帝です。
「遊戯王やろうぜ!!」公式サイトに投稿させて頂いた新しいレポートをこちらにも掲載します。
今回のレポートでは、「遊戯王やろうぜ」決勝大会に持ち込まれたデッキをピックアップしながら、現在の遊戯王のメタゲームについてレビューします。
1:レスキューシンクロ(猫シンクロ)
- 01 墓守型
《レスキュー・キャット》により《X-セイバー エアベルン》を呼び出し、高速でシンクロ召喚を狙うこのデッキは「レスキューシンクロ」と呼ばれ、前環境で最大勢力であった「シンクロアンデ(緊テレアンデ)」が制限改訂により一気にパワーダウンした事で台頭してきた、シンクロ環境初期から存在し続けているアーキタイプであり、現在のメタゲームの中心となり続けており、決勝大会参加者もその多くがこのデッキを選択していました。
このデッキは、《封印の黄金櫃》《召喚僧サモンプリースト》《クリッター》といった潤沢なサーチカードによってシンクロモンスターへと円滑なアクセスを目指す強力な構築であり、デッキに採用されているカード各種が絶妙なシナジーを形成していて、「Crimson Crisis」にて登場した新シンクロモンスターである《アーカナイト・マジシャン》によって場を一気に制圧する形へと進化していきました。
そのため、従来のように獣族のみがメインデッキに採用されるのではなく《墓守の偵察者》を採用する事でビートダウンなど、攻撃を勝利手段とするデッキ相手にも強力な守りを手に入れる事が可能となりました。
他にも優秀な三つ星チューナーとして《BF-疾風のゲイル》も注目されています。基本的なパーツはどれも同じですが、細部に関して、使用者の構築力が窺えます。ここでは最も雛型に忠実であったと言える、九州予選通過者アルトさんの構築を紹介。
Deck Name:『にゃんこお持ち帰りぃ(n*´ω`)n』
Deck Type:猫シンクロ
使用者:アルト
モンスター(18枚)
冥府の使者ゴーズ
墓守の番兵×2枚
墓守の偵察者×3枚
召喚僧サモンプリースト×2枚
レスキューキャット×2枚
ライトロード・ハンター ライコウ
ダーク・アームド・ドラゴン
コアラッコ
クリッター
X-セイバー エアベルン×3枚
N・ブラック・パンサー
魔法(16枚)
貪欲な壺×3枚
封印の黄金櫃×2枚
大嵐
大寒波×3枚
洗脳-ブレインコントロール
死者蘇生
月の書×3枚
ハリケーン
サイクロン
罠(6枚)
奈落の落とし穴×2枚
聖なるバリア-ミラーフォース-
死のデッキ破壊ウイルス
激流葬
ダスト・シュート
エクストラデッキ
A・O・J カタストル
アーカナイト・マジシャン×2枚
ギガンテック・ファイター
キメラテック・フォートレス・ドラゴン
ゴヨウ・ガーディアン
スターダスト・ドラゴン
ダーク・ダイブ・ボンバー×2枚
ダークエンド・ドラゴン
ナチュル・ビースト
ブラック・ローズ・ドラゴン
ミスト・ウォーム
メンタルスフィア・デーモン
氷結界の龍 ブリューナク
サイドデッキ
D.D.クロウ
サイバー・ドラゴン
スケープ・ゴート
ライトロード・ハンター ライコウ
我が身を盾に
砂塵の大竜巻×3枚
死霊騎士デスカリバー・ナイト×3枚
次元幽閉×2枚
自律行動ユニット
奈落の落とし穴
- 02 サイキック型
会場最多を誇る猫の中でも一際異彩を放っていたのは《緊急テレポート》を採用しサイキック族を組み込んだ形の「レスキューシンクロ」でした。デッキからチューナーをすぐに呼び込んでシンクロを狙えるだけでなく、バトルフェイズ中にプレイして相手を追い込んだりと、奇襲性は抜群のようで決勝大会のファイナリストである関東予選覇者のタムさんの構築は特に斬新だったと言えます。
Deck Name:『ねこ』
Deck Type:ねこ
使用者:タム
モンスター(20枚)
冥府の使者ゴーズ
墓守の番兵
墓守の偵察者×2枚
召喚僧サモンプリースト×2枚
レスキューキャット×2枚
ライトロード・ハンター ライコウ
ダーク・アームド・ドラゴン
サイバー・ドラゴン
サイコ・コマンダー×2枚
コアラッコ
クリッター
キラー・トマト
X-セイバー エアベルン×3枚
N・ブラック・パンサー
魔法(15枚)
貪欲な壺×2枚
撲滅の使徒×2枚
大嵐
大寒波
洗脳-ブレインコントロール
精神操作×2枚
死者蘇生
月の書×2枚
緊急テレポート
ハリケーン
サイクロン
罠(5枚)
奈落の落とし穴×2枚
聖なるバリア-ミラーフォース-
死のデッキ破壊ウイルス
激流葬
エクストラデッキ
A・O・J カタストル
アーカナイト・マジシャン×2枚
ギガンテック・ファイター
キメラテック・フォートレス・ドラゴン
ゴヨウ・ガーディアン
スターダスト・ドラゴン
ダーク・ダイブ・ボンバー×2枚
ナチュル・ビースト
ブラック・ローズ・ドラゴン
ミスト・ウォーム
メンタルスフィア・デーモン
レッド・デーモンズ・ドラゴン
氷結界の龍 ブリューナク
サイドデッキ
スケープ・ゴート
ダンディライオン
王宮の弾圧×2枚
我が身を盾に×2枚
月の書
砂塵の大竜巻×2枚
大寒波
盗賊の七つ道具×2枚
魔導戦士 ブレイカー
霊滅術師 カイクウ×2枚
2:《スキルドレイン》
効果モンスターが多く存在する環境下でより注目されているのは《スキルドレイン》で、今大会のチャンプが選択したのもこのデッキタイプです。特殊能力を備えた優秀なアタッカーを採用して相手の動きを阻害しながら攻めていく事が、《スキルドレイン》デッキの基本的な動きでしたが、優勝したデッキは《ローンファイア・ブロッサム》から《椿姫ティタニアル》へ繋ぐ「植物族」を主軸として作られており、《スキルドレイン》で場をコントロールしながら《椿姫ティタニアル》《神獣王バルバロス》といった高パワーモンスターで相手を蹂躙していくだけでなく、シンクロモンスターも呼び出せる、かなり強力な構築に仕上がっています。
また、《トレード・イン》《貪欲な壺》といったドローサポートを用意する事で従来の《スキルドレイン》デッキとは異なり、円滑にコンボパーツならびにメインデッキから用意されている環境最多の猫デッキへの対策を引いてくる事が出来るようになっており、使用者の構築力の高さがうかがえます。
Deck Name:『スキドレ&デブリ型植物デッキ』
Deck Type:植物シンクロ
使用者:ソバット
モンスター(19枚)
冥府の使者ゴーズ
椿姫ティタニアル×3枚
神獣王バルバロス×3枚
死霊騎士デスカリバー・ナイト×3枚
ローンファイア・ブロッサム×3枚
ナチュル・ローズウィップ
ダンディライオン
ゾンビキャリア
サイバー・ドラゴン
クリッター
カードガンナー
魔法(14枚)
貪欲な壺×3枚
増草剤
死者蘇生
ライトニング・ボルテックス
ハリケーン
トレード・イン×3枚
スケープ・ゴート
サイクロン
おろかな埋葬
エネミーコントローラー
罠(10枚)
聖なるバリア-ミラーフォース-
激流葬
強制脱出装置×2枚
威嚇する咆哮×2枚
スキルドレイン×3枚
サンダー・ブレイク
エクストラデッキ
A・O・J カタストル
C(チェーン)・ドラゴン
アーカナイト・マジシャン
アームズ・エイド
ギガンテック・ファイター
キメラテック・フォートレス・ドラゴン
ゴヨウ・ガーディアン
スターダスト・ドラゴン×2枚
ダーク・ダイブ・ボンバー
ナチュル・ビースト
ブラック・ローズ・ドラゴン×2枚
ミスト・ウォーム
氷結界の龍 ブリューナク
サイドデッキ
D.D.クロウ×2枚
おろかな埋葬
くず鉄のかかし×2枚
サンダー・ブレイク
デブリ・ドラゴン×3枚
トラゴエディア
ライトロード・ハンター ライコウ
呪言の鏡×2枚
増草剤
大嵐
3:コンボデッキ
入賞する事はありませんでしたが、猫一択と呼ばれた現環境に立ち向かうべく決勝大会に唯一、特殊なコンボデッキが持ち込まれました。
大量のサーチカードを用意する事でコンボパーツを一気に揃えて《異星の最終戦士》をプレイします。これを先に出されると、モンスターは裏守備でしか場に置く事ができず、表でなければ動けない《レスキュー・キャット》や、戦闘では無敵な《オネスト》デッキもモンスターを横向きに置かれた場合は怖くありません。
残る魔法・罠はカウンターで対応するというこれまでにないコンボデッキに仕上がっています。
前環境から調整され続けていたこのデッキは、《増援》の規制、《月の書》の規制緩和、レスキューシンクロが《墓守の番兵》を採用し始めたりと、このデッキにとって厳しいカードが一気に増えた現環境に対応すべく《聖なる輝き》が選択されていました。
これで《月の書》と苦手なリバース効果モンスターに対応できるようになり、マストカウンターを絞りカウンターの消費を防ぎながら、それを守り切れば直接勝ちに繋がる構築となりました。
環境に適した実に斬新なデッキタイプであると言えます。
Deck Name:『Infinite Moon』
Deck Type:アンチシンクロ
使用者:Ford
モンスター(18枚)
融合呪印生物-地×3枚
魔力吸収球体×2枚
沼地の魔神王×3枚
巨大ネズミ×3枚
ダーク・ヒーロー ゾンバイア×3枚
N・グラン・モール
E・HERO プリズマー×3枚
魔法(12枚)
融合×3枚
撲滅の使徒×2枚
大嵐
増援
死者蘇生
ハリケーン
サイクロン
E-エマージェンシーコール×2枚
罠(11枚)
魔宮の賄賂×3枚
聖なる輝き×3枚
神の宣告×3枚
サンダー・ブレイク×2枚
エクストラデッキ
A・O・J カタストル
E・HERO アブソルートZero×2枚
E・HERO ガイア
E・HERO グラン・ネオス
ゴヨウ・ガーディアン
スターダスト・ドラゴン
ダーク・ダイブ・ボンバー
ブラック・ローズ・ドラゴン
ミスト・ウォーム
レッド・デーモンズ・ドラゴン
異星の最終戦士×3枚
氷結界の龍 ブリューナク
サイドデッキ
D.D.クロウ×3枚
アームズ・ホール×3枚
ツイスター
ならず者傭兵部隊
ライトニング・ボルテックス
レインボー・ヴェール
王宮のお触れ×3枚
再融合
聖なるバリア-ミラーフォース-
●筆者後記 第1回決勝大会終幕―世界大会、そして第2回大会へ●
2009年5月31日に開催された「遊戯王やろうぜ!!」決勝大会にて、
初代チャンプが決定しました。
「レスキューシンクロ」一択とされる今期の環境ですが、決勝大会も同じく右を見ても左を見ても猫だらけで、まさに動物園だったと言えます。しかし今回の猫を中心として回り続けたメタゲームを、最終的にオリジナリティ溢れる構築と、鋭く環境を読んだ上でのカード選択により、「植物シンクロ」が見事初代王者となりました。
やはり変わらずアーキタイプ通りの「レスキューシンクロ」が多く存在し先日行われた西日本遊戯王最終選考会においても会場最多であったとされていますが、独自のチューンを施した猫シンクロと、メタゲームを読み切った上でのダークシンクロというオリジナル構築が代表の座に輝きました。
雛型通りの強さというのは勿論ありますが、それだけでなく、独自の改良を施した高い構築力を誇るプレイヤーが昨今優秀な結果を納めている、と筆者は考えています。
今後もプレイヤーによる更なる構築の研究が進んでいく事でしょう。
新たな構築済ストラクチャーデッキも発売され、遊戯王5D'sOCGは更なる
盛り上がりを見せています。全ての決闘者に戦いの場を提供するために地方予選からはじまって長期にわたって実施された「遊戯王やろうぜ!!」全国大会はご好評の末に終幕、現在第2回大会に向けて着々と準備が進められております。
第2回大会でも前回同様、地方予選を開催していく予定ですので、
お近くの予選大会にお気軽にご参加頂ければと思います。
次のチャンプは、この文章を読んでいるあなたかもしれません!
今後とも、「遊戯王やろうぜ!!」非公認全国大会をどうぞ宜しくお願い致します。
文責:帝
テーマ:日記 | 投稿日時:2009/06/24 20:44 | |
TCGカテゴリ: 遊戯王OCG | ||
表示範囲:全体 | ||
前のブログへ | 2009年06月のブログ一覧へ ブログ一覧へ |
次のブログへ |