前回の記事の最後に書いた「アタックフェイズにおける優先権」について
若干の混乱があるようなので、考察を交えつつ少し書こうと思います。
まず、何が問題になっているのか、ですが
●相手の攻撃宣言前に「(リアクションで出てきた)ガブル」や「夕凪」の効果を
用いて先にダウンさせ、攻撃宣言できないようにすることは可能か、不可能か
この1点について、今まで他のプレイヤーから聞いてきた話では
「攻撃宣言した瞬間にダウンするので、対応ダウンによって攻撃を防ぐことは不可能」
とのことで『不可能である』が裁定として定着していました。
が、先日、ライブオンステーションに確認したという方が
「攻撃宣言前にもワザ・能力の積み重ねタイミングがあり、可能」
という回答を受けたと言い出し、若干裁定でもめました。
その際は『ライブオンステーションの回答であるなら』と相手の主張を
受け入れたのですが、次の日、別の大会に参加した際、
「攻撃宣言が優先だからできないのでは?」という意見が出て
振り出しに戻りました。
やはり攻撃宣言に優先権があるという考えの方が定着しているような気がします。
ただ、攻撃宣言前にも効果の積み重ねのタイミングを設ければ
攻撃宣言前にダウンさせて相手の攻撃を封じることができるようになり
戦略も増すので、どちらが正しいのか良く考えてみることにしました。
ということで、ライブオンステーションに確認を取る前に整理してみたいと思います。
◎アタックフェイズに出来ることの確認
・攻撃(Aラインにいるカードライバー、モンスターのみ)
・ワザカードのライブ(お互いのプレイヤー)
・カード能力の使用(お互いのプレイヤー)
[公式ルールブックP10]
・攻撃宣言~解決までの手順
・ワザカードの積み重ねについて(アタックフェイズ中に可能)
・カード能力の積み重ねについて(アタックフェイズ中に可能)
[ルールブックP13~16]
とりあえず《アタックフェイズにおける優先権》についての記述は
公式ルールブックにはありませんでした。
※移動フェイズにおける能力の使用に関してのみP11に載っています。
では、アタックフェイズにおける優先権の話はどこで出てくるのか?
⇒公式HPのQ&Aに登場します。
それでは《アタックフェイズにおける優先権》がどのように発生しているかについて、
いくつか引用してみたいと思います。
◆ルール「戦闘」の項目
■戦闘■ モンスターが攻撃された時、直ちに防御宣言(ダウン)しますか?
それとも、その前に防御側がワザや能力を使えますか?
防御側がワザや能力を使うタイミングがあります。その後、防御宣言を行います。
[2008/10/24]
防御側プレイヤーにワザや能力を使うための優先権が与えられます。効果の積み重ね
に何も無い状態で、お互いこれ以上何もしないと確認した後、防御宣言を行います。
[2009/04/26]
◆第1弾大冥系統「漆黒のマント」の項目
アタックフェイズに入ってすぐに、相手の「リョウトクバイソン」を攻撃しました。
相手はその前に「漆黒のマント」の効果で防御されなくすると言われました。手番
プレイヤーが優先権を使って先に攻撃したので、その前にライブできないと考えます
が、これはできますか?
いいえ、このタイミングではライブできません。 [2008/10/24]
◆第3弾大地系統「★『ブラッシュ』」の項目。
「ブラッシュ」で相手の山札を攻撃し、相手は防御しませんでした。
この場合、戦闘解決前に【バースト+1】を得る能力が使えますか?
はい、お互いのプレイヤーは能力やワザを使うことができます。
防御宣言の前後に、必ずお互いのプレイヤーは一度優先権を得ることになります。
[2009/04/26]
◆第3弾大地系統「ゴフゾウ」の項目。
「ゴフゾウ」で相手の山札を攻撃し、相手は防御しませんでした。
この場合、戦闘解決前に【バースト2】を得る能力が使えますか?
はい、お互いのプレイヤーは能力やワザを使うことができます。
防御宣言の前後に、必ずお互いのプレイヤーは一度優先権を得ることになります。
[2009/04/26]
その他、優先権がないと効果を発揮できない、
効果の解決中には優先権が発生しないことについて書かれている項目。
◆第1弾大冥系統「ジンセーキャンドル」の項目
◆第1弾大冥系統「導魔の子守唄」の項目
◆第1弾大空系統「応急処置」の項目
優先権が関係ない項目。
◆第2弾「★サキドリアン」の項目。
む、「ガブル」や「夕凪」の項目にも《優先権》という言葉が用いられているのでは
と考えていましたが、使われていませんでした。
とりあえず引用した回答を整理すると以下のようになります。
アタックフェイズにおける《優先権》
・攻撃宣言が行われると、ワザ・能力の使用優先権は防御側プレイヤーへ移行。
・攻撃宣言は手番プレイヤーの優先権に含まれる。
・攻撃宣言~防御宣言、防御宣言~ダメージの解決の間にそれぞれお互いの
プレイヤーが一度は優先権を得る。
※攻撃宣言~(ワザ・能力の使用)~防御宣言、
防御宣言~(ワザ・能力の使用)~ダメージの解決
ということで、現行ルールにおけるアタックフェイズの手番プレイヤー優先権は
「ワザ・能力の使用、攻撃宣言」ということになります。
つまり、手番プレイヤーの攻撃宣言は絶対優先で、
「ダウン効果の積み重ね」による対応は不可ということです。
そもそも、ダウンはコストの支払いと同じで最速で処理される上、
【攻撃宣言】には何も積み重なりませんがね。
さて、ココから先は上記を踏まえ、
攻撃宣言の前にワザ・能力を使用するタイミングが存在しないことについて
問題はないのか?という点について考えてみたいと思います。
ようは、こういうことです。
【1】手番プレイヤーの優先権=「ワザ・能力の使用、攻撃宣言」の場合
・手番プレイヤーはアタックフェイズに入ったところでワザ・能力を使用し
相手モンスターをダウン、除去させることが可能。
・攻撃宣言前に優先権がまわってくることはないので、相手プレイヤーは
手番プレイヤーの攻撃宣言前に「夕凪」をライブして相手Aラインモンスター
を先にダウンさせることは不可能。
・リアクションによってライブされた「ガブル」の能力を使用するには
手番プレイヤーがワザ・能力の使用、攻撃宣言を放棄する必要がある。
出てきてすぐ、相手の攻撃宣言前に能力使用、ということはできない。
【2】手番プレイヤーの優先権=「ワザ・能力の使用」の場合
・手番プレイヤーはアタックフェイズに入ったところでワザ・能力を使用し
相手モンスターをダウン、除去させることが可能。
・攻撃宣言前に相手プレイヤーにも優先権が移るので、「ガブル」の能力を使用
したり「夕凪」をライブすることで相手の攻撃を妨害することが可能。
・リアクションによってライブされた「ガブル」の能力を使用することで
続けて攻撃してきそうな手番プレイヤーのモンスターをダウンさせることが可能。
どちらが処理としてしっくりくるのか、と。
現行ルール(Q&A)は【1】の処理を示しています。
そして要確認ではありますが、
ライブオンステーションが【2】であると回答をしているようです。
Q&A的には【1】と意識が合っていないといけないと思いますが、
この件に関しては「ライブオンステーションの回答」である【2】の方が
処理としてしっくりくるのではないかと考えています。
なぜなら【1】の処理が正しいとなると手番プレイヤーが断然有利だと思うからです。
例)手番プレイヤー:Aラインに「オスティオン」、Bラインに「ガブル」
相手プレイヤー:Aラインに「★『上昇危龍』」、Bラインに「ガブル」 の場合
1.手番プレイヤーに優先権があるので山札に攻撃宣言
2.相手プレイヤーにワザ、能力使用の優先権が移動(放棄)
※すでに攻撃モンスターはダウンしているため「ガブル」は使用不可
3.手番プレイヤーにワザ、能力使用の優先権が移動(「ガブル」の能力使用)
相手Aライン、「★『上昇危龍』」ダウン
4.邪魔するモンスターが居なくなり、見事山札バースト
何が言いたいか理解できましたでしょうか?
手番プレイヤーは相手の防御宣言前にワザ・能力を使用するタイミングがあるので
「ガブル」の能力を有効利用できますが、相手プレイヤーから見た場合、
攻撃宣言前にワザ・能力を使用するタイミングが存在しないため
「ガブル」の能力を使って攻撃を防ぐことは出来ないのです。
似たような状況であるのにこうも手番プレイヤーに有利だと
「どうだろう?」と思ってしまいます。
他の例えでいくと、手番プレイヤーは攻撃宣言前に「夕凪」を使用することで
防御モンスターを減らすことができますが、相手プレイヤーは権利がないため
攻撃(してくると思われる)モンスターを減らすことは出来ません。
つまり、Q&Aは【1】の処理を示していますが、ライブオンステーションの回答
である【2】の方が手番プレイヤーの有利さが抜けて面白くなるのではないかと
考えているわけです。
まぁ、実際に自分の耳でライブオンステーションの回答を聞いてみるまでは
他の人に【2】の処理となります、とは言えませんけどね。
明日、時間があったらこの件について確認してみたいと思います。
なお、【攻撃宣言】の後、優先権が相手プレイヤーに移るような話がどこかに
出ているようですが、そもそも【移動】や【攻撃宣言】は手番プレイヤーにしか
できない動作であり、優先権が相手に移ること自体おかしいような気がします。
1番しっくり来るモデルは以下のようなものではないでしょうか。
○理想的?なアタックフェイズの流れ
ワザ・能力の使用(優先権:手番プレイヤーから交互)
↓
攻撃宣言(しなくても良い)
↓
ワザ・能力の使用(優先権:手番プレイヤーから交互)
↓
防御宣言(しなくても良い)
↓
ワザ・能力の使用(優先権:手番プレイヤーから交互)
↓
ダメージ・バーストの解決
現在、ルールブックには詳細が載っているわけではありません。
果たして、手番プレイヤーが有利なよう、攻撃宣言に優先権を設けたままにして
おくのか、攻撃宣言前にワザ・能力を使用できるタイミングを設けて
「ダウン」効果にて対応、を可能にするのか裁定はどちらになるでしょうか。
今回は問題提起でした。
結果はまた別途書かせていただきます。
ということで、忌憚のないご意見や納得のいく説明とかあったら是非お聞かせ下さい。
たいてい、現状に納得できなくて垂れ流しているだけなので(苦笑。
それでは、次回をお楽しみに(?) 〆
登録タグ: ライブバトルカード ライブオン コラム
テーマ:ライブオン | 投稿日時:2009/07/01 01:00 | |
TCGカテゴリ: ライブバトルカード ライブオン | ||
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