カニ。

タイトルは恋姫ですが、別にこのOSに限った事ではありません
　
基本的にChaosTCGはエクスパンションの追加があってもすべてのプレイヤーがその恩恵に与れるわけではありません。というよりもむしろ、そのOSを使っているプレイヤーにしか得られるものがありませんので、新規エクスパンションが発売されても手持ちのデッキを既存カードで調整するだけのプレイヤーも少なくないでしょう
　
ただ、それでは衰退していくだけですので、既存プレイヤーにとって魅力的な新しい能力を盛り込んだり、人気作品で新規プレイヤーを獲得しようと試みます。また、過去に発売されたOSに追加することで休止していたプレイヤーを呼び戻そうとすることもあります
　
　
今回の英雄譚に関しては前者、そして残念ながら発売延期となり同日の発売となったスペシャルパックは後者にあたります。そのためスペシャルパックのみではまともに戦えるデッキは組めないでしょう。あくまでも旧カードの補完ですため限定的な状況を要求されるカードが多すぎます
ルール上27種のうちエクストラが8種なので差し引き19種の最大76枚からメインデッキの枚数には足りますが、互いのカード間でシナジーもなく満足に力を発揮できないままで楽しむには程遠い紙束ができます。ました
　
これだけでデッキを組むと考えなければスペシャルパックはよいエクスパンションですね
例えば単体で相手のスキルを無効にするキャラが初収録だったり、他OSではよく目にするようになったキャラやイベントの回収手段と回収メタカード。アップデートパックだけでは足りなかった要素もかなり時代に追いついた感があります
　
　
しかし、ぶっちゃけエクストラブースターの真・恋姫†無双スペシャルパックが強かろうが弱かろうがどうでもいいのです。英雄戦姫を使ってる僕からしたら対戦相手ですし
本題は、今からその対戦相手が増えるかどうか、そして彼らはこのゲームに根付いてくれるか、なのです
ちなみに僕の想定する初心者さんは、TCGの下地になる知識はあってもChaosTCGの価格相場や封入率なんかは知らない人です。アニメの合間に流れるCMや広告を見て、よくわからないけど面白そうだ、と思ってくれたような人です
　
そして僕の知る限り、初心者さんの挫折するポイントは概ね以下の3点です
　・ルールが難しい
　・デッキ構築が難しい
　・対戦したいけど声をかけられない
　
　ルールが難しい
対戦動画が常に観られるようになっていればゲームの流れも大まかに掴めるでしょうし、トライアルデッキを買って要点だけまとめたガイドを見ながらフェイズごとに確認してのチュートリアルプレイも悪くないでしょう。このあたりは公式サイドに頑張ってほしいところです
　
　デッキ構築が難しい
何をしたらいいかわからない。何を入れたらいいかわからない。使いたいカードを集めたらデッキ枚数を超えてしまうけど何を外せばいいかわからない
よく聞きますね。要は慣れだと思うので公式に上がっているデッキレシピを参考にしてもらうのが近道ですが、手持ち資産的に完コピできないと代替カードが選べないってところで断念する方もいるようです
　
　対戦したいけど声をかけられない
よし、まずはこれを読め
　
　
おそらくカードの購入にまで踏み切った方は、ルールについては問題ないと思います
さすがに全く調べないわけではないでしょうし、仮にわからないことがあったら買ったカードを無駄にしないために誰かに尋ねたりくらいはするはずです。しますよね？
そこで話題をデッキ構築についてとしますが、今回の収録カードって初心者さんにものすごく親切なデザインになっていると僕は思うのですけど、既存のChaosプレイヤーの皆さんはどのように感じているのでしょうか
　
まずパートナーが集めやすい
スタート地点へ立つために、初心者さんはある程度のまとまった量のカードを購入するでしょう。上限２万円なら定価で３箱くらい買えますね。割引があればもう少しいけそう
さて、奮発して４箱ほど購入した初心者さんはRRのパートナーを揃えられるでしょうか。僕は無理だと思います
ではレアリティがRのパートナーなら揃うでしょうか。おそらく何組かは揃います、というよりも揃わないのが何組かあるかもしれないというくらいには集まるはずです
　
パートナーが集まったらデッキを組みたくなりますが、初心者さんは構築のセオリーとか知りません。なのでパートナーに書いてるテキストを読んでみます
「“魏”が２体以上登場している場合」よしきた、“魏“と書いてあるキャラを集めましょう
デッキ総枚数の６割強が埋まりました。あとは目ぼしいイベントとセットを選びましょう。何がどう役に立つかわからないので、とりあえず多くの種類が採用できるように各カードごとの枚数は少なめに。それとよく『貫通』というテキストを見かけるのでそれを無効にできるのは無駄にならなさそうだと思います。思え、どうか騙されたつもりで！
そんなこんなで“魏”闘志全開「凪」が完成です
　
カードデザインの段階で目標となる指針が見えています
同様にバックヤードと書かれているのを読めば“呉”無邪気なおてんば姫「小蓮」が組めるでしょうし、“蜀”大徳の器「桃香」のテキストを読めば“蜀”武神「愛紗」や“蜀”敏腕治政家「朱里」が組めるでしょう
この点だけでも他のOSに比べ、今からChaosTCGを始めるユーザーへ向けて親切に作られた製品だと言えます
　
英雄戦姫にも“円卓”がありますけど、それ以外はカードだけだと指標も見えづらくなりますしね
　
　
まぁ勝てるかどうかと慣れ親しみやすさとは同じ物差しで測れませんので、一概に恋姫英雄譚がTCG的に良い製品だと断言することは難しいかもしれません。まだ発売されたばかりで環境にどれほどの影響を与えるかも未知数ですし、他のプレイヤーがどのパートナーを選択するかでもメタは回りますので単純な強さだけが結果に直結するわけでもありません
　
でも僕はこの数日、レシピ書き続けながら数年前の旧カードがなくても充分に戦えるカードプールだと思いましたよ
あとはこのOSが好きかどうかじゃないですかね。好きなパートナーを選んで遊ぶゲームでしょう？ Chaosって