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DuelPortalをご覧の皆さんこんにちは。そしてはじめての方ははじめまして。
カードゲーム「アンジュ・ヴィエルジュ」のプロデューサー・荒井です。気軽に荒井Pと呼んでください。

～前回までのあらすじ～

ブースターパック第8章のSR《天上から零れし姫君　月ノ宮赫夜》を軸にしたデッキを組もうと決めた荒井P。コンセプトは「青Ωドローデッキ」に決まり、相性のいいカードをピックアップしていく。しかしカードゲームにはデッキの枚数制限という壁があったのだった！

というわけで今回のコラムは第4回からの続きものです。前回はとりあえずカードのピックアップをしていきましたので、今回はそれをデッキの形にするまでをお送りします。
前回ピックアップしたカードは以下の通りです。ひとまず、すべて最大枚数の4枚入れるつもりでやってみましょう。


…76枚になってしまいました。
ご存知の通り、アンジュのデッキ枚数はレベル0のプログレス以外で50枚。つまり、この76枚の束をこれから50枚に調整していく必要があります。ゴリゴリ削らなくてはいけません。
その前に、アンジュのデッキにはある程度適正な各レベル帯のバランスというものがあります。公式サイトの「はじめての方へ」コーナーに書いてある表によるとこんな感じです。

レベル０	４枚（固定）
レベル１	１６枚（固定）
レベル２	１２枚
レベル３	４枚
レベル４	１２枚
レベル５	２枚
アクション	４枚

序盤の1～2ターン目に展開し、アタックしつつ後の高レベルへ繋げるためのレベル2と、3ターン目以降に展開し勝負を決めるためのレベル4がアンジュのデッキにおいては重要。そのためそのレベルのカードを多めにする構築が推奨されています。その間を繋ぐレベル3は、主に中盤においてコストを効率よく使いきっていくためのものとしてやや少なめな数になることが多いです。
このバランスから±2枚で枚数調整していくことを目標にしましょう。


レベル1は16枚固定なので、この4種4枚ずつでいいように思えます。が、ちょっと気になるのは《穏やかな風　日向美海》でしょうか。リメイク時に除外するだけで1ドローというとても強力なカードなのですが、手札に引いてしまったときには何の能力もありません。また、1ゲーム中に4回もリメイクすることはそうそうないと思いますので、4枚も積まなくてもよさそうです。ひとまず2枚にしてみます。
2枚分枠が空いたところにはこのカード、《シノビの一族　風魔忍》を入れてみることにしましょう。1レベルのプログレスは基本的にストライク0でリンクも持たないことが多いですが、このカードはストライク1に加えて登場した時に発動するリンクを持っています。これで6枚めくれるのでビヨンドとの相性がいいですし、リンクが成功すればボーナスの＋1を加えてストライク2でアタックすることができます。早めに動いてプレッシャーをかけていく動きとかみ合っていますね。


《天上から零れし姫君　月ノ宮赫夜》とシナジーのある《ネトゲ廃人　月ノ宮赫夜》は、逆に言うと用途が限定されているカードともとれます。4枚ガッツリ積んでしまうとうまく《天上から零れし姫君　月ノ宮赫夜》にシフトできず腐らせてしまうことも多そうですので、控えめに3枚にしてみましょう。同様にラッシュ0を持つ《疾風の剣　日向美海》はレベル0がいなくなるとラッシュが活きません。これも控えめに2枚くらいにしたほうがよさそうです。


このように、強力だが用途が限定されているカードは、枚数を2枚前後にしておくと「引きたくないときに引いてしまう」事故を防ぐことができます。「何がなんでも絶対に引きたいカード」「いつ引いても困らないカード」を4枚入れ、そうでないカードを少なめにする、というように覚えておけばOKです。


レベル3は他のカードが決まってから調整するとして、まずはレベル4から。《天上から零れし姫君　月ノ宮赫夜》を活かすために少し多めに入れたいので、おすすめバランスから＋2枚の14枚でまとめてみることにします。まずキーカードである《天上から零れし姫君　月ノ宮赫夜》は4枚入れましょう。

あとは相手に直接1ダメージという、このデッキにおいてオンリーワン能力を持っている《無限の可能性　日向美海》も4枚にします。


他のレベル4がストライク上昇能力を持っているのに対して、《無限の可能性　日向美海》は直接ダメージという「軸の異なる攻め方」を持っています。デッキ内での攻め方を2軸用意するという考え方は結構重要で、たとえば相手が

こんなカードを出してストライク上昇を封じてきたとしても、その場合は美海の直接ダメージで攻めていくというゲームプランに切り替えることが可能になります。
それ以外のカードはひとまず2枚ずつにして、これで合計14枚になりました。


エナジーをアウェイクすることが多いこのデッキではそれなりにアクションを打つ余裕がありそうなので、ここもおすすめバランスよりちと多めにしてみます。
《猫の恩返し》と《運命の試験週間》は条件こそ違えど相手のプログレスを戻すという役割は同じなので、2種ともガッツリ積むと用途が被りそう。ひとまず2枚ずつにしてみます。《ウンディーネ・ドレス》は1ゲーム中に1回は打ってみたいので、4枚は多いですが3枚くらいでしょうか。



ここまでで46枚になりました。あとの4枚は、レベル3とレベル5で調整しましょう。
レベル4が単体でのパワー・ストライクともに高めなので、そこまでレベル5に頼らずとも勝負を決めることができそう。《覚醒　月ノ宮赫夜》はそっと1枚だけ入れておくことにします。
残り3枚になりましたので、2種あるレベル3を2枚と1枚で割り振ります。


そして忘れちゃいけないレベル0。今回は「青のプログレスが3枚以上」という条件を持つカードが複数あるので、レベル0は青に統一しましょう。ここは青いカードであれば完全に好みで選んでOKです。

これでデッキ完成です！

カードNo.	カード名	枚数	収録
レベル０
B8-101	風魔忍	4	8章
レベル１
B7-011	シノビの一族　風魔忍	2	7章
B8-017	穏やかな風　日向美海	2	8章
S6-001	開花する可能性　日向美海	4	スターターデッキ2015
B8-034	愛されし少女　リュミエール	4	8章
B8-061	愛ある技師　エルセア＝エコルダ	4	8章
レベル２
B5-010	芸術の秋　遠薙深雪	4	5章
B7-008	疾風の剣　日向美海	2	7章
B8-009	ネトゲ廃人　月ノ宮赫夜	3	8章
レベル３
B8-006	海の友達　生嶋兎莉子	2	8章
B8-010	太陽の下　月ノ宮赫夜	1	8章
レベル４
B5-012	具現する力　遠薙深雪	2	5章
B7-010	無限の可能性　日向美海	4	7章
B8-007	暖かい力　生嶋兎莉子	2	8章
B8-011	天上から零れし姫君　月ノ宮赫夜	4	8章
S6-004	カードマスター　プロフェッサーA	2	スターターデッキ2015
レベル５
B8-012	覚醒　月ノ宮赫夜	1	8章
アクション
B1-030	猫の恩返し	2	1章/スターターデッキ2015
B8-020	運命の試験週間	2	8章
B8-059	ウンディーネ・ドレス	3	8章

序盤からガンガンドロー＆アウェイクで展開していけそうな、前のめりのデッキになりましたね。キーカードである《天上から零れし姫君　月ノ宮赫夜》もバッチリ活かしていけそうです。

以上、私なりのデッキ構築の実例を紹介しました。これはあくまで机上の理論ですので、実際に回してみるといじってみたくなるところもたくさん出てきます。これはデッキの考え方の一例ということで参考にしてみてください！

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	荒井Pのアンジュ・ヴィエルジュコラム 第3回「アンジュのデッキ、可能性は無限大」
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