昨年末、練馬春日町のカードキングダムで行われた交流会での質疑応答をまとめてみました。
一部公開に支障があると思われる内容に関しては割愛いたしました。
また、昨日のナイトカーニバルで追加で挙がった内容も補足という形で併記しています。
ナイトカーニバルでは他のお店で挙がった質疑も幾つか触れられましたが、公開していいのか判別がつかないため、こちらも念の為割愛いたしました。
纏める過程での意訳や要約、あるいは記憶違いなど、一字一句正確な議事録というわけではありません。あくまで参考程度にしていただけますと幸いです。
◎商品戦略について
・参戦タイトルについて、近年美少女ゲームタイトルの参戦が減少しアニメタイトルが増えていますが、参戦タイトルは主にどのような基準で選定されているのでしょうか?
→調査会社を用いて市場での人気を総合的に評価し、その上位に挙がった作品から会議で選定して権利者に打診する、というのが大まかな流れとなります。美少女ゲームタイトルは販売数やダウンロード数が非公開なことが多く、人気の客観性という面でどうしても上位に挙がってきづらいのが現状です。また発売延期が常態化しているため商品戦略の連動が困難なのも拍車をかけます。例外として、メーカーさんから参戦の打診を頂いたりした場合にはしっかり検討いたしますので、参戦を希望される作品がある方は弊社よりもメーカーさんに要望を挙げていただくほうが少しだけ効果的かもしれません。
・エクストラブースターについて、今後はもう発売されることはないのでしょうか?
→エクストラブースターは「正規のブースターを作るには画像などの素材が不足して作成が困難な作品」を商品化する際に用いていた形式なので、「1か月1タイトル」を基本戦略に据えた都合、せっかく作るなら正規のブースターを作りたい、ということで現状発売の予定はありません。しかし、発売を希望するご意見も多数いただいいておりますので、現在復活を検討している段階です。頻度については半年に1タイトル程度ならば通常ブースターと別に発売しても大きな支障は出ないのではないかと今の段階では考えております。
・メーカーPR配布方法について、複数枚採用することが前提なカードが高額なセットに1枚しかつけていただけないのは必要とするユーザーへの複数購入を暗に強要し、さらにその結果純粋にグッズが欲しいファンへ満足に行き渡らないということへとつながり、メーカーの不満へとなっていくのではないかと思うのですが、例えば4枚セットでの配布のような形にするなど、何かしら改善することはできないのでしょうか?また、プロモーションパックのような形での再配布は今後あるのでしょうか?
→メーカーPRの作成経緯は、まずメーカーさんから配布したいという打診を頂いたのち、こちらでカードプールの需要を満たしようなテキストデザインを行い、それをもとにメーカーさんがカードを作成し配布、という流れになります。つまり、テキスト開発こそ弊社で行いますが、製作の主導はメーカーさんで経費もメーカーさんが負担しています。お金を出しているのがメーカーさんな以上、残念ながらその配布方法に関してはメーカーさんの判断が尊重されます。開発側としてもなるべくそのようなことが起きないよう、特に高額な商品に付属する予定のカードなどに関しては可能な限り1枚のみで完結するようなデザインを心がけるようにしております。再配布については諸々の兼ね合いがありすぐにというは難しいですが、要望がある限り実現へ向け調整を進めたいと思います。
・アップデートスリーブについて、収録カードが3種では少ないのではないでしょうか?
→開発側としては十分戦えるような内容に仕上げているつもりです。来年発売の第3弾についても公開に対して概ね好評なご意見を頂いております。アップデートスリーブ収録のカードはそのOSをなるべく万遍なく強化して、既存のカードプールと組み合わせた構築を楽しんでいただきたい、という想いのもとに製作されております。是非、まずはカードプールをじっくり眺めてみてください。
【ナイトカーニバルでの補足】通常のPRカードというのは版権元に一銭も入らないため、そもそも企画自体が通りにくいという側面があります。実はアップデートスリーブというのは版権元への利益貢献もしつつ弊社主導でOS強化が行えるという開発側の起死回生の企画でもありました。
◎公式大会などについて
・今季、権利保有者の複数会場での優勝や上位入賞が相次ぎました。これについて賛否は両論あるとは思いますが、ブシロードとしては現時点でどのようにお考えでしょうか?
→この件については正直なところ完全に想定外でした。どのくらい想定外だったかというと、繰上り権利付与に関しての規定が2位までにしか言及されていないことからもある程度察していただけると思います。このことを面白くないと感じる方々が少なくない数いらっしゃることも勿論把握しており、今後もしこのような状況が続くようであれば、運営する側としては何らかの制限をかける必要も出てくると考えております。
【ナイトカーニバルでの補足】運営側としては参加していただくこと自体は問題ないと考えており、制限はあくまで「この状況が続くならば」です。これに関してはマナーやモラルの問題であり、マナーをルール化という野暮なことはしたくない、という思いもあります。ですので権利者の方々にはどうか常識の範囲内で節度を持っての参加を心がけてほしいです。
・環境の高速化に伴い、先攻側の優位が目立つようになったと感じます。特にミラーマッチ等では非常に顕著です。運営側として先行有利な現状についてどのようにお考えですか?また、今後何かしらの制限などはあるのでしょうか?
→まず、基本的に先攻後攻で試合が決まってしまうほどの差が生まれるとは思っていません。というのもレベルカードの配置など他の要素で容易にひっくり返りうると考えているからです。すべて後攻で全勝して決勝トーナメントに上がってくる方もいらっしゃいますし、後攻でより有利になるようなカードもいくつもデザインしています。そしてこれは個人的な意見ではありますが、後攻有利な環境よりはある程度先攻が有利なほうが『TCG』としては健全なのではないかとも思っています。
また先攻への制限については、うまくバランスの取れる案があれば採用する用意はありますが、開発側としては模索中の段階です。よく言われるのが「先攻のドロー廃止」ですが、ドローが比較的容易にできる現状のChaosにおいて、正直に言ってあまり効果があるとは思ってはいません。他には以前先攻に制限を課す特殊レギュレーションを採用した非公認CSが開催されましたが、そちらに関してもあまりにやりすぎなため直接参考にできる結果だとは思っていません。もしなにか名案がございましたら、随時募集中ですのでメールなどで是非ご提案をお願いいたします。
・制限時間について、現状の「40分」というのは適正だとお考えですか?
→はい、問題なく適正だと考えています。公式大会を運営していても、1回戦目こそ何卓か時間切れになるマッチが発生しますが、回戦が進むにつれ時間切れの件数は減少し、決勝トーナメントなどではほとんど起こりません。今後もぜひ、適切なプレイ時間での対戦を心がけていただければと思います。
・ジャッジ資格について、来期以降廃止になるというお話を伺ったのですが、大まかな経緯と現在開催されているユーザー公認大会の今後についてお教えいただきたいです。
→本来のジャッジ資格およびユーザー公認大会は大会数に限りのある地方の活性化を目的として導入されたものでしたが、現状は開催は都市圏に集中し、大多数の資格保有者の方々も活動休止中と、目的と大きく乖離した状況になってしまっています。ですのでまずここで一度そういった方々を開放してあげたい、一旦リセットをかけたい、というのが主たる目的です。
ユーザー公認大会も公民館などでの開催が多く、結果として身内でのなあなあな状況になりがちです。ですので、こちらは今後は店舗様経由で開催を申請していただく形式に変更することで生産性を付加すると同時に、資格を持たなかった方でも開催をできるようにすることでさらなる活性化を図っていけたらと思っております。
◎テキストデザインについて
・『共に歩む覇道』について、盤面が容易に増える・特定のデッキに非常に有利が取れる等このテキストに危機感を覚えているユーザーも多いですが開発意図はどのようなものになっているのでしょうか?
→まず単純に「盤面が増える」ということに関しては特に問題視していません。この手の効果に関しては、その都度環境やOS自身のカードプールを確認し調整をしながらデザインしてきたつもりです。例えばとあるカードなどもそろそろ制限解除も検討していいのではないかと考えています。恋姫に関しても「今このタイミングならば問題ないだろう」ということで作成いたしました。特定デッキに有効なカード等も、それをデッキに積むことのリスクやこのOSを使うことができるユーザーの絶対数などを加味すれば支障はないと判断しています。
また、そもそものデザイン意図として「以前このOSで遊んでいたユーザーが、このカードを入手したことでまた今の環境下でもChaosTCGを楽しめるように」というのが開発側の想いとなっています。
【ナイトカーニバルでの補足】ソリティアに関して何か話していたような気がしますが、イベント後集団記憶喪失事件が発生したのでよく思い出せません。
・『希望の面』について、類似の互換と比較しても明らかに強力なのですが収録意図はどのようなものだったのでしょうか?
・『その少女の名は―――』互換について、収録される基準などはあるのでしょうか?特にネトゲ嫁に収録された『対人バリア』は攻めの強力なカードプールや御聖院の2つのテキストとも非常に相性がよく、他の収録タイトルと比べてプールとしてのかみ合わせが強力に感じました。
→カードデザインは一枚一枚の優劣ではなく、OS全体としてみたときにある程度均等になるように行っています。例えば『希望の面』に関して言えば、混沌符の現在のカードプールを鑑み、また同時にデザインされた『こころ』というパートナーが求めるセットカードを最大公約数的に考えて製作されたものです。『希望の面』は強力なセットカードですが、混沌符のプール全体でみれば許容されるものだと思っています。『対人バリア』に関しても同様で、ネトゲ嫁のカードプール的にこのカードは必要だと判断したため収録いたしました。
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テーマ: | 投稿日時:2017/01/08 16:49 | |
TCGカテゴリ: ChaosTCG | ||
表示範囲:全体 | ||
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