ドレッドノート・ステップアップV3:5
新規と既存、両方のドレッドノートプレイヤーに送るドレッドノート・ステップアップV3。
今回からはリクエストに応えて、デッキの組み方を何回かに分けて基礎理論からどっぷり解説する。
もちろん、Chapter3で新登場のアームズについても触れる予定だ。
壁にぶち当たっているプレイヤーのステップアップになれば幸いである。
●ドレッドノート、デッキ構築ルール
このゲームのデッキ構築におけるルールは、大雑把には以下の通り。
A:キャスター2枚ちょうど、その他のカード50枚ちょうどでデッキを組まなければならない。
B:キャスターは別名カードでなければならない。
C:その他のカードは、同名カードは4枚まで。『デッキ構築【10】』を持つもののみ、例外として10枚まで組み込める。
D:デッキに組み込むカードのデッキ構築条件を守らなければならない。
E:禁止カードはデッキに1枚も組み込むことができない。
Aについては言うまでもない。
BとCは、Chapter3で初登場する「同名で別能力のカード」で大きく関わるルール。
Bについては、例えば黒のキャスター《レオナ・メリタ》は、Chapter1ではアビリティ『魂の絆』を持っていたが、Chapter3ではアビリティが『嵐の予感』に変わっている。
キャスターは別名カードでなければならないので、この両方の《レオナ・メリタ》をキャスターにして黒黒のデッキを組む、ということはできない。
Cについては、《ミヅチ》《スセリヒメ》といった別能力ユニットや、《神通力 鎌鼬》《アグニの浄火》といったVersion2コード、更にはサブエフェクトが「増強」から「奔流」に代わったコードが同名カードとしてChapter3で登場する。
これらのカードについても、カード名が同じものは合計4枚までしか入れられない。
活力なし覚醒ありのBP190の《ミヅチ》と、活力あり覚醒なしのBP180の《ミヅチ》は、合計で4枚まで、といった具合だ。
Dは、文章だと分かりにくいが、カードを見れば一目瞭然。
カード右上に書かれているSPの下に、そのカードを組み込むために必要なキャスターのクラスタ数が書かれている。
Chapter1とChapter3に収録されている《アテナの煌めく盾》なら【青】が1個だけ。つまり、青のキャスターが1枚含まれるデッキなら、組み込むことができる。
Chapter2で登場した《神通力 砕波》なら【赤】が2個。これは赤のキャスターが2枚含まれるデッキに組み込むことができる。結果的に、赤以外の色を含むデッキには入れられない、赤単色デッキ限定のカードとなる。
Eは《ベルゼブブの魔風》のことだ。Chapter1のブースターから出てくるコモンカードなので、もし剥いて出たら運が悪かったと思おう。
●デッキ構築、基本のきの理論
ドレッドノートの基本的な戦略は「まずSサイズでアタック&ブロック、その後でMサイズの攻防」だ。
この基本に従わないデッキも数多くあるが、今回は基本通りのデッキを想定して話をする。
そんな訳でデッキ構築の基本は、以下の三要素となる。
A:ユニットはSサイズ16~20枚、Mサイズ12~16枚、Lサイズ0~4枚、コードとアームズが残りの14~22枚
B:コスト0のユニットは全ユニットの半数以上、コスト2以上のユニットは全ユニットの3割以下
C:基本的に同名カードは可能な限り投入、3枚以下にする時は理由があるとき
各要素について順番に説明していく。
まずAだが、これの理屈は意外と単純だ。
ゲーム開始時の手札は7枚。これにスピードカード1枚と、ドローフェイズに手札に入るカード1~2枚、合計9~10枚でキャストフェイズを迎えることになる。
デッキの約2割、これがデッキの縮図だと考えられる。
そしてユニットスロットを全て埋めようとすると、必要となるユニットカードは「S2枚、M2枚」か「S、M、L各1枚」。
ひとまずSサイズ2枚とMサイズ2枚をキャストしようとすると、手札の4割に相当する手札4枚がユニットカードである必要がある。
これはつまり、単純計算でデッキの4割がユニットカードで、その内SサイズとMサイズが半々なら、1ターン目にSサイズ2枚、Mサイズ2枚を引き当てられる計算だ。
だが、実際に4割だけだと、引けない確率が出てくる。できればもうちょっと、デッキの5~6割ほどはユニットカードにしておきたい。
そして、これまでの話は第一ターンのことだけを言っている。アクションフェイズが終われば、キャストしたユニットはブレイクされ、数を減らしているだろう。
後で改めて説明するが、基本的なデッキはSサイズの方がブレイクしやすい。
次のターン以降にもユニットスロットを埋めていきたいなら、より多くSサイズをキャストしなければならない。
Sサイズをキャストするためには、Sサイズを手札かスピードカードに引き当てねばならず、そのためにはデッキにSサイズを多く入れておく必要がある。
そんな訳で、MサイズよりもSサイズを少し多く、かつデッキの5~6割ほどをユニットカードにすると、Sサイズ16、Mサイズ12でユニットカード28枚、残りがコードとアームズで22枚。
以上より、デッキの56%をユニットカードにする16/12/22のバランスが算出できるのだ。
また、ユニットはキャストするだけでなく、サブエフェクトの「覚醒」でも必要になる。
コードよりも「覚醒」を優先することで、バーストをログコストの支払いではなく「覚醒」で減っていく手札の補充に回すと言う選択もできる。
そうする場合、コードの枚数はもっと少なくてもいい。そんなデッキなら、Sサイズ18枚、Mサイズ16枚、コードとアームズ16枚、といった配分になるだろう。
どちらの場合でも、Lサイズを採用する場合、SサイズとMサイズを均等に減らせばいい。Lサイズ1体でユニットスロットが埋まるのだから、同じくユニットスロットが埋まる分だけユニットカードを減らすのだ。
Bは、これもまた主に第一ターンを計算の主軸にする。
ゲーム開始時のバーストは1枚。これに、ドローフェイズでもう1枚バーストが追加されて、最初のキャストフェイズを迎える。
キャスターも1枚につきログコスト①の支払いに使えるので、第一ターンのキャストで支払えるログコストは合計④まで。
だがログコストはユニットのキャストだけではなく、コードのためにも必要になる。
せめてコンバットトリックとなるコードを1枚構える(使える状態にする、あるいは使えると見せかけることを指す)ために、ログコストを全て使い果たすのは避けたい。
ログコスト①を残すと仮定すると、ユニット4体をキャストするのに使えるログコストは③。つまり「コスト3を1体、残り3体をコスト0」「コスト2と1を各1体ずつ、残り2体をコスト0」「コスト1を3体、残り1体をコスト0」といったキャストとなる。
ログコスト②を残したければ、コスト3のユニットをキャストするわけにはいかなくなる。よって「コスト2を1体、残りをコスト0」「コスト1を2体、残り2体をコスト0」だ。
採用するコンバットトリックの量や、アビリティでログコストを消費する分まで考慮すると若干バランスが変わるのだが、手札に必要なコスト0のユニットは2~4体。
よって、デッキの約2~4割がコスト0である必要があり、またコストのないユニットはコストのある主力ユニットを守るためにブロックでブレイクしていくことを考えれば、補充の分も含めてもうちょっと欲しい。
そこで、全ユニットの半数以上、デッキの3~4割にあたる16~20枚がコスト0のユニットである必要があるのだ。
そして「最初にコスト3のMサイズユニットを2体引き当てて、コスト1以下のMサイズが引けなかった」という、ユニットスロットが埋まらなくなる最悪の事態を回避するために、コスト2以上のユニットは控えめに8~12枚程度に抑えておく。
Lサイズが絡むと計算が面倒になるが、大雑把に第一ターンのことを考えて、前述の考え方を応用すればいい。
Cの要素は、ドレッドノートというゲームの特徴的な要素でもある、サブエフェクト「覚醒」の存在に起因する。
大半の「覚醒」は、同じ名前のユニットを対象としてBPを+30する「同名覚醒」。
極端に言えば、デッキに1枚しか入れていないユニットの同名覚醒は全く役に立たない。
同名覚醒を使うためには、すでにバトルエリアに出ているユニットと同じカードを、手札かスピードカードに引き入れなければならない。
その確率を少しでも高めるために、各ユニットは可能な限り4枚投入しておきたい。
一方、コードは同名覚醒とは無関係。また、「煉獄ノ王」の各種「鬼」ユニットや80バニラの《ステュムパリデス》のように「覚醒」を持たないユニットも存在する。
そう言ったカードでも、基本は4枚フル投入だ。
なぜなら、ドレッドノートではゲーム開始時点で、HP合計6枚、バースト1枚と、7枚もの見えないカードが山札から消えている。
その上、毎ターンバーストが増えるのだから「デッキに入れていたはずなのに、ゲーム中一度も見ていないカード」がより多く発生する。
更に、Chapter2以降は山札を捨てるカードや、Chapter3では山札を除外するカードまで登場した。
これはつまり、「ゲーム中一度も見ていないカード」が一層増えるということでもある。
それらのカードは、最初からデッキに入れていなかったのと同じこと。欲しいカードだからデッキに入れたのに、手に入らないのでは意味がない。
デッキに投入した以上、そのカードは引きたい。ならば、その可能性を高めるために、できるだけ同じカードは4枚投入しよう。
なお、カードの投入枚数を3枚以下にする理由は色々ある。
その辺りは基本から外れるので、ひとまず「12種類4枚積みで48枚、それにALLカードを2枚足して50枚」でデッキを組むことにしておこう。
あるいは「『デッキ構築【10】』のカードとSサイズ2種類4積みで18枚、Mサイズ3種類4積みでM12枚、コード4種類4積みで20枚、アームズかコード1種類4積みで4枚」でもいい。
想定外に長くなってしまったので、今回はひとまずここまで。次回はより具体的な構築の話に入るはず。
理屈が長いがそういうものなので諦めてもらいたい。
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テーマ:ドレッドノート | 投稿日時:2015/11/16 23:02 | |
TCGカテゴリ: ドレッドノート | ||
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