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チェルミ vs 「その少女の名は――――」

twitterのタイムラインで興味深い話題が出ていたので、どうしてそのような処理になるのかを解説(?)してみようと思います。

議題は「イベント無効状態のキャラ(貫通有)がアタックした時、『その少女の名は――――』を撃たれたらどうなるのか」。

“艦橋要員”“砲雷科”希望の一弾「立石 志摩」(HF-008)

[永続]自分のエクストラデッキに【裏】のカードが3枚以下の場合、自分の特徴を持つパートナーは相手のイベントカードの効果を受けない。

その少女の名は――――(IL-083)

【Battle】ターン終了時まで、ガードキャラが選ばれていないバトルで自分にバトルによるダメージが与えられる場合、そのダメージを5減少する。アタックキャラに選ばれているキャラが『貫通』を持つ場合、かわりにそのダメージを10減少する。その後、このカードをバックヤードに置く。


個人の見解としては、総合ルールに忠実に従って処理する限り、公式返答のようにダメージ5減少どまりになると考えます。

まず前提として、「その少女の名は――――」の被ダメージを減少させる効果は5減少・10減少いずれの場合もカードを使用したマスターへのダメージ処理の際に適用される置換効果なので、基本的には「相手のイベントカードの効果を受けない」効果では回避できません。

9.9.5. ダメージを軽減する効果は置換効果です。
 9.9.5.1. ‘ダメージをN点減少する’という効果は‘累積ダメージにP点ダメージを加える時、代わりに累積ダメージに(P-N)点ダメージを加える’ことを意味します。


一方、10減少に変更する処理はこちらもまた置換効果なので、適用するためには適用対象となる事象を参照する必要があります。

9.9. 置換効果の処理
 9.9.1. 置換効果が発生している場合、その置換効果の適用対象である事象が発生する場合、それを発生させず、置換効果で示された別の事象に置き換えます。


ここで、「その少女の名は――――」の置換処理適用条件が問題となります。
10減少への変更を適用するためには「アタックキャラに選ばれているキャラが『貫通』を持」っていることを参照しなければなりませんが、「相手のイベントカードの効果を受けない」キャラは総合ルール9.3.2.2.2.によって『貫通』を持っているという状態を参照すること自体が出来ません。

9.3.2.2. カードの表記に‘AはBの効果を受けない’と書かれているものがあります。これは、Aで示される特定のカードに対し、Bで示される特定の発生源の効果が無効であることを意味し、さらに以下の制限が適用されます。
 9.3.2.2.1. BはAを目標(9.5.4)として選択することができません。
 9.3.2.2.2. BはAの情報を参照することができません。Aの情報の参照を必要とするカードや能力はプレイすることができません。
 9.3.2.2.3. Bが複数のものに対し同時に効果を発生する場合、Aに対しての処理においてのみその効果が無効になります。
 9.3.2.2.4. コストの支払いは能力でも効果でもありません。したがって、BをプレイするためのコストとしてAを用いることができます。


その結果、「その少女の名は――――」の効果は「相手のイベントカードの効果を受けない」『貫通』持ちキャラのアタックに対しては置換処理の条件を満たすことが出来ず、使用したプレイヤーへのダメージは5減少に留まる、となるのが妥当だと考えます。


以上となります、ご参考になりましたら幸いです。
ルール解釈に誤りなどがあったりした場合は遠慮なくご指摘いただけるとうれしいです。

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テーマ:考察投稿日時:2016/09/24 11:15
TCGカテゴリ: ChaosTCG  
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