Shangri-La

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決勝レポート二戦目 ソバット vs ゆうた

北の大地・北海道は近頃目覚ましい遊戯王の発展が見受けられる。老若男女問わず実に多くのプレイヤーが存在し、遊戯王を楽しんでいるのだ。首都圏からも離れ、日本国内で独立した文化を築いている地域として見られがちな北海道。しかし、その極寒した大地には、雪を溶かすほどの熱意あるプレイヤーが実に多く存在し、独自のコミュニティが築かれているという。
インターネットが普及し国内の情報格差は着実に是正されつつあるが、それでもやはり北海道は環境に遅れを取っている、と感じた多くのプレイヤーたちが自ら発起し、他の地域にも負けない北国ならではの独自性を全国へ向けて発信している。そんなアツくて寒い北海道から参戦するゆうたは、北海道②予選通過者。
持ち込んだデッキはアーキタイプとしては「レスキューシンクロ」であるのは間違いないが、前環境で猛威を奮った《緊急テレポート》による「サイキック族」を追加し、さらに円滑なシンクロを目指す構築にチューンされている。

対するは、長崎を拠点に九州で活動する遊戯王チーム『YDR』のリーダー、ソバット。こちらも近年Tetsu氏を中心とする目覚ましく発展的な遊戯活動を行い、地方全体が盛り上がっている九州からの参戦。新制限環境前から構築し結果を残し続けてきたオリジナリティ溢れる「植物シンクロ」で動物園に挑む。

両地域とも遊戯王が盛んで、それに賭ける想いはどちらも負けない。
決戦の地・東京にて、ついに北と南がぶつかり合う…!

Game:1
ソバット先手から始まるゲームは、早々に《ローンファイア・ブロッサム》が弾け、《椿姫ティタニアル》が登場。
一枚の伏せカードが置かれ、実に勢いあるスタートダッシュが切られた。それに対してゆうたはどのような初動で答えるか…と思いきや、コンボをスタートさせるのに必要なパーツが握れていないのか、動きが鈍くリバースモンスターを1枚用意するだけのターンとなった。返しに《死霊騎士デスカリバー・ナイト》を置いて攻撃。《異次元の狂獣》が
破壊され、椿姫の攻撃を受けたゆうたのLPは5200。好調な滑り出しを見せるソバットだが、戦線に追加できる伏せカードが用意できず、若干苦しい表情を浮かべてターン終了。
次のターンにゆうたは《サイバー・ドラゴン》をキャスト、このプレイが通ってすかさず《死霊騎士デスカリバー・ナイト》を戦闘破壊。横に守備モンスターを置いて再び伏せカードを用意する事なくエンド宣言。それに対してソバットは《強制脱出装置》を引き、二体目の《死霊騎士デスカリバー・ナイト》をプレイする。ハンドが薄いゆうたからしてみればトップデッキの可能性を全て潰すこのモンスターはどうしても排除したい所。しかし裏守備の《召喚僧サモンプリースト》も戦闘破壊され、場が空のまま《強制脱出装置》を置かれ、既に相手の盤面は整いつつあった。裏守備モンスターが《強制脱出装置》によって天高く弾き飛ばされ、モンスターがさらに追加されたところでゆうたは早々にカードを畳み始めた。
巨大な生物たちが無人の荒野を駆け抜けて、一戦目は閉幕となる。

 ソバット1-0ゆうた

他のゲームと大きく異なる点として、遊戯王には、カードをプレイするために必要なカードというものが存在しない。Magic:The Gatheringにおける土地、Gundam WarにおけるGなどがそれにあたり、これらは本来デッキ枚数の1/3を占め、個々のカードのバランスを設定している。しかしこれらのエンジンを要するカードゲームには往々にして、「土地事故」
「G事故」と呼ばれる、カードの過不足に拠るゲームの滞りが生じる可能性がある。遊戯王にはそれらが存在しないため、理論上では明確な事故というものは想定しにくいとされるが、コンボデッキ、つまりゲームを進めるうちに必要なカードが存在する構築となるとこれはどのゲームにも共通して言える事で、うまく噛み合わない、つまり事故が起こり得る。環境最多、トップメタである「レスキューシンクロ」も、例に漏れずコンボデッキと呼べる側面が存在するので、探すべき対象が手札にあふれてしまう、といった事故が存在する。先ほどのマッチでは、それが如実に表れたと言えるだろう。

Game:2
一本目の悪い流れを断ち切りたいゆうたのスタートは、モンスターと伏せカード1枚ずつのセット。それに対してソバットの初動は、一戦目と同じく《ローンファイア・ブロッサム》ループからの《椿姫ティタニアル》。勢いよく《コアラッコ》を戦闘破壊し、一枚の伏せカードを用意してターンを終了する。再び現れた植物界の姫に圧倒されるが、ゆうたも負けじと《バイス・ドラゴン》をプレイし《レスキュー・キャット》から2体の《X-セイバー エアベルン》を用意し、獣たちに一気に召集をかけ《ギガンテック・ファイター》へアクセス。すぐさま戦闘フェイズに入り相手のモンスターへ殴りかかろうとするも《強制脱出装置》によって跳ね返される。隣にいた《X-セイバー エアベルン》ではティタニアルを倒す事はできず、場に二枚目の伏せカードを置いてターンを終える。このとき、モンスターの数は0。次のターンにティタニアルで直接攻撃、しばらく考えた後で《聖なるバリア-ミラーフォース》を相手がプレイし、再び相手のハンドが薄いと判断したソバットは《死霊騎士デスカリバー・ナイト》を召喚し、一枚の伏せカードを置いてターンを終了。
墓地を確認してからの相手の3ターン目の初動は《貪欲な壺》。墓地の猫たちを回収し有効牌を探しに行くゆうた。デッキをシャッフルする手にも自然と力が入る。一枚の伏せカードと1体の壁を場に置いてターンを返す。《ライトニング・ボルテックス》をドローしたソバットは、場に《神獣王バルバロス》を召喚。ミラーフォース無き今、プレイさえ通れば高確率で攻撃が通る状況でデスカリパンチ。それに対して《月の書》を使い、次の攻撃を《墓守の偵察者》が受け止め、場に守備力2000の強固な壁が追加される。場を固めて次のプランを思索するゆうたの様子を見て、ソバットの《ライトニング・ボルテックス》が撃ち落とされる。これにより《椿姫ティタニアル》を落としながら墓地を肥やす事に成功し、《貪欲な壺》をプレイ、と実に鮮やかな動きを見せる。ここで引き当てたカードを場に伏せて、ひとまずターン終了。ゆうたは《召喚僧サモンプリースト》召喚から場の再展開を図る。《地砕き》を餌に呼び出された《レスキューキャット》から、しばらく山札と見つめ合って、《X-セイバーエアベルン》《コアラッコ》をキャスト。シンクロに繋げて相手の場を崩したい所だが、ここで《呪言の鏡》が突き刺さる。大量のアドバンテージを稼がれてしまい、なす術なくターンを返す。《椿姫ティタニアル》が2枚と芳しくないハンドではあるものの、場を着実に制圧しているソバットは動物園への侵攻を止めない。そして一枚の伏せカードと1体の壁が用意される。続いてのデスカリアタックには対応で《次元幽閉》、バルバロスの攻撃は通り《異次元の狂獣》が踏みつぶされる。2枚の伏せカードを置いてターン終了。
再び場が空になったゆうたは《サイバー・ドラゴン》を追加し、しばらく考えてから小さいうちにバルバロスへのアタックを試みる。それを待っていましたと言わんばかりに勢いよく《スキルドレイン》をプレイ。
一気に巨大化した獣の王が、機械竜を迎え撃つ。さらに引き離されたゆうたは、一枚の守備モンスターを置いてターン終了。
次のターン、ソバットのハンドは《ハリケーン》《D.D.クロウ》に二枚のティタニアル。巨大化したバルバロスが恐れるものは何も無い、裏守備の僧侶を撃破する。次のターンに、相手は一枚のリバースカードを置いてターン終了。場は確実に制圧しているものの、二枚目の《スキルドレイン》を引いたりと山札から決定打を引けないターンが続くソバット。パワー3000のバルバロスでアタック、長考の末、相手が《スケープ・ゴート》をプレイ。しばらく相手の打点をごまかす。肥えた墓地を見つめて《貪欲な壺》を引きたい様子の相手だが、苦い顔でドローゴー。
力強くドローするソバットは、ついに《死者蘇生》を引き込む。しかしお互いの墓地に高打点を叩き出すファッティはおらず、強力な制限カードもここでは効果を発揮しない。悪い流れは断ち切れないままアタックするのみで相手にターンを返す。相手は一枚のカードを伏せてエンド。
9ターン目にしてのトップデッキは《おろかな埋葬》。墓地からファッティを落とす手段を握る事に成功するも、場には2体の羊。
ひとまずリバースカードオープン、《ハリケーン》。
相手の伏せを剥いでから長考し、《D.D.クロウ》を攻撃表示で召喚。《死者蘇生》を使い相手の《サイバー・ドラゴン》を場に追加したところで相手は投了を宣言した。

 ソバット2-0ゆうた
 Result:ソバット Win!

登録タグ: 遊戯王OCG  大会レポート 

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テーマ:日記投稿日時:2009/06/24 20:25
TCGカテゴリ: 遊戯王OCG  
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