「……え?」
俺は、それを聞いた瞬間固まってしまった。
それは8/4日、いつもの行きつけのデュエルルームのある店から帰ろうとしたときだった。
「あの、すみません」
店員が、俺を呼びつけた。
「はい」
店員が俺を呼びつけることには、なんとなく心当たりがあった。
俺は、今俺を呼びつけている店員を介して、ゼクスのBOXを予約したのだ。
そこで不覚にも、俺は期待してしまった。「あ、もう入荷したのかな、もしかして」と。
「あのですね、ご予約された商品についてなんですが……」
俺の予想通り、店員の用件はゼクスの予約についてだった。
しかし、言い方が少し気になった。「なんですが……」という口調。嫌な予感がした。
「ゼクスは各所でも大変人気の商品でして、メーカーに問い合わせたところ……在庫の方が今
無いということらしいんです。再び入荷するのは、お盆を挟んでからになりそうなんですよ」
……案の定。俺の嫌な予感は的中した。くそ、期待するんじゃなかった。高いところから落とされた分、
俺にダメージが上乗せされる。
「それでですね、予約なんですけど……どうされますか?」
その店員の質問に、俺は少し悩んだ。
いや、答えなんてものは決まってるんだ。問題なのは、これからのこと。
ここでの入荷が遅れれば、俺がいつもの「メンバー」でゼクスをするのが難しくなる。
実際、俺は明日出かけるから、そのとき買えばいいのだ。
だが、それでは他のメンバーにカードが行き渡らない。俺一人だけカードを持っていても意味は、無い。
「……じゃぁ、予約はキャンセルさせてください」
俺は頭の整理が上手くできないまま、とりあえずそう答えた。
……もし。
もしこれで、「入荷延期? だったら、熱も冷めたしもうゼクスはいいや」なんて言われたらどうしよう。
不安が、つきまとう。
それでも。
祈ることしかできない自分がもどかしい。
ただ。
「お、何コレ青の9500じゃん。……って、プリニー! マジでプリニーじゃん!」
「すみません、画質悪くてフレーバーが良く見えないんですけど」
「いやいいよいいよ、俺青集めててよかった! マジサンキューな!」
ディスガイアファンのWRさんが、ゴプリオンのフリーカードを喜んでくれたようだ。
――こうして、これからもみんなでカードして楽しめる未来が、来ると良いな、と。
そう思い、祈る。今の俺には、みんなの笑顔の為になることが何か考え、実行することしかできない。
譲れない願いがねぇ、俺の中にあるから――
正体不明の 不安に怯えないで。
登録タグ: ゼクス
テーマ:ひとしのひととき | 投稿日時:2012/08/04 20:37 | |
TCGカテゴリ: Z/X -Zillions of enemy X- | ||
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