あくまで独り言です。
過去にこの手のお話は何度か書いてきたけれど、久しぶりに。
たまにしたくなるのは、どんな病気なのかしらん。
~作品狙いのブシロードVSムービック×エンスカイ連合~
ブシロードと言えば、ヴァイスシュバルツ・ChaosTCG・ヴィクトリースパークという萌え系の作品を得意とするカードゲーム企業。
もちろん、モンコレやヴァンガードもあるけれど、今回は萌え系の作品を収録する物だけを取り上げさせてください。
そのライバルと言えば、ChaosTCGをプレイするものとしてはやはりシルバーブリッツ……と言いたいところですが、最近はムービック×エンスカイが提供するプレシャルメモリーズなんじゃないかと。
「えっ、何をいまさら?」と思われる方も多いでしょう。
だから独り言なんですわ。
~怖いプレシャスメモリーズ~
プレシャスメモリーズと言えば2010年から「けいおん!」のカードゲーム化を皮切りに、すでに30作品以上(二期作品も含む)をカードゲーム化している。
参加する作品は深夜アニメが多く、ヴァイスシュバルツやヴィクトリースパークに似ている作品が多く参戦している。
よく見ると案外作品がかぶっているのが少ないのは驚きである。
かぶりがあるのはまどまぎと初音ミク(ヴァイス)、そして(かぶっていると言っていいかわからないが)生徒会の一存とゆるゆり(ChaoTCG)くらいだろう。
※正確には生徒会の一存の一期がChaosTCGで、二期がプレメモ。反対にゆるゆりは一期がプレメモで、二期がChaosTCG。
ここで怖いのは、ヴァイス・Chaos・Vスパ層を引き込むことが出来る作品を取り扱っていること。
それともう一つが、ブシロードと同じ方式をとっているという事である。
~案外なかった? ブシロード方式とは~
ブシロードの上手いところはマーケティングである。
元来、トレーディングカードゲームというのは、その作品ごとにカードゲーム化されていた。
つまりはドラゴンボールやガンダムなどのカードダスのように、同じ「カードダス」でも別作品が交わることなど無かった。
今も人気のポケモンカード、遊戯王などを見てもわかるように、作品ごとにカードゲームが生まれていたのである。
それでは儲からないからだろうか、2005年に作品ごちゃまぜで戦うLyceeが生まれた。
今まではそれぞれの作品ごとにカードゲーム化がされていて、そのファン層しか目を向けなかったが、これにより、小さなファンがたくさん集まって戦うことが出来るカードゲームが生まれた。
これにより、美少女ゲームのTCGという、大きなジャンルを作り上げることが出来た。
しかし、これには弱点もあった。
競技人口が増えるのは大きなメリットだったが、自分の知らない作品を取り入れないと勝ちづらいというデメリットがあった。
美少女ゲームはその作品だけが好きという人があまり多くなかったため、当時はそこまで大きなデメリットにも見えなかった。
しかし2000年代の後半になると、美少女アニメ・ゲームのメジャー化により、一つの作品のみ(あるいは複数であるが、そう多くはない)を好むライト層が生まれるようになる。
彼らは美少女アニメ・ゲームのファンというより、そのアニメ・ゲームのファンであるため、他の作品はあまり興味がない。
知っている作品だけで戦うことが出来ないLyceeのようなシステムは、彼らにとっては喜ばしくないシステムだった。
そこでブシロードは、作品ごとのカードゲームを作り上げた。
そうすると昔に戻ったように聞こえるが、要はレギュレーションを設け、作品単一でデッキが出来るようにしたのである。
それがヴァイス、Chaos、Vスパである。
もちろん、作品を混ぜてもOK。
しかし、現状の流れが作品単であるのを見ると、やはり作品単一というシステムを構築したのは素晴らしい。
これにより、自分の好きな作品だけでデッキが組めるようになるため、ライト層でも気軽に参加できるようになった。
何千種類とあるカードを覚える必要がなくなり、自分の好きな作品だけを覚えればよい。
「タイトルカップ」を大会に設けることにより、気軽に参加しやすくなった。
作品を混ぜてもOK、別作品単一同士を戦わせてもOK、それぞれのタイトル同士で戦わせてもOK、というおいしいとこ取りを可能にしたのがブシロードである。
このように、一つのカードゲームで複数の作品が参加するゲームはあったが、「その作品だけでデッキを造れる」というジャンルを確立したのはブシロードである。
これを可能にしたブシロードは、すごいと思う。
しかし、これと同じ方式を取り入れたのが、プレシャスメモリーズである。
~4つのカードゲームがすみ分けられなくなる日は来るのか?~
すでに話しているように、ヴァイス、Chaos、Vスパ、プレメモでかぶっている作品は案外少ない。
むしろブシロード内(ヴァイスとChaos)でかぶっているほうがまずいのじゃないか? とまで思ってしまう。
(DCとヴィジュアルアーツ、あとしいて言えば、ニトロプラス系の作品)
まぁそれは自社内だから適当に調整してもらうとして、プレメモの怖いところは、エロゲ原作(ましろ色シンフォニーや恋と選挙とチョコレート)のアニメから、少年誌(侵略! イカ娘)まで幅広いところである。
おおざっぱに言ってしまえば、(おおざっぱすぎるが)Chaos(エロゲ系)からVスパ(少年誌系)まで、すべてがここに凝縮されている。
ヴァイス的な作品、Chaos的作品、Vスパ的作品、すべてがプレメモになりえるのである。
これはブシロードにとって間違いなく脅威である。
しかも、ブシロードと同様の単一作品制度をとっているため、その作品のファンをわっと獲得することが可能だ。
今後も、会社の規模からみれば、ブシロードが優位になりえると思う。
ヴァイス、Chaos、Vスパの作品すべてを合わせれば、プレメモなんかとは比較にならないほどのユーザーがいる上に、ヴァンガードやキング オブ プロレスリングまである。
しかし、美少女アニメ・ゲームのジャンルで見たときに、プレメモはどうしても無視できない。
今後、この4つのカードゲームにどのような作品が入るのか、見ものである。
~作品というよりは絵師狙いなのか? シルバーブリッツVSアクエリアンエイジ~
アクエリアンエイジと言えば、1999年から続く、歴史の長いゲームである。
モンスターコレクション同様、何かの作品をカードゲーム化したのではなく、カードゲームのために生まれてきたのがアクエリアンエイジというカードゲームだ。
人気のイラストレーターを多数使うことにより、漫画、アニメ、ゲームの原画ファンを取り込んでいるのが特徴だ。
実は、前出のLyceeも同様と言えよう。
あくまで作品ごとに新弾を出しているため、アクエリとは少し違うのだが、共通点としてその作品の原画ではなく、イラストレーターに描かせている。
それがシルバーブリッツの特徴である。
絵師100人展のカードゲームもこれと同様で、多くのイラストレーターのカードを使って戦うのがこのカードゲームの特徴である。
最近はファンタズマゴリアという原画を使ったカードゲームを出しているが、主力はやはり、イラストレーターに書かせたカードゲームの販売だろう。
~どちらもそれぞれの分野では輝いているが……~
アクエリアンエイジは先ほども書いたように、オリジナルのカードゲームである。
何かの既存作品を使っているわけではない。
"オリジナルの"萌え美少女(最近は萌え美男子もいるが)のカードゲームという視点で見ると、シェアが高い。
また、シルバーブリッツの主力商品であるLyceeは、「美少女ゲーム」というジャンル"だけ"を扱うとカードゲームいう視点で見ると、シェアが高い。
あれだけの美少女ゲームの作品を取り入れたカードゲームというのは、Lycee以外に見ることが出来ない。
つまり、狭い市場、というより、より狭い分野で細分化してみると、アクエリアンエイジもLyceeも秀でているし、人気がある。
そして共通点として「自分の好きなイラストレーターが採用されているカードゲームがしたい」という人々にとって、それぞれは最高のゲームであることに違いない。
この部分のシェアや人気には突出しており、他のカードゲーム企業がおいそれと崩せるような牙城ではないと言える。
だが、あくまでごくごく小さな分野での話なのだが。
~絵師100人展TCGは、アクエリには脅威なのか?~
同じ「イラストレーターをウリにするカードゲーム」であったにもかかわらず、扱うジャンルが異なったためにそこまで支持層がかぶらなかった両カードゲームメーカーだが、ここへ来て、シルバーブリッツが新たな手を打ってきた。
それが、絵師100人展TCGだと思う。
アクエリに採用されている絵師が多く採用されているこのカードゲームは、完成に至った経緯がアクエリアンエイジに似ている。
オリジナルであり(まぁ、絵師100人展という企画があったからこそではあるが)、何かのアニメやゲームのファン層を取り込むのではなく、イラストレーターのファンを取り込むという点が共通している。
まだまだ作品も少ないうえに、発展段階であるため、簡単に比較はできない。
明らかに人気度はアクエリであるのは事実だ。
しかも、ゲーム内容が全く違うため、単純にカードゲームの魅力としては明らかに歴史があって成熟しているアクエリのほうがすぐれているだろう。
しかし、これから一気に伸びてくる可能性がある。
毎年行われるで(あろう)絵師100人展とともに、このカードゲームが育ってくれば、アクエリにとって脅威になると私は思う。
~お互いに共存できれば勝ちかもしれない~
急に話がブシロードに飛ぶが、ブシロードのすごいところは、ブシロードのカードゲームの作品を複数プレイしている人が多いという点である。
ヴァイス、Chaos、Vスパ、すべてプレイしている人も少なくない。
それぞれ採用作品が異なるのだから当たり前と言えば当たり前かもしれないが、「兼ねる」という事は、その分資金が「分散」するわけであり、集中できなくなりやすい。
しかし、多くの作品を収録することにより、ユーザーは「資金の分散」というリスクを背負ってもそれぞれのカードゲームに手を出してしまう。
ブシロードは「萌え系美少女」という大きなジャンルを細かく分け、それぞれ「特化しつつ、共存」という高度なテクニックを使っている。
この戦法には舌を巻く。
だが、この戦法をとっているのはブシロードだけではない。
シルバーブリッツも、Lyceeがあるにも関わらず、ファンタズマゴリアを出している。
「原画のカードゲームをやりたい人はぜひこちらを!」と言わんばかりに、作品を混ぜてデッキを構築するというLyceeのメリットはそのままに、ファンタズマゴリアを送り出した。
そんなシルバーブリッツは、ぜひ、アクエリアンエイジとコラボすることにより、共存してみてほしい。
統合しろとか、そういう事ではない。
同じ「イラストレーターをウリとするゲーム」である絵師100人展とアクエリアンエイジ。
この中で共存して欲しいのである。
アクエリアンエイジ側が絵師100人展側に自作のキャラを出すのは、シルバーブリッツとしてはちょっと悩みどころかもしれない。
(反対に、アクエリアンエイジに絵師100人展のキャラを出すことは、そこまで難しいこともないかもしれない)
だが、「ビブリオスコネクト」というカードゲームを大きな柱にしたいのであれば、取り入れることにより活性化すると思う。
私は、まだ「ビブリオスコネクト」のコンセプトは知らない。
あくまで絵師100人展のキャラクターだけを扱うと、硬く決めているかもしれない。
もちろんそれならばそれでかまわないが、場合によっては……という、一つの意見である。
複数のメーカーが参加するショー(モーターショーや家電ショー、コミケもそうだね)が盛り上がるのは、一度に多くのメーカーを見られるから。
ぜひ、カードゲームというジャンルでコラボをして、「共存」をすることにより、会社が別々で対立するのでなく、近い関係でいてほしい。
もちろん、合併しろとかそういうことはない。
ただ単に、ユーザーがいろいろなカードゲームに参加したくなる状況を作ってほしいと思っているだけである。
そうするとブシロードとプレメモも……となるのだが、ここまで描いて明らかに自分の首を絞めるような発言をしていることに気が付いたのは、ナイショである。
~まとめ~
萌え作品の対立で見るとブシロードVSシルバーブリッツだが、実はブシロードのライバルはプレメモなのではないか?
この視点で行くと、シルバーブリッツのライバルはアクエリアンエイジ?
Lycee(というより、シルバーブリッツ)とアクエリの共通点はイラストレーターだけだった。
しかし、絵師100人展TCGの影響で、アクエリのライバルとなるTCGが生まれた。
似たようなジャンルのカードゲームがあるんなら、「共存」のためにコラボしてみても楽しそうじゃん!
でも、ユーザーの首を絞めるようなことは、しないでね♪
米原
登録タグ: ブシロード シルバーブリッツ ブロッコリー ムービング エンスカイ ヴァイスシュバルツ ChaosTCG ヴィクトリースパーク プレシャスメモリーズ 枠が足りない
テーマ: | 投稿日時:2013/06/25 12:23 | |
TCGカテゴリ: ChaosTCG アクエリアンエイジ | ||
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