【紅蓮の焔】【もやし】【誘い雪影】の各カードについて、
裁定に矛盾があるんじゃないか?と話題になったのでまとめてみます。
自分の推論を含めると意味が無いので、総合ルールとQ&Aから導けることのみで考えています。
おさらい
まずは各カードのテキストから。(必要な部分だけ抜粋)
・【紅蓮の焔】
〔緋色の太刀〕このキャラクターはバトル時【Y:閃属性】のバトルカードしか使用できない。
・【もやし】
〔行動規制〕このターン中、両プレイヤーはGP条件【陽・陰】の合計数値が[2]以下のバトルカードしかバトルに使用できない。
・【誘い雪影】
〔凍結〕このカードのディフェンス時、相手は手札の【Y:閃属性】のバトルカードしか【U:重撃】の効果に使用することができない。
どのカードも、手札からバトルタイミングにカードを使用する際に、何らかの制限を発生させる効果です。
どれも一見同じように見えますが、全く違う裁定が出ています。
【紅蓮の焔】と【もやし】
まずは、【紅蓮の焔(以下、紅蓮)】と【もやし】の違いを確認します。
【紅蓮】は、重撃時においては、閃属性以外のカードを重撃に使用する事ができます。
一方、【もやし】は、重撃時においても、GP条件合計2以下のカードしか使用できません。
「同じテキストなのにどうして?」という疑問が発生するのですが、
ここで総合ルールの以下の文章を見てみます。
「11.2.4.バトルアイコン【U:重撃】の効果で使用したカードは、テキストに何らかの指示が無い限り、AT・DF・+AT・+DFの数値以外のテキストや属性、DPは失われます。但し、GP条件はバトルに使用する条件として参照します。」
この通り、重撃カードのGP条件は失われないので、【もやし】適用下でも、条件外のカードを重撃には使用できません。
でも、ここで疑問が浮かびます。
「属性が失われてしまうなら、閃属性を失ったカードを【紅蓮】の重撃で使えないんじゃ…?」
その疑問は、総合ルールの次の文章で解決します。
「8.4.1.キャラクターカードのテキストに示された、バトルカードを対象とする効果は、何らかの指定がない限り、バトルに使用した1枚目のカードが対象となります。」
これによって、【紅蓮】の重撃カードは閃属性でなくても使用できることが確認できます。
(注:ちなみに、「閃属性しか使えない状態で、属性を失ったカードは使用できない」とは明記されていないため、処理は不明です。)
「あれ?でもそれなら【もやし】条件下での2枚目以降のカードって、何でも使えるんじゃ…?」
と思いますが、上のルールは「キャラクターカードの」と書いてあるため、もやしには適用されません。
これで、【紅蓮】と【もやし】の矛盾点は解決したと思われます。
新カード【誘い雪影】の矛盾
3弾で登場するカードですが、上記の2枚のカードを踏まえると、矛盾しているように見えます。
使用した重撃カードの属性は失われてしまうはずなのに、
【誘い雪影】のテキストには『閃属性のカードしか重撃に使用できない。』と書いてあります。
「全部閃属性じゃなくなるんだから、どのカードも使用できなくなる最強カードじゃないか…?」
その疑問について、「重撃カードの属性が失われるタイミング」はいつなのかを考えてみます。
総合ルールに「バトルアイコン【U:重撃】の効果で使用したカードは、~」とあるので、
属性が消えるタイミングは、使用した後=場に出た後(瞬間?)になります。
つまり、「重撃カードは、手札の状態では属性を持っていて、場に出た後に属性を失う」ということです。
「じゃあやっぱり閃属性を使用しても、場に出したら属性が無くなって条件満たせないんじゃ…?」
そこで、【誘い雪影】のテキストを見てみると、他2枚のカードには無い「手札の~」という記載があり、
手札の状態でしか参照しないので、属性を失ったカードが場に出ていても特に問題が起きません。
(注:繰り返しますが、閃属性しか使用できない状態で、場に属性を持たないカードが存在する場合の処理は不明です。)
もしくは、【誘い雪影】が「すでに場に出たカードは参照しない」という可能性がありますが、
とりあえず「手札の~」の表記があることで、【誘い雪影】の問題は無いかと思います。
注:この文章では納得できないルールマニアな方は、本文最後の追加考察をどうぞ。
まとめ
処理の結果としては、Q&Aに載っている通りで何も支障ないと思われます。
【紅蓮】は重撃時に閃属性以外のカードも使用できる。
【もやし】は重撃時にもGP条件を満たしたカードしか使用できない。
【誘い雪影】は重撃時に閃属性のカードのみ使用できる。
要望としては、総合ルールに「重撃カードが属性等を失うタイミング」を明記することと、
「使用する」「使用した」が違う意味なのであれば、定義付けして欲しいかなと思います。
同社開発の某戯王もそうですが、「する」と「した」が違うと言われても、
なかなか初心者には理解できないですからね…。
以上、おかしな点があればコメ欄かツイッターで指摘していただければと思います。
っていうか公式の人間でもなんでもないので、公式が違うと言えば全て空想と化しますが(笑
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あ、そうそう。
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ではでは~。
ここから下はルールマニアのターンです。
ちょっと自分でも理解できてないので、暇な方はお付き合いください程度です(笑
【誘い雪影】の「手札の~」は必要?
※以下、総合ルールに明記されていないので推論を含みます。
【誘い雪影】の文面にのみ、「手札の~」と記載されているのは何故なのか。
【紅蓮】はそもそもキャラクターカードの効果なので重撃のカードを対象にしていないから良いとして、
何故キャラクターカードではない【もやし】に「手札の~」の記載が無いのかですが、
これについては、3通り考えられます。
1、「【もやし】はすでに場に出ているカードのGP条件も参照し続ける。」
総合ルールの文面では不明瞭なのですが、重撃で使用した後のカードはGP条件を失う可能性があります。
すると、条件を満たしていないカードが場にあるのでバトル敗北処理になりそうなものですが、
「GP条件を持たないカードは【もやし】の制限の対象に含まれない」というQ&Aがあるので、
すでに場に出ているカードがGP条件を失ったとしても、問題が発生しません。
そう考えると、もし【誘い雪影】のテキストに「手札の~」が無かった場合、
場に出た後においても閃属性かどうか参照し続けたと思われるので、
閃属性のカードを重撃に使ったとしても、場に出た瞬間に属性を失うのでバトル敗北になります。
追記
ただし、閃属性しか使用できない状況下で、属性を失ったカードを使用しても敗北にならない可能性もあります。
詳しくはコメント欄の補足参照。
2、「【もやし】はすでに場に出たカードのGP条件は参照しない。」
この場合、【誘い雪影】でも同様だと考えると、
【誘い雪影】の「手札の~」という記載は意味が無いものになります。
「手札以外のカードの属性は参照しない」ということになるので、手札と明記せずとも手札しか参照しません。
3、「わかりづらいから3弾からテキストに「手札の~」と追加した。」
もしくは、特に気にしていない。(笑
正確に意図を伝えられる気がしなかったのでオマケにしました(汗
ではでは。
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bagliore さん | [2013/11/05 06:16] |
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納得し,理解しました。 オマケの方も読ませたいただいたのですが、重撃使用時もGP条件は参照するわけですから、もやしについてはそこまで難しい話でもないのかな?という見解です。 雪影のテキストに「手札の」と書いてあるのはやはり、重撃に使用した瞬間属性を失ってしまうからですよね。 使用時の確認事項は『重撃で使用したカードがまだ手札にあったとき閃属性だったかどうか』で、それを満たしてなければアウトって感じでしょうか。 |
いちのせ さん | [2013/11/05 06:33] |
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補足。 重撃カードの属性が失われるのを大前提とした上で、 雪影のテキストはその大原則を特殊ルールによって覆すカードだとしてしまうと、 雪影の効果は「相手の属性の失われた手札のカードの属性を元に戻す」という謎の処理が生まれてしまいます。 もしくは、本文のように、「手札に属性を持つカードは存在しないので、どのカードも使用できない」になります。 これはあり得ないので、総合ルールから読み取れる「手札に存在する時点では属性を持っている」というルールを考えるほうが自然だと思います。 手札に存在するカードは、「重撃に使用したカード」にはなり得ないからです。 …やはり「属性を失うタイミング」を明記しないと。 |
いちのせ さん | [2013/11/05 06:49] |
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>baglioreさん もやしについては先ほどは失礼しました。 大会出ないので実際に使われたことなく、発売時に誰かに使えるって聞いたので騙されてました…(汗 もやしはおっしゃる通り普通に読めば何の問題も発生しないのでオマケとしました(笑 総合ルールの重撃でテキストが消える文面に、『GP条件はバトルに使用する条件として参照します』とあり、「使用した」ではなく「使用する」となっているため、 GP条件が生きるのは「使用する」時だけの可能性があります。 …実際はGP条件はずっと生きているものだと思うのですが、念のため断言できずという感じです。 |
ピライ さん | [2013/11/05 07:35] |
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紅蓮の焔の裁定って確か 「8.4.1.キャラクターカードのテキストに〜じゃなくて、「11.2.4.バトルアイコン【U:重撃】の効果で使用したカードは〜の方で色は消えるから重撃出来るよって裁定だったはずです。 その時は納得しちゃったけど、色消えたら可笑しいですもんね また変わったのかな? 誘い雪影は皆さん疑問に思っているようなので今週末か来週にでも電凸してみます。 |
いちのせ さん | [2013/11/05 08:08] |
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>ピライさん 色というのは属性ということですよね? 「陽陰の属性が消えたら閃属性になる」というルールは存在しないので、その裁定を出した方の間違いだと思われます。 ケツドン事件もそうですが、エスケイはスタッフ=開発者ではないので、電話応対でも間違いは普通にあると思います。 なので裁定が変わったわけではないと思いますね…。 「カードが違う」と言われたら僕は抗議します(笑 |
いちのせ さん | [2013/11/05 09:01] |
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補足2 焔ともやしの文面の違いも考えましたが、「バトルに使用」「バトルカードを使用」の違いは、総合ルールに書いていないので触れていません。 ちなみに、もやしには「バトルに使用」とあり、重撃カードの名称を参照してパンプする系カードには「バトルカードを使用」とあるので、一致しません。 補足3 ケツドン事件(KP仮面で斑鳩専用カードを使用して、その後斑鳩ではなくなってしまっても、専用カードは生きる)があるため、 1度条件を満たしたカードは場で条件が満たせなくなっても生きる可能性があります。 すると雪影の「手札の〜」が必要なくなります。 これは総合ルールに記載が無いのでなんとも言えません。 |
きょ~ さん | [2013/11/05 10:46] |
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いちのせさん ありがとうございます。 ケツドン事件は、いちのせさんの見解であっていると思います。 条件を満たしていないバトルカード使用の敗北除外ルールも 総合ルールに「使用した時」とあるので手札から場に出す時に条件参照する。 その後変動があって条件満たせなくなっても残るかと 実際、秘伝忍法もゲージが4/4(+閃、陰、陽のバトルカード)あれば使用可能で、コストを支払いゲージが4/4未満になっても秘伝忍法は残りますので |
いちのせ さん | [2013/11/05 11:09] |
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補足4 閃属性しか使用できない状況下で、属性を持たないカードが使用できないかどうかは不明です。 もやし状況下で、GP条件を持たないキャラカードが使用できるからです。 ただ、そもそも手札にある状態では陽陰属性のカードは使用宣言できません。 その状況が発生するのは、くぐつ操術VS雪影が起きた時です。 くぐつの効果で重撃を持ったキャラカードを使用できるかどうかは気になります。 総合ルールに記載は無いので、まだ不明です。 |
いちのせ さん | [2013/11/05 11:16] |
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>ミナミさん よくわかりませんが、どこの部分がミスなのでしょうか? 僕の書いた内容に矛盾あればそれはミスですが、僕は総合ルールに矛盾する部分は見つけられませんでした。 ミスと言わなければまだどうとでもなると思います。 |
いちのせ さん | [2013/11/05 11:31] |
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>恭さん そこに関してはやはり総合ルールに記載が無いので断言できないのですが、 ケツドンの裁定を考えるとそうなりますよね。 するとやはり「手札の」が気になります…笑 |
ピライ さん | [2013/11/05 13:08] |
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>ミナミさん 紅蓮の焔の閃属性縛りの効果は2枚目以降(つまり重撃)にも適用される効果です。発売日から今までの裁定ですので、明日聞けば変わってるかもしれません(笑) 聞いてきたけど変わってましたw |
いちのせ さん | [2013/11/05 18:24] |
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>ミナミさん 理解しました。 確かに紅蓮の焔の元々のテキストの書き方が不明瞭ということは僕も異論ないです。 ただ、「紅蓮の焔の閃属性縛りの効果は2枚目以降にも適用される効果」「焔が重撃で陽陰を使えないのは場に出した時に属性が消えるから」という裁定があったようですが、 総合ルールにもその記載は無いですし、Q&Aにも記載は無いです。 その裁定をいつどなたが出したわからないですが、1弾の時点で「キャラクターカードの効果は2枚目以降のカードには適用されない」というルールは存在していたので、 その裁定を出した方のルール解釈が間違っていると思います。 もしエスケイのスタッフではなくウェッジの開発者が出した裁定なら僕も考えを改めますが…。 その裁定さえ気にしなければ現状でも矛盾は見られないと思うので、僕は特に問題ないかと思っています。 総合ルールの「使用する」「使用した」はおっしゃる通り問題があると思います。 カードテキストとの一貫性が全く無いので、これはカードテキストとしては致命的かなと。 ルールマニアな僕としては、やはり総合ルールの追記・改定を望みます…笑 |