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Magic: the Gathering、Force Of Will TCGを中心に国内外いろんなTCG、DCGを嗜んでます。

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TCGとマーケティングの話 その1

やっと地元のカードショップでコロッサス・オーダーの大会が開かれるようになってテンションが上がっているアクセルです。今回はTCGとマーケティングの話でもします。

何でTCGのブログでマーケティングの話?と思う方もおられるでしょうが、近年の新規TCGの売り方を見ていると「TCGに合ったマーケティング方式」がうっすらと見えてくるのです。

マーケティングというと情報商材的な胡散臭いアレソレを浮かべるかもしれませんが、ITパスポートのような情報処理系の国家試験でもガッツリ出題範囲に入ってるので触れる機会は昔より増えました。なお、今日の記事は非常に長い文章になっておりますが、ご了承ください。

詳しいことはWikipediaさんに聞くとして、マーケティングの種類には大きく分けて以下の3つに分けられます。
・マスマーケティング
・1to1マーケティング(ダイレクトマーケティング)
・ニッチマーケティング

マスマーケティングはいわゆる「広告を沢山打って多くの人に見てもらう」タイプのマーケティングです。有名な例としては駅に大量の広告を打ってるブシロード系TCG、特にヴァンガードとヴァイスでしょうか。ヴァイスはまだしもヴァンガードはTCGとしては生まれて数年の若いオリジナルタイトルなので多くの人に認知してもらうことが大前提だったので、マスマーケティング向きであったと言えます。最も、マスマーケティングは大量広告という性質上、どうしても消費者から「うっとおしい」と思われてしまう欠点がございます。いわゆる「ゴリ押し」です。近年の消費者は韓流のアレとか某女優のソレとかでゴリ押しを嫌う傾向があり、特にオタク界隈は変に騒ぐ傾向が強いです。そのため、以下の1to1マーケティングと組み合わせて「掴んだプレイヤーを離さない」戦略を取るケースも有ります。ヴァンガードの場合、エラッタの対応やカードに対する疑問の回答が非常に早く、ユーザーサポートが機能しています。TCGも商品ですので、禁止カードおよび制限カードは不良品扱いとなり、ユーザーとしては「何で禁止になるような不良品を出したんだ」「禁止理由を説明しろ」と文句を言いたくなること山々です。そんなときに、ユーザーサポートが正常に回っていれば、大量に入ってきたプレイヤーを納得させることが可能になり、マスマーケティングの欠点である「大量の広告費」を無駄にすることなくユーザー離れを防ぐことができます。

1to1マーケティングは顧客の消費傾向を購入履歴などから判断し、広告を大量に打つのではなく顧客が必要としているサービスを提供することで「長く付き合ってもらう」タイプのマーケティングです。有名な例としてはモンコレが挙げられます。モンコレは1998年から続く非常に息の長い国産TCGなのですが、現在までに版元が2度変わっています。版元が変わると著作権の問題なのでよく揉めるのですが、モンコレでは版元変更時に旧版元のスタッフと新版元のスタッフが結集してルールを一から見直すというTCG史上でもほとんど類を見ない改革を行えるほど良好な関係が続いています。「たとえ版元が変わってもプレイヤーには迷惑をかけずむしろ益を与える」という面では、好例といえるでしょう。また、ユーザーと開発者の距離が非常に近いZ/Xも1to1マーケティングの体現者といえるでしょう。欠点としては、ユーザーの動向を常に把握していないといけないため、メーカーには高い練度が求められる点があります。実際、この手のマーケティングを成功させているメーカーはTCG業界でも老舗のブロッコリーくらいしかありません。

ニッチマーケティングは人気ジャンルの隙間を掻い潜り、マニアックなニーズに応えるマーケティング手法です。2013年でいうと「戦略性の高いTCGを始めたいがMTGや遊戯王のような息の長いTCGは今から入るには敷居が高すぎるし、ヴァンガードやZ/Xよりも複雑なゲームをしたい」という願望を叶えるコロッサス・オーダーやラストクロニクルが当てはまります。また、TCGの歴史を見ていると「何でこれがTCGに」と思いたくなるような不思議なTCGがいくつか見つかります。大抵のタイトルはルールの不備やゲームバランスの不安定さが原因となり数年で消えていくのですが、ニッチであることだけをアピールポイントにしないTCGは割りと長続きしています。タイトルで取り上げている分野がニッチであったとしても、ユーザーサポートやルールを疎かにしているTCGは遅かれ早かれ死にます。色々怖いのでタイトルは出しませんが某科学系出版社の地球のアレとかアニメが始まると突然現れてはいつの間にか消える某社のアレとか。


長文になってしまいましたが、今後新規TCGや既存TCGが生き残るためには「どうやってユーザーにパックを買ってもらうか」を考えることも大事であり、ユーザーも「誠実な運営をしているメーカー」を見極める審美眼が必要となるでしょう。




登録タグ: 雑記 

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テーマ:考察投稿日時:2013/08/26 23:32
TCGカテゴリ: カードファイト!! ヴァンガード   モンスター・コレクションTCG  
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