某所でこんな話題を見た。
まずはこんな能力のカードがあると思いねえ。
「あなたが攻撃力が1のカードを場に出しているなら、このカードの攻撃力+1」
(用語は適当に自分の所のカードゲームに置き換えて)
で、質問。このカードの攻撃力が1で、他に場にカードが無かったら?
よくある答:「このカードの攻撃力は1なので、この能力の条件が満たされて攻撃力が2になる。すると場の攻撃力が1のカードが無くなるから、攻撃力は1に戻る。これって無限ループすんじゃね?」
遊戯王ではかつてそういう裁定だったらしい。現在は知らない。これは有識者教えていただきたい。遊戯王は総合ルールがないから裁定を探すのがめっさめんどくさいのよ。
で、これをふまえてブシ系とかマジックとかのTCGの継続効果の話。
継続効果には主に「ルールを変更する継続効果」と「情報を変更する継続効果」がある。「このターンはガードできない」なんてのがルール変更効果で、「このターンはこのカードの体力+1000」なんてのが情報変更効果。ここまではまあいいでしょう。
んで、この情報変更の継続効果とはなんぞやと考えるに、自分は人に聞かれたら「ガラス板に書かれた効果」と答えることにしている。つまり、まずカードがあります。その上に、効果であるガラス板を乗っけます。するとそのガラス板を透かしてカードが読めますわな。そのガラス板に、例えば「攻撃力+1」とか書かれているので、それを適用して根っこのカードを見る。これが継続効果の考え方。継続効果が複数ある場合は、このガラス板をその枚数だけ重ねて、全部を透かして根っこのカードを見る。
それじゃその継続効果のガラス板がたくさんあった場合、どの順番で重ねるのか? これがマジックにおける「継続効果のレイヤー」って考え方で、ブシさんの総合ルールでも採用されている。カードにとって重要な情報を先に、些末な情報を後に持ってくることで順番を明確にしてるのですな。その他にも順番を決めるルールはあるんだけど、ここはめんどくさいので省略。要はルールでガラス板の順番は完全に決まるようにするから、その順番で乗っけて透かしてみてな、と。
で、話を戻して最初の能力。これが無限ループすると考える人はこう考えている。
「あなたが攻撃力が1のカードを場に出しているなら、『このカードの攻撃力+1』っていうガラス板が突如発生する。この条件が満たされていない場合はこのガラス板が消える」
これ、間違い。
このカードの継続効果に該当するガラス板には「あなたが攻撃力が1のカードを場に出しているなら、このカードの攻撃力+1」という文章がまるまる書かれていて、なおかつこのガラス板は常に出ているものなの。つまり、このガラス板を透かした時点で、攻撃力が1のがあれば+1され、なければされない。透かし終了。なの。ガラス板は全部順番を決めて乗っけてから透かして見て、一度見始めたら抜いたり順番を変えたりはしない。なのでこの効果のガラスも、1回適用したら終了。それ以降に攻撃力がいくつになろうか知ったこっちゃない。
なんらかの効果が発生しなくなったら、改めてそのガラス板を抜いて順番を整理して最初から見直しをする。マジックなんかだと《血の渇き》なんてカードが順番が重要だった。詳しくはカード名でググって。よい子は《生命と枝》ではググらないように。
継続効果は他にも、依存だとレイヤーの逆行とかなんだとかで色々面白い話があるんだけど、話が長くなっちゃうから今回はここまで。
ということで、継続効果の考え方と、継続効果ではループしないお話。
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テーマ: | 投稿日時:2019/10/10 15:27 | |
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