ＴＣＧ四方山話

モンコレに限定して話をしますが、他のＴＣＧにも類推して当てはめる事は可能だと思います。

現在、モンコレの公認大会で使用できるカードプールには、ブシロードから発売されているブロック１、ブロックＧＥＢ、ブロック２と、以前ブロッコリーから発売されていたアニバーサリーセット、ステージ１、ステージ２があります。

（ただし、そのうちアニバーサリーセットは、ブロック２のオープンレギュレーションでオプションによって制限されており、使用は出来ません。）

そして、これらのカードプールが使用できるレギュレーションとして、次の３つがあります。

・全てのカードが使用できる「オープン」
・ブシロードのカードのうち、ブロック単位の制限で遊ぶ「ブロック対抗」
・ブシロードのカードのうち、最新ブロックのみが使用できる「ブランニュー」

要するにヴァイスシュバルツの「スタン」、「ネオスタン」のようなものです。（正確には違いますが、知らない人にもわかりやすく言うなら、こんな感じでしょうか。）


で、ブロッコリー時代からのユーザーは、確かに今までの資産も使える今のオープンレギュレーションは望ましい環境ですが、新規に始めた人にとって、絶版のため商品が売っておらず、中古でもなかなか手に入らないカードがたくさんある敷居の高いレギュレーションでもあります。


このオープンレギュレーションにおけるカードプールについては、既に色々な意見があるところです。

中でも主な意見として、

・（ブロッコリーのカードは絶版で売ってないので）旧カードの再録パックを売って欲しい
・（ブロッコリーのカードは絶版で売ってないので）オープンから全てレギュレーションアウトして欲しい（通称：ブシオープン）

に大別されると思います。

旧来のユーザーも、新規のユーザーもどちらも今の環境を楽しむには、上記の選択肢のどちらかが望ましいわけですが、なかなかどうして、そのどちらも難しいようです。

前者は、版権の問題が一番大きいでしょうか。また、既に中古市場に出回っている商品を新品で販売する事は利益の面からも難しいでしょう。

後者は、新規の人にとっては今売っているカードのみで遊べるので、資産的なハンディキャップから解放されます。しかし、旧来のユーザーにとっては、確かに同じ土俵になるというメリットはありますが、手持ちのカードが大会で使えなくなる、というマイナス要素があります。


私個人の意見では、オープンという旧カードが使えるレギュレーションがしっかりと認知されることで市場原理によって中古カードに今より価値がついてくるので、持っている人には嬉しいでしょう。しかし、新商品を作って売っているメーカーには何のメリットも無い話です。

むしろ、今売っているカードだけでは同じ土俵で戦えないオープンレギュレーションがある、という事で敷居の高さを感じて二の足を踏んでいるユーザーがいるとしたら、そちらの機会損失の方が深刻です。

そういう意味では、今売っているカードだけで遊べるレギュレーションが推奨されるのが最も健全な環境なのでは無いかと思います。



さて、少し余談をすると、昨年２度目の復活をしたモンコレですが、今までのモンコレは、ＭＣ１が３年、ＭＣ２が４年、３年の雌伏を経て甦ったＧレギュが３年、と、なかなか長期にわたって販売が継続してこなかった実績があります。

これというのも、３，４年も経つと、おおよそカードプールに必要なカードが揃ってしまい、多少のてこ入れでは環境が動かなくなってしまった、というのもあったかと思います。（ただし、Ｇレギュを除く。Ｇレギュは、レギュレーションアウトの制度があったので、本来環境が強制的に変化するはずでしたが、その機会が来る前に終了してしまいました。）

モンコレのように販売会社が２度も変わって継続するというＴＣＧは稀なので一概には言えませんが、他の息の長い国産ＴＣＧもなんらかの変化を経て今に至っていることから、何処かで変化をユーザーが受け入れたものだけが長続きしているようにも思います。

そういう意味では、長く続けているユーザーの中には今の環境を快く思っていない人も多いと思いますが、これもゲームが継続していく上では必要な変化と捉えて、環境の変化に自分を適応させていけばよいのではないかな、とも思います。



だって、今のモンコレ、すごく面白いんだもの。