ドレッドノート・デッキアナライズ:5
更新日 | TCGタイトル | デッキ名 |
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2015/09/13 | ドレッドノート | ビッグレッド |
今日も元気にデッキを組んだり分解したり、ドレッドノート・デッキアナライズ第五回。
今回紹介するデッキはドレッドノートのデザイナーであるグループSNEの加藤ヒロノリ氏が生み出した、ドレッドノートの異端児、Lサイズデッキ。
勝手に【ビッグレッド】と呼ぶことにする。
この【ビッグレッド】はChapter1で成立したデッキ。
Sサイズ0枚、コストなしユニット0枚、Lサイズユニット16枚、コード34枚でダミーデッキでもないという、ドレッドノートの基本を完璧に無視したこのデッキは、しかしCS東京2015のガンスリンガーで勝ち越しという確かな実力を示した。
この圧倒的存在感(ユニットサイズ的な意味で)を示すデッキをChapter2仕様にしてみたので、早速内容を見てみよう。
ユニットは元祖である赤単ユニット16枚デッキと同じく、《スサノヲ》《サルタヒコ》《ミヅチ》《オオヤマツミ》各4枚。
これらのユニットの共通点はただひとつ、BPがでかいことだ。
《スサノヲ》はアタックで敵軍ユニットをブレイクするだけで『鬼武者』誘発、一気にBP+40。
《サルタヒコ》《オオヤマツミ》はコードをプレイすれば、それだけで『霊力吸収』誘発、毎回BP+20。
《ミヅチ》はBPが増える能力を持たないが、ログコスト①でありながらBP190。流石Lサイズだ、SSアタックされてもなんともないぜ。
この高いBPによって、対戦相手に「Sユニット2体では足りない、Mサイズを絡めたアタックが必要だ」と判断させるのが肝。
ユニットは頭数をそろえても、Sサイズ2体とMサイズ2体の最大4体。
SサイズとMサイズでの2体アタックでなければ【ビッグレッド】の16枚をブレイクするには足りず、そしてそのアタックが行えるのは1ターン2回まで。
打点の上がらないユニットを使っているのなら、Mサイズ2体以上でアタックしなければならない――そうなれば、有効なアタックができるのは1ターンに僅か1回だけ。
この様に、相手のアタック回数を各ターン1~2回に絞らせるのが【ビッグレッド】の基本戦略である。
さて、相手の手数を減らしたところで、アタックが成立している様では意味がない。
Lサイズユニットの弱点はハイリスクローリターンであること。つまり、Mユニット2体でアタックされてアタックボーナスを渡し、Sサイズに殴られてHP全損という事態を避けなければ話にならないのだ。
そこで登場するのが《神通力 水鏡》。Lサイズユニットをブレイクするべくダメージ200以上のアタックが来ても、キャスターでブロックしてからのこれ1枚でHP価値が+50されて100になる。
そうなれば、アタックダメージ300に到達しない限りはHP2枚ブレイクで済ませられる。これで「HP1枚のキャスターの前にLサイズ、反対側のキャスターもHPがある」という理想的な戦局を作ることが可能だ。
《プロテクション》と合わせることで安定性はより一層増す。《プロテクション》はLサイズユニットに使うのも効果的だ。
もちろん、通常のコンバットトリックとして優秀な《神通力 金剛》も全力投入。『霊力吸収』持ちにとってはログコスト①でBP+50という最強コードだ。
更に《神通力 破魔》も採用し、殴り合いに関しては隙がない。
《神通力 陽炎》は、このデッキでは非常に優秀な一枚だ。
これ1枚でBP+60、手番を相手に渡すリスクは、元々相手の手番が少ないことからほとんど気にならない。
防御の布石としてうまく利用できる他、対象が《オオヤマツミ》ならBP+80のコードとして機能する。BP270に到達したこの化け物を倒すのは困難極まる。
Chapter2で獲得した《神通力 砕波》は、このデッキにとっては時に《ディスペル》よりも優秀だ。
《シヴァの第三の眼》や《インドラの矢》のような240点火力が最大の弱点であるため、それを確実に防ぐことができるというだけでこのカードの評価は非常に高い。
今回は《ディスペル》と同じ3枚投入だが、周りに黄色いデッキが多いなら4枚に増やしてもいいだろう。
このデッキのマリガン基準は「Lサイズユニット1枚(できればミヅチ)、Mサイズユニット1枚、《神通力 金剛》1枚か《神通力 水鏡》1枚、『大暴れ』の弾にするコード1枚」。これらのカードは手札に確保すること。
第一ターンは可能なら先攻を取る。ギアチェンジの基準は、上記の手札が確保できているかどうかだ。上記手札がなくなる様なら無理にギアチェンジしなくていい。
そして先攻後攻を問わず、キャストフェイズは「Lサイズ(ミヅチ)」と「Mサイズとダミー」。第二ターン以降も、Mサイズの横にはダミーを置くのを徹底すること。
もし先攻が取れたなら、アクションフェイズ一手目にすべきは、基本的に「ノーマル状態のMサイズ狙って『大暴れ』」か「《三取 タイガ》の『気合いだめ』でバーストを全てノーマルにする」のどちらか。
前者は相手のアタックの手数を削る重要な動きで、後者は何もかも《神通力 水鏡》および《プロテクション》《神通力 金剛》のためだ。これらを1ターン目に使えなければ負けると思っていい。
第一ターンを乗り切れば後は動きやすい。いらないコードを『大暴れ』で投げ捨てて敵軍Mサイズを始末したり、Sサイズをアタックや《神通力 鎌鼬》《神通力 迦具土》でブレイクした後Lサイズの圧倒的BPでアタックしたりすれば勝てる。
気を付けるべき点は「ユニットを生き残らせることを最優先にすること、そのためなら手数も捨てるべし」ということ。
ユニットカードが極端に少ないこのデッキでは、ユニットがブレイクされただけで次のターンに補充ができずに総崩れ……ということも珍しくない。
豪快なデッキ構成の割に動きは繊細、これが【ビッグレッド】の面白さである。
ドレッドノートのデッキには可能性が秘められている。
その可能性を掘り起こすのも、ひとつの面白さだ。ぜひやってみよう。
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テーマ:ドレッドノート | 投稿日時:2015/09/13 20:05 | |
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