Φ野仁志の外の人

俺は無事引越しを終えた。

そして一日の時が流れた。

俺が新たに住むこの寮の部屋の雰囲気には、もうだいぶ慣れた。
先に荷物を送っていたからだろうか。

カード。
PC。
リーフィアのぬいぐるみ。
チコリータのぬいぐるみ。
骨型のクッション（抱き枕用）。
レゴ（のような）ブロック。

俺が昔住んでいた家にあった物が、そのままここにある。

（そこ、最後の４つにツッコまない！）

だから、部屋にいる間は落ち着くのだ。

そう、部屋にいる間は。

一度部屋を出れば、そこには寮にいる他の人に出会う。

ここまで書けばだいたい予想はつくと思うが、ようは上手く話せないのである。

自分は高校生活を送った中で、それなりに友達は作れていたつもりだ。

つもりだったのだが……やはり全く知らない人に声をかけるのは難しいものだ。
そもそも、きっかけがない。
ショップのメンバーとなら「カード」という共通の話題ができるだろうが、
うちの寮は複数の学校の生徒が集まっているから、そういうのが見つけにくいのだ。

ヴァンガードのアイチが、成長したのに高校になってまたぼっちになった理由がよくわかった気がした。
自分も同じだ、環境が変われば結局元通りだ。

だが、俺はめげない。

俺の今年の目標は、「友達を作る」だからな。
新年の誓いで、ブログでも書いた筈だ。

とりあえず、エロゲの理論「取り敢えず攻略したいヒロインと多く接触する」を実践してみよう。

まぁ、ゲームじゃなくてラノベから得た知識だがな。
（生徒会の一存にて杉崎の発言より。「ほら、ギャルゲだって、よく移動場所でヒロイン決まるでしょう？」）

取り敢えず、食事のとき誰でもいいから誰かの隣に座る、を。

で。

まぁ実際、何も喋らないんだけどな。

でも一緒にいるってのが大事なのであって……と、何とか自分を正当化してみる。

間違ってないよね、自分？

それと、関係ない話。

自分今まで「今日は寒いですね」って聞かれたとき、
「そんなこと聞いてどうするんだろ？」って思っていたのだが。
実際自分が使う側になった気持ちで考えてみると、成るほど、とりあえず何でもいいから会話をしたいとき便利なんだな。
と思った。

さて、自分の新生活はまずはそんな感じ。

まだ学校が始まってないので、本当の闘いはこれからだ。

なんとか頑張ってみよう。


と、いう近況報告でした、と。