よく言ってることなんですが最近やけに後攻1パン信者が増加していると思います。
「後攻は1パンするもの、後攻でいきなり3パンする奴は素人」的な思考発言が多くみられると私は感じます。 さて、そういう1パン信者の方は果たして皆が後攻1パンのメリットデメリット、ゲーム的にどういう影響があるのかしっかり分かっているのでしょうか?
私はデッキとプレイング、ドロー状態と場の状態を考えた上で、「あえて」1パンを選択した。とはっきり言える人以外の1パンは不正解である。と考えます。 現状は9割方不正解な選択をされていると考えて間違いないでしょう。
何故かといいますと後攻1パンは単純にゲーム性から考えて先攻の有利性を絶対化させてしまう行為といえるからです。
ヴァイスにおいて一番重要で簡単な勝利へ近づく行為って何かと言いますと間違いなく「アタック」ですよね?アタックの数だけ相手にダメージが与えられて、アタックするだけストックがたまる。ソウルと違ってアタック数が増えると相手のCX消費という面でも有効で、アタックをするほど圧縮が進みます。
アタック回数を増やすというのはそのままゲームの勝利に近づくことは、ある程度ヴァイスをプレイされた方は理解できるものだと思います。ソウルを1上げることは、基本的にコスト1程ですが、アタックを増やす(スタンドさせる)効果は条件付コスト6だったりCXシナジー4,5コスだったり手札の1レベル以上3枚だったり圧倒的に難しいものが多いことからも頷けると思います。
ヴァイスは基本的に1ターン最大3アタックしか出来ません。つまり、普通にやってたらアタック数に差はついていかないものなのです。 ですが、1ターン目には、最初で最大のアタック数に差をつける可能性のある場面が生まれています。
ここで、ヴァイスを類似的なゲームとして以下の様なルールのゲームだとしましょう。
「このゲームはアタック回数を先にN回到達した方が勝ちのゲームである」
極端にも思えますが、本質的にそこまで間違ったものでもありません。ヴァイスは平等にターンを終えた時に勝利条件(4レベル=28クロック)を見るゲームではなく、先攻でも後攻でも、先に勝利条件に到達した方が勝ちになるレース的な勝負です。さて、ここで考えやすくするためにNを10程度の小さい値で結果をみてみますと(最大数殴ったとする)
(後攻1パンの時)
N=10
先1→後1→先4→後4→先7→後7→先10 で先攻の勝ち
N=11
先1→後1→先4→後4→先7→後7→先10→後→10→先11 で先攻の勝ち
N=12
先1→後1→先4→後4→先7→後7→先10→後→10→先11 で先攻の勝ち
分かると思いますがこの様に先攻の点数に追いつく形で後攻の点数が入りますので、後攻が絶対的に不利なものとなっています。
同様に後攻2パン、3パンをみてみます
(後攻2パンの時)
N=10
先1→後2→先4→後5→先7→後8→先10 で先攻の勝ち
N=11
先1→後2→先4→後5→先7→後8→先10→後11 で後攻の勝ち
N=12
先1→後2→先4→後5→先7→後8→先10→後11→先12 で先攻の勝ち
N=13
先1→後2→先4→後5→先7→後8→先10→後11→先13 で先攻の勝ち
N=14
先1→後2→先4→後5→先7→後8→先10→後11→先13→後14 で後攻の勝ち
N=15
先1→後2→先4→後5→先7→後8→先10→後11→先13→後14→先15 で先攻の勝ち
N=16
先1→後2→先4→後5→先7→後8→先10→後11→先13→後14→先16 で先攻の勝ち
このように後攻2パンでもNが3の倍数、3の倍数+1の時に先攻の勝ちでNが3の倍数+2の時に後攻の勝ち、と2:1の割合で先攻が有利なものとなっています
(後攻3パンの時)
N=10
先1→後3→先4→後6→先7→後9→先10 で先攻の勝ち
N=11
先1→後3→先4→後6→先7→後9→先10→後11 で後攻の勝ち
N=12
先1→後3→先4→後6→先7→後9→先10→後12 で後攻の勝ち
N=13
先1→後3→先4→後6→先7→後9→先10→後12→先13 で先攻の勝ち
N=14
先1→後3→先4→後6→先7→後9→先10→後12→先13→後14 で後攻の勝ち
N=15
先1→後3→先4→後6→先7→後9→先10→後12→先13→後15 で後攻の勝ち
N=16
先1→後3→先4→後6→先7→後9→先10→後12→先13→後15→先16 で先攻の勝ち
このように後攻3パンではNが3の倍数+1の時に先攻の勝ち、Nが3の倍数、3の倍数+2の時に後攻の勝ち、と2:1の割合で後攻が有利なものとなっています
とまぁこんな感じなんですが、いいたいことは3パンすれば後攻が有利になるよ!って訳じゃなくて、ヴァイスというものは絶対的に先攻が有利なのに安易に後攻1パンしてたら先攻の有利が揺ぎ無いものになるよ!って話なんです。
後攻3パンして、やっと割合的にパンチ数で追いつけるかも、ってレベルなのが先攻後攻の現状です。
後攻3パンしたら手札がキツくなるというのもある程度ヴァイスをやっていればまた身につくものでもあります。(3枚消費の上に相手のレベルを上げて返り討ちの可能性高いという)
正直私は絶対に先攻有利の立場なんですが、だからといって後攻側が安易に1パンをするというのは紛れを起こす隙間も与えない行為で簡単にやってはいけないことなんです。
手札に余裕を持ちたいからといって後攻1パンを続けて毎回1ターン差のハンデがついている状態で戦うのが得策でしょうか?先攻を取れるのは5割の確率でしかありません。私は後攻を取ったときにいかに負けないように粘れるかが勝率を上げるための分かれ道だと思っています。
手札1枚消費でゆったりやるのはその通りにやって1ターン分のハンデが付く先攻の時だけでよいのではないでしょうか?手札に低レベル帯が集まったりしてチャンスだと思ったら危険を冒してでもそのハンデを埋め、またレースを2:1に持ってけるかもしれない3パンをしてみるという選択肢も頭においておいた方が良いのではないでしょうか?
一考頂けると幸いです。
でわでわ
登録タグ: ヴァイスシュヴァルツ コラム
テーマ:日記 | 投稿日時:2011/01/17 23:19 | |
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カイクウ さん | [2011/01/17 23:45] |
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はじめまして。
今回の日記には共感できることが多くあったのでコメントさせていただきます。 確かに、最近は後攻1パンの割合が高くなっていますね。 僕は後攻ならばできれば2パンしたいと考えています。 3パンすると相手のレベルが上がり、こっちの展開したキャラが1レベルのキャラ達に潰されてしまう気がしますので… なので僕は後攻なら2パンがいいんじゃないか?と考えています。 ただシステムキャラ等を使って無理に2パンする必要は無いと思いますけどね。 長々とすいませんでした。 |
arcturus さん | [2011/01/17 23:48] |
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はじめまして。後攻1パン説というものを初めて耳にして興味深いのでコメント失礼します。
そもそも1パンや3パンといった基準はなく、クロック枚数と手札の様子から判断するものではないでしょうか。 基本的にはヴァイスは後攻3パンが理想だと思います。デッキを削ることもそうですがコストが出せるようになるので3アタックが許されるなら殴っていいと思います。 ただし、だから常に3アタックがベストではないでしょう。2回アタックすることで相手のクロックが6枚になりそうな場合は違います。相手がレベル1スタートから始まってしまうため、その場合は以下のようにアタックするものだと思います。 あえて戦法を標準化するなら、私自身は、 1アタック目が3点以下⇒2度目のアタックをする。 1アタック目が4点以上⇒2度目のアタックはしない。 2アタック目で合計が3点以下⇒3度目のアタックをする。 2アタック目で合計が4点以上⇒2度目のアタックはしない。 3アタック目で合計が6点以上⇒3度目のアタックをする。 (どうせレベルアップするので) のように動きますが、他にも自分の手札に1レベル以上でコストが必要なキャラが多ければ積極的に殴り合いにもっていってレベルアップおよびコストをためたいですし、自分の手札が0レベルばかりならあまり殴らず、ターンを稼ぐべきかもしれません。 要は状況に応じて戦法を決めるべきで、1パンチも3パンチもないのではないでしょうか。以上、長々と失礼しました。 |
arcturus さん | [2011/01/17 23:52] |
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2アタック目で合計が3点以下⇒3度目のアタックをする。
2アタック目で合計が4点以上⇒3度目のアタックはしない。 2アタック目で合計が6点以上⇒3度目のアタックをする。 ですね。失礼しました。 |
TP さん | [2011/01/18 00:28] |
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カイクウさん>コメントありがとうございます。先攻、後攻でパンチ最大数が変わるという所はゲーム性的に思考を置く所で、最大限に活用したいところではありますよね
ただ、2パンする。という絶対基準的に動くのは私の考える期待値的には1パン信者よりは幾分かマシではあるのですが、本質的に安易にNパンチと決める。というのと本質的にあまり変わらないものでもあります。 3パンしてレベルがあがり返り討ち。というのは一般的に良くある、植えつけられたイメージというものでもありますが、実際3パンしてみると、キャンセルが入ってレベルが上がらない、またレベルが上がっても3枚分も1レベルでこちらのパワーを上回ってくることは稀だったりします。 選択肢を増やす為にも、普段の対戦では、1パン2パン3パン色々試して、実際どのように展開するのか、理解しておくと良いと思います。恐らくですが、全てのパターンを試して理解しておかないと、あらゆるデッキをあらゆる状況で最大限有効に回すことは出来ないと思っております。 arcturusさん>コメントありがとうございます。 仰るとおりで、1パン、3パンするべき。等と固定的な答えとして決めてしまって思考停止になってしまうことが一番良くないことなんです。 記事内に「私はデッキとプレイング、ドロー状態と場の状態を考えた上で、「あえて」1パンを選択した。とはっきり言える人以外の1パンは不正解である。と考えます。」とあるように、1パンを選択する。という時には、1パンを選択することによる状況展開を理解した上で「あえて」選択する必要があると思っております。 今回書かせていただいたのは、後攻は1パンチするものだ!と固定観念的に考える人が多いと思われたので、本当にその固定観念は正しいのか、という意味で、パンチ数による優位性の面からそれを否定した形となります。 arcturusさんが標準化されたその基準は、よくある一般的な基準といえるものですが、その基準でさえも「相手を先にレベルを上げてしまうことは不利である」という固定観念が入り込んでるものではないでしょうか。 もちろん大抵は不利となるケースが先にレベルを上げることですが、デッキによってはそれが不利にならないものも多々あります。例えば自ターンにパワーの強いデッキでは、ドロー状態で自ターンに強い1レベルを引いている状態ならば、先に相手のレベルをあげて、先に展開してもらってからこちらを展開させて倒した方が有利になるパターンとなります。 状況に応じて戦法を決めるべき。これは私の最大のポリシーでもありまして、完全に同意するものでありますが、それらの状況に応じて戦える選択肢を増やすためには、今回の記事に書いたようなアタック数によるゲーム性での面等、色々な面からヴァイスシュヴァルツというゲームを捉え、研究をするのが必要不可欠だと思います。 状況に応じて戦法を決める。というのは誰もが考えるものではありますが、結局は状況に応じた。という言い訳にしかなっておらず最善の選択を選べていないケースは多々あります。そうならないためには固定観念は一般的に正しいとされているものでさえも毒であると知り、多視点的に柔軟な思考で研究をすることに尽きるでしょうね。 長文失礼致しました。 |
紅焔 さん | [2011/01/18 03:31] |
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またどれくらい5止めが有効なのか
小一時間くらい説明してほしい連中も多いけど |