなぁ、と。
シャーリィルートでは、イチャラブ→シャーリィの苦悩→解決→主人公の苦悩→解決→終わりという流れだったので、いったいどれが見せたかったのか。
シャーリィの苦悩が始まるまではギャグ路線+イチャラブ系で、「あぁこれで行くのかな」と思ったら突然シリアス。
しかも、あまり上手でない。
そしてそのまま解決して終わりというのはちょっとあっさりしすぎている。
結局何がしたいのか、教訓を訴えたかったのか、楽しんでもらえなかったのか、イマイチわかりづらい。
おいしいトコ取りをして、ちょっと失敗したような感じだ。

まぁこうなった一つの原因が、キャラの可愛さもあるのだと思う。
シャーリィちゃん、可愛かった。
どこが可愛いのか、説明が実は難しい。
金髪だし(私は髪は青から黒系が好み)、髪は長いし(ショートヘア最高)、どこも青くないし(青色フェチ)、不明、わからない。
べっかんこうキャラならまだしも、こぶむりコンビは、私の中で可もなく不可もない印象。
とにかく私の萌えポイントを抑えていないのだ。
唯一のポイントは北見六花様だというところなのだが、いくら北見様と言えど、ここまで心に響くのかなぁと。
このあたり―オーガストと一緒で、「キャラが可愛い→イチャラブサイコー→ハァハァ出来れば後はどうでもいい」と流れ、ユーザーがゲームの内容に見向きもしなくなってしまう。
最初に変にギャグを入れると、それがより顕著になるわけで。

という事で、何がしたかったのかよくわからない。
もちろん、一人しか攻略していないので、仕方ない面もあるが、もう少し設定を生かしてほしいなぁと。
この設定なら、空の上である必要が全く見られない。
セリアンスロープのガイヤールちゃん、そしてサブキャラズを攻略するため以外に、こうする必要が全く見えない。
カナタビトが来る理由も全くないわけだし、(シャーリィに、シャーリィの母の死をトラウマにさせるんなら、別の方法があった。主人公、あるいは兄を事故に合わせる、など)なぜ突如カナタビトを登場させたのか良くわからない。
何が言いたいのか、なぜこの設定にもってきたのか、後半にわかるべき事柄がさっぱりわからない。
そこがマイナスポイント。
ファンタジーなのだから、もう少しファンタジーの設定を生かしても良かったんじゃないかと。

前回は稲叢莉音ちゃんをいきなり攻略してしまい、核心を知って満足してやめてしまった経緯がある。(これは私が悪いのだが)
今回も、シャーリィちゃんを攻略すれば、他が見えてしまう。
主人公のトラウマ、とヒロインのトラウマ、これらを解決して「ハイ終了」となるのは目に見えている。
あとは頭で想像できてしまうため、便りの綱はキャラの可愛さ。
「攻略したい!」と思わせなければ、やらないだろう。
評価できる部分は多いのだから、非常にもったいないと思う。

私は「プリズム◇リコレ○ション!」を、「ただの萌えゲーじゃねぇか、シナリオスカスカやん!」と批評したことがあるのだが、あれは萌えゲーマーにとってはたまらないので、ああいうストーリーでなくては困るそうだ。
今回、テーマが「空の上のウキウキ新生活」であった。
前半はウキウキした。
後半はしなかった。
まだコンセプト通りの○ロシェットのほうが良いのかもしれない。

最後に一言……。
「ゲーム作りって難しい」


米原

登録タグ: ゆずソフト  天色アイルノーツ  シャーリィ・ウォリック 

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テーマ:投稿日時:2013/07/31 13:23
TCGカテゴリ: ChaosTCG  
表示範囲:全体
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