今回もアクエリのルールについての記事です
最初に前回の記事の補足を一つ
アクエリ語には、スキルを「消す」という言葉は存在していません
※ルールの用語的に使用されていない言葉という意味です
理解しやすいように便宜上使用しているだけですので、以後は色を紫にして区別がつくようにします
(
スキルへの対策については、前回説明したとおり「無効」「失う」「効果を受けない」という用語がアクエリ語になります
それでは本日の講義へどうぞ~
本日のテーマ効果の【対象】について
~ 対象とは ~
まずは次のカードテキストを御覧ください
○「ソニックブレード」(始まりの地球)
ターン終了時まで、≪目標のキャラクター1人≫はブレイクスルーを得、攻撃力に+1される。
○「ソニックブレード」(Saga3 悪魔の契約)
メインフェイズ終了時まで、≪目標のキャラクター1人≫にブレイクスルーを与える。
メインフェイズ終了時まで、目標の攻撃力に+1する。
○「ソニックブレード」(Saga2 金牛宮の猛襲)
ターン終了時まで、目標のキャラクターひとりはブレイクスルーを得る。
ターン終了時まで、目標のキャラクターひとりの攻撃力に+1する。
これらは全て同じカードです
Saga2で初登場してSaga3・ギャラクシーで再録された、極星帝国の標準的ファストカードと言えるでしょう
「ヴァンパイア・キス」も同じようにSaga1・Saga2・Saga3・ギャラクシーにいますね
(「真ー由ー美ーちゃーん……カプッ♪」)
それぞれちょっとずつ表現が変わっていますが、アクエリアンエイジでは
「同名カードのテキストが異なるカードにつきましては、最新のカードのテキストに準じます。」(アクエリアンポーカー イベントルールより)
(これ、他にどこかに書かれていませんかね?)
というルールがありますので、「ソニックブレード」「ヴァンパイア・キス」いずれもギャラクシー再録版のテキストで効果が発揮されます
なお、これはあくまで「同名カード」の場合ですので、以下のように名前が違うカードはそれぞれ別のカードとして扱います
●「ストームブリンガー」(Saga1 双児宮の鏡)と「ストーム・ブリンガー」(Saga2 情熱の白羊宮)
●「ヴァーチャー・アイドル“アラエル”」(Saga3 隠者の森)と「ヴァーチャーアイドル“アラエル”」(ギャラクシー プロモーションカード)
(
やったね!「ストームブリンガー」「ストーム・ブリンガー」合わせて8枚入れられるよ!
少し脱線しましたが、「ソニックブレード」に話を戻しますね
この3枚の違いの一つは、Saga3より次のルールが追加されたことにあります
■《 》(対象)
カードや特殊能力が、何を対象にするかを示す記号。
(用語集より)
この「《 》」がSaga3以降のカードでは割と重要になってきます
「《 》」の中が効果を受ける対象なので、「ソニックブレード」の効果でブレイクスルーを得て攻撃力+1されるのは「目標のキャラクター1人」ということになります
これらがわかりやすいように、プロジェクトカードやファストカードについては、カードの左下に「目標」もしくは「範囲」のマークが書かれます
●「《 》」の中が「単体」である場合、「効果範囲」は「目標」
●「《 》」の中が「複数」である場合、「効果範囲」は「範囲」
という感じですね
■効果範囲
プロジェクトカード、ファストカードが、効果の対象に目標を選ぶか選ばないかをあらわすカードの左下に書かれているアイコン。
目標アイコンはカードの効果をあたえる対象をひとつ指定するカード、範囲アイコンは特定の条件にあてはまる対象全てに効果をあたえるカードです。
(用語集より)
ここで「単体」とは「《 》」の中が「「キャラクター1人」」「カード1枚」「プレイヤー1人」である場合、「複数」とはそうではない場合というように用語集を解釈しています
(出典求む)
○「パニッシュメント・アサルト」(始まりの地球)
≪あなたの任意の勢力1つのキャラクター全て≫を捨て札する。
○「奇門遁甲八陣」(Saga3 審判の日)
≪あなたの任意のキャラクター1人と、そのキャラクターにセットされているカード全て≫を、そのオーナーの手札に戻す。
これらのカードが効果範囲「範囲」です
「パニッシュメント・アサルト」を使用した際に選んだ勢力のキャラが1人しかいないなど、結果的にキャラクター1人が対象となることはありますが、効果範囲としては「範囲」になります
なお、エフェクトやアビリティについてもマークは表示されませんが、「目標」もしくは「範囲」の分類が存在します
なお、後述しますがアビリティについては多分あんまり意味ないです
ちなみに、「ソニックブレード」にはもう一つ変わったところがあります
それは効果の持続が「ターン終了時まで」か「メインフェイズ終了時まで」かの違いです
これについてはSaga3で一度「メインフェイズ終了時まで」に統一したところ、ギャラクシーで「ターン終了時まで」に統一した、みたいな話を開発に携わった人に聞きましたけど、普通にギャラクシーにも「メインフェイズ終了時まで」って書いてます
(さすがアクエリ。ガバガバ設定も魅力の一つ)
とりあえず、最新のテキストが優先なので「ソニックブレード」の効果はターン終了時までです
~ 目標にならない ~
アクエリやった人ならどこかで出会うこの現象
それが、「目標にならない」と「効果を受けない」の違い
これは私の大好きなカードで説明するとわかりやすいです
○「人魚姫“リムノレイア”」(Saga3 遺伝子の力)
≪このキャラクター≫はプロジェクトカード・ファストカード・エフェクトの効果を受けない。
○「陸に上がった人魚姫“リムノレイア”」(Saga3 遺伝子の力)
≪このキャラクター≫はプロジェクトカード・ファストカード・エフェクトの目標にならない。
これ、何が違うかというと「人魚姫“リムノレイア”」は「効果を受けない」なので、
・「ソニックブレード」の目標にできるけど、ブレイクスルーを得ず攻撃力も+1されない
・「パニッシュメント・アサルト」で捨て札されない
・「奇門遁甲八陣」ではキャラクターは場に残るがセットされているカードは手札に戻る
となり、「陸に上がった人魚姫“リムノレイア”」は「目標にならない」なので、
・「ソニックブレード」の目標にできない
・「パニッシュメント・アサルト」で捨て札される
・「奇門遁甲八陣」でキャラクターもセットされているカードも手札に戻る(詳しくは後述)
となります
最初は「なんで2段目になったら弱体化してるんですかねぇ」って思ってたんですけど、カードデザイン的には
「陸に上がった人魚姫は足が生えて人魚でなくなり力を失った」ってことなんでしょうね
「分類:マーメイド」も消えますし
「奇門遁甲八陣」で「あれ?」ってなった方のために、「キャラクター」と「キャラクターにセットされているカード」「使用宣言中のカード」について捕捉します
■キャラクター
ひとりひとりのキャラクターのことです。
キャラクターカードにブレイクカードが何枚重ねられていても、キャラクターカード・すべてのブレイクカードを含めてひとりのキャラクターとみなします。
(用語集より)
1-3.宣言中のカード
宣言中でまだ解決されていないカードは、場でも手札でもない場所に存在し、解決待ち状
態になります。この状態のカードも対象にすることができます。
9-1.キャラクター
キャラクターを構成するカードは、キャラクターカード、ブレイクカードです。パワーカ
ード、パーマネントカードはキャラクターを構成するカードではなく、キャラクターにセ
ットされているカードです。
10-1.対象がブレイクカードの場合
ブレイクカードを対象に効果を発揮するカードの効果は、キャラクターが対象にならな
い、効果を受けない効果で防ぐことができます。
11-1.対象がパーマネントカードの場合
パーマネントカードを対象に効果を発揮するカードの効果は、キャラクターが目標になら
ない、効果を受けないアビリティでは防げません。
12-1.対象がパワーカードの場合
パワーカードを対象に効果を発揮するカードの効果は、キャラクターが目標にならない、
効果を受けないアビリティでは防げません。
(ルールサマリーより)
○「トワイライト・ヴァンパイア“夜羽子・アシュレイ”」(黎明の女神)
3:目標の≪ブレイクカード1枚≫を捨て札する。
ブレイクカードもパワーカードもキャラクターにセットするカードなんですが、セットされた後にブレイクカードは「キャラクターを構成するカード」になり、パワーカードは「キャラクターにセットされたカード」になります
以上より「“夜羽子・アシュレイ”」のエフェクトにあるブレイクカードは以下の2種類を指すことがわかります
①場に出ているキャラクターを構成するカードの一部としての「ブレイクカード」
②使用宣言中のカードとしての「ブレイクカード」
「目標にならない」と「効果を受けない」はいずれも場に出ているキャラクターが持つアビリティなので、「“リムノレイア”」に「“夜羽子・アシュレイ”」のエフェクトを使用する場合、
・「人魚姫“リムノレイア”」「陸に上がった人魚姫“リムノレイア”」が場に出ている場合はブレイクカードを捨て札されない(前述の①に該当)
・「人魚姫“リムノレイア”」「陸に上がった人魚姫“リムノレイア”」が使用宣言中のブレイクカードであれば捨て札される(前述の②に該当)
となります
エフェクトに「目標」や「範囲」の効果範囲が存在するのは、このあたりが理由ですね
ちなみにルールサマリーの11-1.と12-1.って9-1.でキャラクターを構成するカードとキャラクターにセットされているカードの違いを説明しているので蛇足だと思うんですが、どうなんでしょうね
~ 「効果を受けない」の効果を受けないカード ~
まだ続きます
続いてはこれらのカードを御覧ください
○「バリアクラッカーキック」(Saga3 望刻の塔)
メインフェイズ終了時まで、目標の≪キャラクター1人≫がバトルする際、目標のバトル相手にセットされているパーマネントカード全てを捨て札する。
メインフェイズ終了時まで、目標とバトルするキャラクターは、そのバトルの際、そのキャラクターのオーナーが使用したプロジェクトカード・ファストカード・エフェクトの効果を受けず、そのキャラクターの持つスキル・エフェクト全ては無効化される。
○「ペスト」(Saga3 審判の日)
メインフェイズ終了時まで、目標の≪あなたの支配キャラクター1人≫のアタックを受けたプレイヤーの手札全てを捨て札する。
メインフェイズ終了時まで、目標のバトル相手のキャラクターを、バトル終了時に捨て札する。
メインフェイズ終了時に、目標を捨て札する。
このカードは捨て札置き場でなく、ダメージ置き場に置かれる。
(これらは自分のキャラに打つのが一般的なので、その前提で話をします)
実はこの2枚、目標になった自分のキャラクターだけが「《 》」で囲まれています
どういうことかといいますと、
「目標になった自分のキャラクターのバトル相手」は「《 》」で囲まれていないため、効果の対象ではない
ということなのです
つまり、そもそも効果の対象ではないので「効果を受けない」のアビリティを持っていても、「バリアクラッカーキック」でスキル・エフェクト全ては無効化され、「ペスト」で捨て札されます
これはQAで解明されています
○「悪魔払い」(Saga3 皇帝の宝冠)
このカードの使用宣言時に、プレイヤー1人と、そのプレイヤーの、ネームを持つ支配キャラクター1人を指定する。
目標の≪プレイヤー1人≫は、指定されたネームを持つ支配キャラクター1人を捨て札する。
QA-1810
「悪魔払い」の効果対象はプレイヤーでしょうか?それとも、キャラクターでしょうか? (2008/11/28更新)
プレイヤー1人です。
QA-1811
「悪魔払い」の対象となったプレイヤーの支配エリアの、『プロジェクトカードの効果を受けない』というアビリティを持つネームレベルのキャラクターを指定しました。この場合でも、そのキャラクターは捨て札しなければならないのでしょうか? (2008/11/28更新)
はい、その通りです。
QA-1812
「悪魔払い」の効果でキャラクターを捨て札しなければならない場合、バインドXのスキルの効果で場に残すことは可能でしょうか? (2008/11/28更新)
このカードはプレイヤー1人が対象であり、そのプレイヤーはキャラクターを捨て札する必要があります。バインドなどの任意で場に残す効果を選択することはできません。
「バリアクラッカーキック」が強い理由の一つがこれです
「効果を受けない」のアビリティを持っていても、「そのバリアすらも打ち砕く」というカードデザインなのでしょうか
「ペスト」や「悪魔払い」も防ぐことができない、というイメージに合っていますね
~ 「効果を受けない」補足 ~
最後に、ちょっと書き方の違う「効果を受けない」について補足します
〇「エルヴン・ユナイト“シルマリル”」(黎明の女神)
≪あなたの支配キャラクター全て≫はシールドを得、対戦相手の使用したプロジェクトカード・ファストカードの効果を受けない
〇「エルヴン・プライマル“シルマリル”」(Saga3 女帝の聖楔)
このカードがセットされたターンの終了時まで、≪あなたの支配キャラクター全て≫は対戦相手のカードの効果を受けない。
○「エルヴン・ハーミット“シルマリル”」(Saga3 隠者の森)
このキャラクターがバトルする際、≪このキャラクターのバトル相手を対象に含むプロジェクトカード・ファストカード・エフェクトと、このキャラクターのバトル相手のスキル・エフェクト全て≫を無効化する。
○「命の蝋燭」(Saga3 冥約の少女)
このカードがダメージ置き場に置かれた状態で、あなたのデッキが0枚になった際に、あなたがこのカードの必要ファクターを満たしている場合、≪あなたの任意のキャラクターX体≫を捨て札する。その後、このカードを捨て札する。Xはあなたのダメージ置き場のカード枚数に等しい。
まずは極星帝国の「“シルマリル”」については対戦相手の「使用した」カードかどうかの違いがあります
アクエリでは「使用した=宣言した」なので(※)、①宣言して発動される効果と②宣言せずに発動される効果が区別されます
※詳細は長くなるので省略しますが、ぽち。さんからのアドバイスによると
「QA-825にて、「使用した」は対戦相手が「宣言した」場合に有効との回答があるので、宣言を伴わずに発動する効果は効く、という裁定が出ている」
とのこと
つまり、宣言せずに効果が発動する「命の蝋燭」により、「エルヴン・ユナイト“シルマリル”」は捨て札されるが、「エルヴン・プライマル“シルマリル”」されない、ということになります
また、「エルヴン・ハーミット“シルマリル”」については、「《 》」で囲まれている部分が怪しくて、「キャラクター」じゃなくて「スキル・エフェクト」が効果範囲なんですよね…
つまりキャラクターが効果範囲じゃないので「効果を受けない」で防げない、となるのでしょうか
(ここはちょっとわからなかったのでどなたか意見ください)
なお、「エルヴン・ユナイト“シルマリル”」も「エルヴン・プライマル“シルマリル”」も「ペスト」で死にますが、「エルヴン・ハーミット“シルマリル”」はバトル相手が「ペスト」の効果を受けなくなるので死にません
~ 後書き ~
まさか前回より長くなるとは思いませんでした…
どうしてもQAとかサマリーとかの根拠を載せると長くなってしまいます
(最後少し説明省きましたが)
前回も述べたように、これはあくまで「たたき台」です
あくまで個人の考えなので、色んな意見を頂いて改善修正していけたらと思います
次はもう少し短いものを書こうかと思います
それでは本日のアクエリ学はここまで
次回もよろしくお願いいたします
テーマ: | 投稿日時:2022/01/03 00:02 | |
TCGカテゴリ: アクエリアンエイジ | ||
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もう1個補足 ○プロテクト? このスキルを持つキャラクターは、?の勢力のプロジェクトカードの効果を受けない。 (用語集) これは「効果範囲に入っている場合、効果を受けない」ですね |