宴もたけなわ

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クルセイドというゲームについて―レガリアを例に―

0.はじめに
 クルセイドを最近始めた、あるいは始めたい人たち向けに発売されたと考えられるのが、11月に発売された2タイトルでしょう。ここではその中でも単色でカードプールが扱いやすいレガリアについて少し考えてみようと思います。
 特にトーナメントレベルの話ではなく、初心者が手に取るうえで、把握しておいた方がいいことや注意すべき点について、できる限りわかりやすく記してみたいと思います。
 レガリアは先に述べた通り単色(紫色は含むがいわゆる「無色」扱いなので無視します)でカードプールが形成されています。
 クルセイドというゲームはカードをGにすることでコストを産み出し、指定コスト(「指定国力」とも言います)と合計コスト(「合計国力」とも言います)を満たした場合、カードをプレイすることができます。そのため複数の色を持つカードをデッキに採用した場合、手札のカードがプレイできない状況に陥ることがあります。
 しかしながらレガリアに関していえば単色であるためにコストを考えることはほとんど必要ではありません(注2)。つまりデッキ構築をするうえで、カードの色については考慮する必要がそれほどないといえます。
 ではクルセイドというのはどのようなゲームなのでしょうか。

(注1:ゲームの進行については公式ルールブックp17~p31を適宜参照の事)
(注2:紫色のカードについては紫レベル(紫国力)を発生するため注意が必要です。公式ルールブックp11を参照の事)

1.クルセイドというゲームについて
 まず注意すべきこととして、このゲームはどのようにしたら勝利できるのかを確認しておかねばなりません。勝利条件がわからず構築を進めていくと、勝てるゲームも勝てなくなってしまうためです。
 クルセイドというゲームは相手のデッキ(「本国」とも言います)をゼロにすればゲームに勝利できます。また、自分はユニットを使って相手のデッキの枚数を減らすことができます(注3)。そのためこのゲームではユニットをいかに使うかが勝利へのカギとなります。
 それではユニットを出すためには何をすればいいのでしょうか。
 ひとつは、当たり前ですが、ユニットを適度な枚数で採用し、デッキに組み込むことです。そもそもデッキにユニットがなければユニットは出せませんし、枚数が少なければユニットは出にくくなってしまいます。
 もうひとつは、ユニットを手札に入れるカードをデッキの中に仕込んでおくことです。ユニットを手札に入れやすくすればその分だけユニットはプレイしやすくなります。
 まずはこの2つを意識しながら構築を進めていくのが基本になります。
(注3:公式ルールブックp22~p28参照)

2.レガリアというカードプールについて
 どのゲームでも、発売されるカードプールにはしばしばコンセプトが仕込まれていることが多いです。カードゲームというものに少しでも触れたことがある人は特によくわかるかと思います。「キーワード能力」とよばれるものがあったりするという事です。
 クルセイドも一時期は「キーワード能力」を作り各タイトルの特徴にしていました(注4)。では今回ここでとりあげるレガリアはどうでしょうか。
 レガリアについては特にこれといった「キーワード能力」は存在しません。これは煩雑さを避けるための措置であるとも考えられますが、「キーワード能力」がないことは、クルセイドの複雑なルールを把握しなければいけない中では、初心者にとっては大きなメリットであると考えられます(注5)。冒頭レガリアを初心者向けと評価したのもそのためです。
 とはいえレガリアには、カードプールに注目したうえで、ある特徴が見られることは事実です。それはGを使用するギミック(コンボともいう)が採用されていることです。テキストに【 】でくくられたものが多く存在しますが、これはGであっても【 】で括られたテキストが無効にされないことを示しています(注6)。
 このことから、Gを使用したギミックは、レガリアというカードプールを用いてデッキ構築する為に、カードプールの作成者が意図的に用意してくれたものであるといえます。初心者であれば、ここからスタートするとデッキ構築をスムーズに進めることができるでしょう。

(注4:「キーワード能力」や特殊効果については公式ルールブックp43~p53を参照)
(注5:「キーワード能力」がないことはその分覚えなければならない事項が減るため。ただし相手のカードを理解するためには覚えておく方が望ましいのは事実である。わからない場合は相手プレイヤーに説明してもらうのも一つの方法であろう)
(注6:そのことを示すカードの一例として「アレクト(U-002)」、「レナ・アステリア(CH-002)」、「プロポーズ!?(C-P001)」をあげておく。また、【 】で括られたテキストについては公式ルールブックp32を参照の事。またサンライズクルセイドQ&A122によれば、「Gとして場に出ているカードが廃棄される場合、【 】で括られた効果を除く、全ての記述が無効になった状態で廃棄されます。」とあるため、Gにある状態でも、【 】で括られたテキストは無効にならないことが確認できる。Gについては公式ルールブックp11を参照の事)

3.構築について
 カードプールの把握が済めば、次はいよいよ構築です。構築では先に述べた点に注意して構築を進めていきましょう。
 まずはユニットです。ユニットは主に「アレクト」、「ティシス」、「メガエラ」の3種類の名称を持つカードに分類できると思います。それ以外のユニットについても採用の余地はありますが、ひとまず横においておいて問題ありません。まずはこれらの名称を持つカードの中からユニットを選んでいきましょう。
 というのも、ユニットの展開をサポートするキャラクターたちがいるためです。「レナ・アステリア(CH-002)」、「ティア・クレイス(CH-004)」、「ケイ・ティエスト(CH-006)」の3枚がそれです。それぞれ「アレクト」、「ティシス」、「メガエラ」に対応したキャラクターになります。
 となればユニットはどれぐらい入れるのが望ましいのでしょうか。レガリアには「アレクト」と「ティシス」がメタルレアで採用されているのでこれら2枚を使いたいという人は多いでしょう。また、「メガエラ」もレアではありますがカードがあります。まずは対応するキャラ3枚ずつも含めて、「アレクト」2種3枚ずつ、「ティシス」2種3枚ずつ、「メガエラ」2種3枚ずつで合計21枚を決めてみます。
 どれにするかはお好みですが、ここでは「アレクト(U-001)」、「アレクト(U-002)」、「ティシス(U-008)」、「ティシス&アレクト(U-013)」、「メガエラ(U-014)」、「メガエラ(U-016)」を採用してみましょう。Gでもテキストが消えないユニットを2種採用しています。
 次はそれをサポートするカードたちについてです。まずユニットを手札に加えることができるカードを用意する必要があるでしょう。「ネコミミメイド(C-P002)」や「闇を知り闇を壊す永劫の執行者(C-004)」がそれに当たります。3枚ずつ採用してみましょう。
 またキャラについては「復活の女神(C-001)」がそれに当たるでしょう。これも3枚採用しましょう。
 レガリアというカードプールはGを使ったギミックがメインになっていることは先に述べた通りです。であればGのカードを動かすカードも入れておきましょう。「プロポーズ!?(C-P001)」を3枚です。
 ここまで、使いそうなカードを列挙して、デッキの枠を使ってきました。現在39枚埋まっています。デッキは50枚で作るので、残り11枚です。ここで主役となるカードたちのテキストを確認しておきましょう。
 「アレクト」、「ティシス」、「メガエラ」はすべて「エース(X)を得る」テキストを持っています。クルセイドにおいては「エース」の上限値は5と決まっているので、エースが5を超えると、ユニットをエースの合計値が5になるようにすぐに破棄しなければなりません。
 「アレクト(U-001)」のテキストはそのルールを利用したテキストになっています。「アレクト(U-001)」のテキストで相手のエースの合計値を5以上にして、ユニットを廃棄(捨て札に)させるのがメインとなる戦術です(注7)。
 「アレクト(U-001)」は捨て札にされるときGになるテキストを持っています。ということはテキストを使って相打ちとなっても、「アレクト(U-001)」はGに戻ってくるわけです。であればGの「アレクト(U-001)」は「レナ・アステリア(CH-002)」で場に出すことができます。ここまではいいでしょう。
 では次に「レナ・アステリア(CH-002)」で場に出した「アレクト(U-001)」がテキストを使うと、「レナ・アステリア(CH-002)」もろとも捨て札になります。この時「レナ・アステリア(CH-002)」はジャンクヤードへ行き、「アレクト(U-001)」はGになります。
 つまりこれでは「レナ・アステリア(CH-002)」を使ったギミックは3回しか使えないことになってしまいます。これは非常にもったいないことです。カードプールの中で何かできるカードはないか、探してみる必要がありそうです。まだ枠は11枚もありますから。
 探してみるとありました。「助っ人参上!(C-008)」と「The Three Sacred Stars(C-001)」です。「助っ人参上!(C-008)」はジャンクヤードのキャラを直接場に出せますし、「The Three Sacred Stars(C-001)」は合計コスト3以下のカード2枚を手札に加えることができます。これは使えそうです。3枚ずつ入れましょう。
 残りの枠は5枚です。ここで今採用しているカードたちを見てみましょう。どのカードも多かれ少なかれ資源コストを払う必要があるようです。資源コストはデッキにダメージを与える効果なので、使いすぎれば自分の首を絞めてしまいます。それではいけない。回復が必要です。
 今採用しているカードの中で、回復ができるカードは「ティア・クレイス(CH-004)」です。「ティア・クレイス(CH-004)」を用いて回復をするためには「名称:ティシス」であるカードが必要です。であれば少し枚数を増やしたいところです。また、「アレクト(U-001)」のテキストを効率よく使うために、交戦しやすいようにするカードも欲しいところです。そのような「名称:ティシス」のカードはあるでしょうか。
 「ティシス」で検索をかけると、ありました。「ティシス(アレクト右腕装備)(U-012)」です。交戦させるテキストでかつ「名称:ティシス」。意図にはまるカードです。2枚ほど入れてみましょう(注8)。
 あと3枚枠があります。防御のために「装填」テキストを持ち、かつ回復ができるカードがあれば便利ですね。「レツ・ナルミ(CH-007)」はその意図に合致するカードです。また、ドローもでき、回避テキストもあるので、意図していたもの以上であるといえます。3枚入れてみましょう。これで50枚です。
 できた結果がこれです。「レガリア スタート」
http://www.carddass.com/crusade/cardlist/decksrc/2...

(注7:クルセイド公式HP「攻略記事 FILE:370」参照。(参考URLはhttp://www.carddass.com/crusade/archive/file370.ht...))
(注8:「名称:ティシス」であり、かつ「名称:アレクト」でもあるので、「レナ・アステリア(CH-002)」からも場に出すことができるのは覚えておいていいかと思う)

4.調整をしてみる
 さて、デッキは形になりました。実戦を重ねて要るカードと要らないカードを選別していく必要がありそうです。
 例えばメインの動きとなる「名称:アレクト」の枚数はもう少し増やしたいところです。特に「アレクト(クリムゾン・レイド)(U-006)」はダメージを与えれば相手のカードを2枚破壊することができます。有効に使えば一気に形成を優位に進めることができそうです。また、相手のユニットを除去しつつ、回復もできる「メガエラ(U-015)」も使ってみる価値がありそうです。
 キャラであれば、破壊無効テキストを持つ「イングリッド・ティエスト(CH-005)」や「アレクト」のテキストをコピーできる「ユインシエル・アステリア(CH-001)」、ダメージを減殺して戦闘を優位に進めることができる「サラ・クレイス(CH-003)」といったカードも一考に値するカードたちです。
 これらのカードたちをどこに入れていくかは実際に展開をしてみる必要があるでしょう。上手く展開ができるかどうか試してみて、ダメならばどこがダメなのかを見つけなければなりません。
 プレイの順番を意識することも大事です。手順が違えば展開できる場も変わっていきます。上手くできるかはデッキの完成度もありますが、それと同じくプレイするあなた自身の手順ミスがないか確認する必要があります。これら試行錯誤を繰り返しつつデッキをくみ上げていかねばならないのがこのゲームの醍醐味といえるところです。

5.おわりに
 以上長く述べてきましたが最後に簡単にまとめておきたいと思います。
 レガリアを構築するうえで意識しておくことは、いかにストレスなく展開できるようにするかということです。初めて組むのですし、相手がだれかまだ分からないうちから、対策カードを採用する必要はないでしょう。トーナメントのように「明確な敵」があるのであればまだしも、はじめはそのようなことはまずないでしょうし、ストレスなく展開できることの方が大事です。そちらを優先して構わないと思います。
 またカードプールを見ていると、いろいろと使ってみたいカードが出てくるでしょう。その時は今のデッキから何を抜くのかを慎重に吟味してください。その上で使ってみてしっくりこない場合はまた元に戻してみるのも手段のひとつです。
 試行錯誤の果てに自分にあったデッキができれば幸いなことと思います。

《参考URL》
「クルセイド 公式HP」(http://www.carddass.com/crusade/

登録タグ: クルセイド  レガリア  初心者向け 

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テーマ:クルセイド投稿日時:2016/11/28 22:36
TCGカテゴリ: クルセイドシステム  
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