これからドレッドノートを始める人へ:9
これからドレッドノートを始める人向けのあれこれ第九回。よくここまで続いたもんだ。
今回は前回に引き続き、ダミーデッキについて。
前回はダミーデッキの概要について説明したので、今回は実際にダミーデッキを構築する。
斬新なデッキを組むことができるのがダミーデッキのいいところだ。
10:ダミーデッキの構築
通常のデッキは、「Sサイズ16~20、Mサイズ12~16、コード14~22」程度の割合で組まれる。
コード枚数が少ないデッキには【青黄覚醒ビート】、コード枚数が多いデッキには【青黒甲殻】なんかがある。
しかしダミーデッキは常識には囚われない。
ダミーデッキにおける各カードの比率は、概ね「Sサイズ0~4、Mサイズ12~16、コード28~34」といったところだ。
もちろん、この枠に収まらないダミーデッキも構築できる。コードドカ積みから始めるデッキ構築も中々面白い。
さて、どうしてこんな異様なバランスでデッキが成立するのか。
それはダミーデッキの基本的なところに関わってくる。
ダミーは「ログコストが0、BPが50(+『潜影』)、Sサイズ」で、どんなカードでもダミーにできる。
そしてターンを越えて生き残ることができないため、色々な意味で使い捨てのユニットだ。
ダミーデッキは基本的に、毎ターンダミーをキャストしないと始まらない。
つまりどんな理想的な防御で自軍ユニットを守ろうと、毎ターン確実に1枚はダミーをキャストするため手札を消費する。
実際にはダミーでないユニットを守るためにコードカードを消費するため、手札消費は非常に激しい。
それを補うために後攻の2ドローが必要となるため、後攻を取ることのできる確率を上げるためにもコードカードを増やす必要があるというのが、コードを増やすひとつめの理由。
加えて、ダミーでないユニットを守るコードをほぼ毎ターン使いたいからデッキに大量のコードを入れておく、というのがコードを増やすふたつめの理由。
そしてダミーはSサイズなので、ユニットスロットを無駄なく埋めるためには「ダミーとMサイズの非ダミー」を同じバトルエリアに置きたい。
Sサイズユニットを採用しても、Sサイズが2体並ぶだけで有用でないというのがSサイズユニットを減らす理由だ。
では実際に、ダミーデッキの中でも基本的な【黒単ダミー】を例に、デッキの構築をしてみよう。
【黒】入りダミーデッキなら、何も考えずに採用するカードが3種類ある。
《星雄 ゲルダ》《ドゥンケルハイト II》《ネビロス》、この黒系ダミー三点セットだ。
《星雄 ゲルダ》はダミーのBPを上げる黒系ダミーデッキではほぼ必須。ダミーのBPを上げて殴るのに、ゲルダなしでは話にならない。
《ドゥンケルハイト II》は『潜影【+20】』持ちのコストなしMサイズ。デッキの基本戦略を支える屋台骨なので、採用しない理由がないので4枚投入。
《ネビロス》はログコスト①で『潜影【+30】』持ちのMサイズ。《ドゥンケルハイト II》と並んで黒系ダミーの大黒柱。これも採用しない理由がないので4枚投入。
更に、今回は黒単なので、この三点セットに新たに二枚が加わり四天王(5枚)となる。
四天王四番目は《バティン》、五番目は《ゴットハルト・ダルマイヤ》である。
《バティン》は自軍ダミーがブレイクするだけでBPが跳ね上がる、【黒単ダミー】の救世主。入れない理由がないので4枚投入。
《ゴットハルト・ダルマイヤ》は《バティン》への『魂の音叉』持ち。手札消耗が激しいダミーデッキにおいては、主力ユニットがキャントリップになるだけで泣くほど嬉しい。
四天王をデッキにフル投入したら、次は他のMサイズ、Sサイズの選定だ。
《フルーレティ》は《バティン》の登場によりお役御免だ。採用する場合、コードを減らしてSサイズユニットを8枚体制にし、少しでも先攻を取れる確率を上げておこう。『影爆撃』は先攻でこそ光る、逆に言うと後攻だと基本ゴミだ。
【黒黒】のMサイズでは《ベルゼブブ》と《ゴモリー》がいるが、この辺はデッキに採用するユニットカードが少ないことから使いにくい。
採用するとしたら、打点に長ける《ペイモン》、耐久性に優れる《ベリト》だろう。今回は《ペイモン》を4枚入れておく。
《エリゴール》は「ホイシュレッケ」のくせしてダミーと何のシナジーもないので門前払い。
Sサイズ版の《ドゥンケルハイト》は採用するかは好みが分かれる。瞬間的な打点を求めるなら採用、安定性を求めるなら外していい。今回は《ペイモン》の『甲殻』を安定させるためにも採用を見送ろう。
他に【黒単ダミー】で採用をおすすめできるのが《バーレー》《ウコバチ》。どちらも《ベリトの闇の鎧》を強化できる。
しかし、手札に余裕がないのが【黒単ダミー】。残念だが、今回は《バーレー》と《ウコバチ》は採用しない。
代わりにChapter2Sサイズ期待の星として現れたのが、タイプ覚醒持ちの《シャッテン》。
何としても守りたい《ネビロス》を守る盾であり、必要ならば《バティン》を助力する矛にもなる。
今回は《シャッテン》を4枚採用。
《アバドン》はショーケースとストレージが主戦場なのでデッキに入れない。
これでユニットは一通り決まった。
Sサイズの皮を被った0コストコードカードこと《シャッテン》が4枚、四天王の《ドゥンケルハイト II》《ネビロス》《バティン》が各4枚、更に助っ人《ペイモン》が4枚。
合計ユニット数は20枚なので、コードカードは30枚となる。早速見ていこう。
【黒単】デッキなら何も考えずに入れるカードがある。
《ベリトの闇の鎧》《ベルゼブブの魔風》は各4枚ずつ入れておこう。更に《ベリトの闇の鎧》のための「衰弱」付与手段として《バルバトスの魔弾》も4枚欲しい。
あとは《アスタロトの魂の契約》は、ダミーデッキでは相性抜群だ。160点火力は重要なので4枚フル投入。投げつける生け贄はダミーが腐るほどいる。
さて、ここら辺からが個人の好みの分かれるところ。
《フルーレティの影悪魔》は、黒系ダミーデッキではかなり有効だ。ダミー単独で140打点を平気で超えられるのは強い。今回は《ドゥンケルハイト》が居ない分打点も下がりがちだが、《バティン》《ペイモン》コンビがそれを補ってくれると信じて0枚。
《アスモデウスの眼光》は、ログコストこそ重いものの効果は絶大。テンポアドバンテージを取りつつ自軍ユニットを守り、時には勝敗を決する一撃となる。できれば多めに採用しておきたいので、今回は4枚だ。
Chapter2の新戦力その1《ウコバチの炎の匙》は、焼きアビリティ持ちを率先して寝かせられるのがおいしい。《バーレー》や《ウコバチ》がいるなら迷わず採用するのだが、今回はそれらがいないので見送り。
新戦力その2《サブナックの蛆の傷》はログコスト③の130点火力。混色デッキなら優秀な除去として機能するだろう。今回は《バルバトスの魔弾》と《アスタロトの魂の契約》、それから《バティン》に期待して2枚だけ採用。
新戦力その3《リリスの夢の宴》はログコスト③の《フリーズ》。《ヴィシュヌの天眼》と違って、何も考えずに4枚投入するカードではない。
だが《ネビロス》があっさり死ぬのは怖い。3枚入れておこう。
新戦力その4《ヴァレファールの指先》、ドレッドノート初のハンデスだ。ダミーデッキは自然と長期戦になるので、こいつを撃てるタイミングは意外とある。
序盤に手札に来てもダミーにすればいいので、期待を込めて3枚入れてみよう。
そして定番中の定番《ディスペル》。こいつは入れられるだけ入れておけばいいので、枠の残り枚数である2枚投入。
これでデッキが完成した。内容をまとめてみよう。
例によって例の如く、○はChapter1のカード、※はChapter2のカードだ。
・キャスター
《星雄 ゲルダ》○
《ゴットハルト・ダルマイヤ》※
・メインデッキ
S4
《シャッテン》4※
M16
《ドゥンケルハイト II》4○
《ネビロス》4○
《バティン》4※
《ペイモン》4※
コード30
《ベルゼブブの魔風》4○
《ベリトの闇の鎧》4○
《バルバトスの魔弾》4○
《アスタロトの魂の契約》4○
《アスモデウスの眼光》4○
《サブナックの蛆の傷》2※
《リリスの夢の宴》3※
《ヴァレファールの指先》3※
《ディスペル》2
この構築の危険なところは、Mサイズにネームドが3種12枚積まれているところだ。
マリガン基準としては、《ドゥンケルハイト II》《ネビロス》《バティン》から合計2枚かつバティンが2枚でないこと、そして《ベルゼブブの魔風》が1枚手札にあることが理想形。
そのターンに使えないコードはSPカードでも手札でも片っ端からダミーにしていくようにしよう。どうせ次ターンに後攻取ってコードを引くんだから、温存などとは考えない方がいい。
次回はダミーデッキを使ってのプレイングについて。
ダミーデッキを最大限に使えるようになれば、ドレッドノートが上達している……かもしれない。
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テーマ:ドレッドノート | 投稿日時:2015/09/04 20:43 | |
TCGカテゴリ: ドレッドノート | ||
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