帝です。
5月31日の日曜日に東京・浜松町にて行われた「遊戯王やろうぜ!!」全国大会が無事終了となりました。今回、地方予選の運営をはじめ決勝大会のお手伝いも出来た事を光栄に思っております。
さて、公式サイトでも公開されました大会のカバレッジ、いわゆる対戦の様子を記録したレポートですね。こちらをわたくし帝のたっての願いで掲載させて頂きました。決勝大会当日に対戦の記録をさせて頂きたい、という自分の申し出を快諾して下さった札市店長さんには感謝の念が絶えません。
そして本日より、こちらの自身の日記でも対戦レポートを掲載していこうと考えております。読者の皆さんの暇潰しになれるだけでも帝は身に余る光栄に御座います。ただしひつまぶしにはなりませんのでご注意。
それでは、始まります。どうぞー。
注)レポート作成の都合上、全ての記録は敬称を割愛させて頂いて
おります。御理解頂きますよう宜しくお願い致します。
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アニメ、テレビゲーム、オンラインと様々な媒体を介して世界的な人気を誇るカードゲーム、「遊戯王」は今年で10年目を迎える。2008年度の世界大会では日本人が優勝し、さらなる盛り上がりを見せる日本遊戯界だが、そこに新たな伝説が刻まれる事となった。
日本人が世界大会で優勝を果たした昨年度の年末より計画されていた非公認によるイベント、その名も「遊戯王やろうぜ!!」全国大会。全国各地で予選大会を行い、一位通過者による招待制のイベントで東京都内の浜松町にて決勝トーナメントが開催された今大会を制したのは九州予選通過者の一人である、長崎の強豪・ソバット氏。
猫一択と言われレスキューモンスターズとも揶揄されていた現環境を、新制限が発表された時から構築を煮詰めてきた「植物シンクロ」という新たなアーキタイプで全国大会を制覇した。
「常に遊戯王のことを考えて今日まで来た。気持ちでは誰にも負けない!」
遊戯王を楽しむ全てのプレイヤーに捧げる「遊戯王やろうぜ!!」全国大会、遊戯王を誰よりも愛する初代王者は、これからもその栄冠に相応しいプレイヤーであり続けるに違いない。
ソバットさん、おめでとうございます!
一戦目 アルト(九州②代表) vs DUNK(中部①代表)
五月の最終日は不安定な天候に見舞われたが、幸いにも決勝大会当日、天気が崩れる事はなかった。天気と同じくベストコンディションで決勝大会に挑むプレイヤー達。
1戦目に紹介するのは、2007年度選考会代表、東海の強豪・DUNK。
「猫シンクロ」というデッキは第6期環境が始まった当初より存在し続けてきて、現環境ではメタゲームの頂点に君臨するほどのポテンシャルの高さを誇示している。その強さを活かしながらも、環境最多とされる同系に立ち向かえる構築にチューンした「猫シンクロ」を持ち込み、今大会に挑む。
対するは、九州予選の覇者・アルト。こちらのデッキも、同じく環境最強とされる「猫シンクロ」。メインは一般的な形、まさにアーキタイプと呼べるものであるが、サイドデッキに環境を読み解いた使用者なりの回答がうかがえる。
東と西を分かつ戦いが、今、始まる。
Game:1
《墓守の偵察者》を場に置いて相手の様子を探ろうとするDUNKのスタートからゲームが始まる。対するアルトは《封印の黄金櫃》2枚によって《大嵐》《貪欲な壺》と2枚のマストカウンターを配備させ、相手を圧倒する動きを見せる。《墓守の番兵》と一枚の伏せカードを置き、場を鮮やかに整えていく。すぐに《墓守の偵察者》を反転し、《墓守の番兵》を並べるDUNK。そこから場を見てしばらく考えた後、《レスキューキャット》をプレイ。再び山札に手をかけ、《X-セイバー エアベルン》2枚を場に置く。一連の動きを見せて相手のアクションが何もない事から、《アーカナイト・マジシャン》で相手のカードを処理していき、《X-セイバー エアベルン》によって相手の少ないハンドを狩る。一気にライフを詰めてからのメインフェイズ2にて《ダーク・ダイブ・
ボンバー》を呼び出し、《アーカナイト・マジシャン》を投げて《魔のデッキ破壊ウイルス》を置き、相手のトップデッキによる逆転さえ潰しにかかろうとする。どうにかして巻き返したいアルトは、《レスキューキャット》をプレイし、それが通るのを確認すると、動物園の構築に取りかかる。場にカードを2枚置いて見計らったかのようにプレイされる《月の書》。
これがさらに追い打ちをかけ、3ターン目にしてアルトは投了を宣言した。
アルト0-1DUNK
遊戯界において、古くから有名な激戦区・東海地方で名を馳せる世界レベルのプレイヤー、DUNKがトッププレイヤーたる所以は、プレイングやプレイスタイルも去る事ながら、デッキの構築自体からもうかがう事が出来る。環境を読み解き、無駄を省き、洗練された構築。何が効果的で、何が必要であるか。サイドチェンジにも時間をかけない慣れた手つきから、その練習の密度がどれほどのものであるかが理解できる。
Game:2
お互いが《冥府の使者ゴーズ》を握り合う初手から始まるゲームで、伏せカードを一枚置くのみでアルトはDUNKにターンを渡した。それぞれが早々に《冥府の使者ゴーズ》をキャストしたい所だが、そこはアルトの《ダスト・シュート》が許さない。《封印の黄金櫃》《月の書》《貪欲な壺》《冥府の使者ゴーズ》《レスキューキャット》と実に濃厚な手札が公開され、思わず顔が強張るアルト。
しばらく考えてから《レスキュー・キャット》を指定し、DUNKが山札を切り直す。《墓守の偵察者》をリバースし、戦線に《墓守の番兵》を加えてからの攻撃後、《封印の黄金櫃》によって山札に沈められた《レスキュー・キャット》を配備する。そこで《月の書》を伏せて相手にターンを返そうとするが、アルトの《砂塵の大竜巻》がそれを射抜き、天敵である《月の書》を回避しての《レスキュー・キャット》プレイから場に《X-セイバー・エアベルン》《コアラッコ》を配備し、《コアラッコ》のテキストで一方を弱体化させて2体の攻撃で場を空にしてから《ナチュル・ビースト》にアクセスし、アルトが徹底的なボードコントロールを開始する。
対するDUNKは手札にある《冥府の使者ゴーズ》しか対抗策が握れず、場が空のまま相手にターンを返す。一方でアルトは攻撃する事なく、場にカードを並べてゴーズを出されても突破していける動物園の構築を始めた。ハンドの展開を阻害する癌である《ナチュル・ビースト》を排除すべく《ジャイアント・オーク》を出して攻撃に向かわせるも、《月の書》によって妨害されてしまう。ついにアルトが有効牌である《X-セイバー エアベルン》を引き込み、ゴーズを絞り出すプランが実行されていく。ゴーズの大きさを越える《ゴヨウ・ガーディアン》が追加され、《X-セイバー エアベルン》によって《レスキュー・キャット》も撃ち抜かれてしまったDUNKは、シンクロによるダメージレースに耐えきれず、投了する他なかった。
アルト1-1DUNK
Game:3
《レスキュー・キャット》→《A・O・Jカタストル》、そして《魔のデッキ破壊ウイルス》を場に置いて好調なスタートを切るDUNK。それに対してアルトは《サイバー・ドラゴン》のプレイで相手の反応を見る。プレイが通った所でDUNKが《魔のデッキ破壊ウイルス》をプレイ、勢いよく公開されたアルトのハンドは動物園を展開するパーツが殆ど無かった。これにはDUNKも渋い顔。
鋭い牙を携える《X-セイバー エアベルン》はウイルスに蝕まれる事なく場に現れ、相手のハンドからリソースを奪っていく。ここでジャッジからエキストラターンまで残り1分というアナウンスが流れる。
メイン2にてシンクロし、《ギガンテック・ファイター》を場に置いて、カードを1枚伏せてターンを返した。序盤の猫潰しの動きが完全に挫かれたDUNKは山札から与えられるカードで次のプランを練らなければならないが、そこでアルトが動いた。
《ダスト・シュート》によって次の展開を阻害しにかかるが、DUNKが晒した手札は《ダスト・シュート》《大嵐》《大寒波》《貪欲な壺》と、場に置かれているファッティに対応できず、流れは完全にアルトに傾いていた。
DUNKのライフを着実に削っていく《ギガンテック・ファイター》は待ってくれない。苦しい状況での《ダスト・シュート》では《冥府の使者ゴーズ》が抜き取られる。最後のターンに引いてきた《貪欲な壺》で何とか対抗策を探すも、壺の中に入っていたカードは《月の書》と《コアラッコ》の二枚。《ダスト・シュート》で既に《砂塵の大竜巻》の存在を確認していたDUNKは、対戦相手に手を差し出した。
アルト2-1DUNK
Result:アルト Win!
テーマ:日記 | 投稿日時:2009/06/24 20:23 | |
TCGカテゴリ: 遊戯王OCG | ||
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