TCG四方山話

長らく凍結していたアカウントをドレノ考察用に復活?
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TCGは誘いにくい?

※この記事は、基本的にはムノーさんの日記へのレスとして書かれています。

※リンクから来た人は、以下の記事をお読みください。

「勘違いしている人がいるようなので」
http://tocage.jp/blog/67/1257345313.html



以下、本文
=============================


http://tocage.jp/blog/67/1257226969.html

昨日の話の続きです。


なるほど、個々人について、自分が覚悟を決めさえすれば、TCGはそんなに悪いもんじゃない。

しかし、他人にこの素晴らしい(と勝手に考えるw)趣味をどうやって理解してもらい、その理解の共有者となってもらおうか、という点から見たときの問題ですか。


あれ?なんだか話のレベルが急にグッと高まったような気もしますw


というかですね、趣味事なんてものは基本的に全て共通して言える事なんですが、興味が無いモノに対しては、人は全く個人の資源(時間・金銭・労力など)を投下しようとしないはおろか、関心すら示さないものです。


ましてTCGは新しい趣味。

年々市場も拡張し、世間においてもその認知度は高まってきたとは言え、まだ世間においての「趣味」としての認定度は甚だ低いものでしょう。

要は「胡散臭い」んです。


そんな中、全くこの世界に足を突っ込んだ事のない“ずぶ”の素人さんを、何の興味もなしに引きずり込むのは並大抵の苦労ではないでしょう。



したがって、メーカさんも頭を使います。

そうです、キャラクター商法です。

これなら、キャラクターが好きな人が、まずキャラグッズを買う感覚で手に取ってもらえるからです。

これはTCGが、ゲームの道具、と、コレクションの対象、という大きな2点の性格を有しているからできる事だと思います。



これは私事ですが、TCGを新しく始める要件として、コレクションとして欲しいかどうか、が、かなり重要なウエイトを占めています。

ジョジョやCiCなんて、当時の自分からしたら勢いで始めてしまったかのようなものでしたが、どちらも原作には少なからず思い入れがありましたし、仮に早々に廃れて遊ばなくなったとしても、イラスト的な意味でコレクションとして手元に置いておく価値が有る、と思って手を出しています。


実を言えばレンストも同様で、初めはこんなにゲームが続くと思っていなかったのであくまでコレクション目的で買い始めたのですが、想定外にも非常にゲームの出来が良く、また人気も出たため、遊び続けるようになったというわけです。



そういう意味では、新しくTCGを始めるに当たって重要なのは、まずは投資の動機ですよね。
確かに、無一文で始められる趣味ではないので、最低の金額であれそこに幾ばくかの資金を乗せるための動機付けは必要です。

実は私は滅多に人にTCGを薦める事をしないのですが、そうした理由によるところもあるのです。

つまり、始める人は、その人の中に既にその動機を持っている人だけなので、動機の無い人をどのようにせっついてみても無理だと言うことです。

ただ、動機を持っている人について、その方向性を誘導する事はあります。
また、動機を持ち得るだけの器量を備えた人には勧誘します。

うーん、この辺りちょっと上手く文章になりませんが、まあ気分だけ伝われば良いですw
まあ、私に新しくTCGを薦められた人には分かってもらえると思いますw
(なんて個人宛の説明だw)


要は元々やる気のある人、火をつけたら燃えそうな人以外には、声を掛けてもムダだという事です。


これは別にTCGに限った話でもなんでもなく、あらゆる趣味事に関して言える事でしょう。

そうでなければ、何故大学のサークル勧誘活動で、毎年新入会員が居ないことを嘆かなければならないのかw
同好の士とは言ったもので、同じ匂いのする人ってのは引かれ合うものなんです。
引力の働かない相手を無理に引っ張っても、上手く行かないモンですよ。



さて、次の課題ですが、環境を変えるために新弾が出続ける事で負担が継続するという問題。
これは、確かにTCGにおいて顕著な特徴では有りますが、とはいえ、どんな趣味をやっていても、それなりに起こる現象であるとも思います。
( ex) 音楽活動:楽器代、譜面代、練習会場代、発表会場代 etc・・・)

そこはそれ、幾らの投資までできるのかと、幾らの投資をしたらどのレベルで遊べるのかのラインをキチンと見抜く目はいるでしょう。

以前の環境ではそうしたことへのアドバイスが出来るスキルを持つ人は殆どいませんでした。

結果、ユーザは、興味の向くままに買ったTCGが半年から1年で撤収・投げ売りの憂き目に会い、TCGから離れてしまった人すらいます。


こうした焼畑農業的手法で一時的に販売実績を伸ばした会社は、その後の展開で悉く失敗、撤退していると思います。

しかし、こうした過去を経て、今では心強い味方も増えてきています。


それが、TCG専門のショップでしょう。

新しくゲームを始める上で、必要投資額や必要購入資材の情報を適切に教えてもらえるショップが以前に比べて急増していると思います。
(少なくとも私の知る範囲ですが。)


勿論ユーザ間のコミュニティも成長してきており、新規さんを受け止める土壌は整ってきているゲームも(全てではないですが)多くあると思います。



こうした状況を整理してみて、他の趣味に比べてまだまだTCGというものは勢いをつけて飛び込まないと踏み込み辛い環境にあるなあと感じるものの、以前に比べれば飛躍的に間口が広がってきているようにも感じます。

まあ、他にも古参のプレーヤーにまま見受けられる排他的な性質(決して人が悪いわけではなく、新規さんとのコミュニケーションが上手く取れない人。旧来のコミュニティに閉じこもりがちな人)や、未だ商売っけのみでインフラ整備に目を向けない一部の業界(メーカ、大手販売小売チェーン)など、新規さんに向けて嬉しくない要素もまだまだありますが、それらも一朝一夕に改善されるモノではなく、ここDPTのように、業界に一石を投じるべく設立されたサイトもできるなど、確実に新しい方向へ動いていると思います。



最後に。ちょっと余談ですが、TCGとはなんぞや?的な話を。


人類が続く限り文化は続く。

普通、文化とは創造性を伴います。
音楽であれば作曲、芸術であれば作品。
同じゲームのジャンルの大先輩、囲碁や将棋なら棋譜が創造物と言えるでしょうか。

基本的にはこれらのものは一方通行であり(そうでないものもありますが)、利用者は提供者の創造した文化の成果物を享受することで文化に触れるものが一般かと思います。

しかし、TCGにおける創造性とは双方向のものでして、作り手(=提供者、デザイナー)は、環境を、担い手(=利用者、ユーザ)は、プレイングスキルやデッキレシピを、それぞれに生み出すのです。

そして、生み出されたスキルやレシピを元に、新たな環境がデザインされていくのです。

こうしたインタラクティブな活動と言うのは、非常に興味深く、正に文化の性質を備えたものだと思っています。


20世紀最後の発明品であるこのTCGという新しい文化が、将来に渡って大きく花開くかはまだまだこれからのような気もします。

すぐ変わりうる事はすぐやるべきでしょうが、そうでないことも多々ある中で、もう少し、長い目で、ゆっくりとその成長を見守っても良いのかもしれません。

登録タグ: レンジャーズストライク  コラム 

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テーマ:日記投稿日時:2009/11/04 21:49
TCGカテゴリ: レンジャーズストライク  
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現在“2件”のコメントがあります。
福引犬 とむやんぷ~ さん [2009/11/05 02:58]
興味深く読ませていただきました。

思うところは似た部分がありますが
私は私なりに考える部分がありますので
それを書いていこうと思っております。
110722_2 ニット さん [2009/11/06 04:47]
> とむやんぷ~さん

コメント有難うございます。

そうですね、私の意見はあくまで一ユーザ視点でのものですが、店舗経営者様からの視点に基づく意見と言うのは私にとっても(おそらく他のユーザさんに)とても興味深いものかと思います。

お忙しいところとは思いますが、楽しみにしてお待ちしております。