帝です。
激戦から二ヶ月を越えて新年、1月22日日曜日、広島県某所にて完全招待制イベント『広島非公認 第三回初心者大会』を開催致しました。
遂に「氷結界の龍 トリシューラ」等、エクストラデッキの必須系カード所持率の向上・充実という当初の開催目的を果たしつつあった初心者大会。
第三回目となる今回は、参加者数最多記録を更新!
三回のうち最高とも言える盛り上がりを見せました。
第三回大会は初となる2ブロック制で、前半戦スイスラウンドを実施。
20人の参加者を10人ずつのブロックに分別。
今までは会場の全員が敵となる可能性があった前半戦でしたが、今回はより対戦する相手が限られており参加者の中で後半戦への期待が更に高まっている様子が伺えました。
前半スイスラウンド三回戦を行い、その予選成績を上位から抜き出して後半スイスラウンドを構成。成績優秀者が集うAリーグと、前半で成績が芳しくなかった人たちによるBリーグとに分別して後半戦が開始されます。言ってしまえば上位と下位の2ブロックに分かれているように見えますが、しかし字義通りには済まされない評価制度が参加者のモチベーションをより高めています。
下位とされるBリーグの上位入賞者2名は、ベスト4以内に認可されるのが初心者大会の特徴です。
つまり、「前半で負けても、後半戦を頑張れば、上位リーグの人たちよりも良い賞品を手にする権利を得られる」という事になります。
Aリーグ1位を大会全体の優勝者、Bリーグ1位を準優勝者とし、A2位が全体3位、B2位が全体4位として成績が評価されます。
前半戦を惜敗しAリーグ進出が叶わなかった人たちの目が後半戦になると更に輝きを増している様子は、運営側として見ていて嬉しい気持ちになりました。
今大会ではさらに新しい試みに取り組んでいます。
その最たるものは、「サイドデッキの初導入」です。
公認大会や大規模非公認大会に参加経験が殆どない参加者の皆さんはこれまでメインデッキのみで二本先取のマッチ戦を行っており、サイドデッキというものに馴染みのない方が多くおられました。大会を繰り返し行う中でエキストラターンという大会独自の規則には慣れ親しんできた所で、今度はサイドデッキ採用の本格的なマッチ戦に挑戦して頂きました。
メタゲームに○○デッキが増えているから、サイドデッキに△△のカードは必須だ!といった風にして本来のトーナメント遊戯王でのサイドデッキは構築されているかと思われますが、それ以上に「未経験のことに挑戦して欲しい」という帝の意図を強く推し出しました。
いま持っているカードで構築しても良いですし、サイドデッキが大会に必要となればカード収集にもより力が入ります。
また、メインデッキに投入するかどうか悩んでいた可能性に満ちたカードを採用するなどして、よりデッキやカードの構築・収集意欲を刺激することもまた自分の目的であります。
・使ったことのないカードを使うこと。
・持ってないカードを集めること。
・やった事ないことに取り組むこと。
以上の三項目を皆さんに体験して頂くために、エクストラデッキは15枚に満たなくて大丈夫ですが、サイドデッキは必ず15枚構築して頂くよう事前アナウンスを徹底して参りました。
「遊戯王の、新たな側面」を目の当たりにする事で、参加者の皆さんがよりエキサイティングな遊戯王を体験して頂けたなら光栄です。
もう一つの試み。
それは主催・帝とのデュエル。名付けて『MAS-CORRIDA(マスコリーダ)』です。
マスコリーダとは?
帝が敬愛する漫画作品『王ドロボウJING』、中でも特に好きな「ザザの仮面舞踏会」編から設定を引用しました。闘牛と舞踏を交えた造語である武闘の大会「マスコリーダ」では制限時間も点数も存在しない事から、ただただ対戦者双方が体力を消耗するだけとなり女王と観客がその様子をまるで闘牛を見るかのように楽しむというもの。勝敗が決まらないその様子から、片方は「強き敗者」もう片方は「弱き敗者」と揶揄されるほどです。
この設定を採用し、帝と参加者の大会中での交流を目的として勝敗結果に応じた賞品を準備してのシングル戦を実施致しました。
続けて、ティーチングです。
試合前にゲームの準備をする時にお時間を頂き、カード実物を手に取りながら墓地の順番を変えてはならないルールについて紹介致しました。
「死者蘇生」や「貪欲な壺」のように墓地のカードを対象とするカードを使おうとした際に、途中で別のカードに変更したくてついカードの並びを入れ替えてしまうという現象は誰しも一度は経験がある事だと思われます。大会を行っている間もそのような光景を多々見つけました。
そのため、実は墓地の順番は入れ替えてはならないという事実、その根拠(「クイズ」の存在を伝えながら)、さらに、「ついやってしまわないようには、どうすればいいか」という対処法まで説明する事としました。
今その瞬間だけでなく、参加者の今後にも役立てられる情報を提供し実践できて良かったです。
本イベントのほうは、相変わらず複雑な試合展開を目の当たりにすることができました。
前半戦では好成績をマークした人が後半戦では失速したり、参加者の中にはトップメタの「甲虫装機」「TG代行天使」がいた事で優勝筆頭とされていましたが、予想だにしないマッチアップやサイドチェンジの失敗等によりうまく勝ち上がれず、今まで以上に混沌とした決闘が繰り広げられていました。
「賞金首」制度は今回も採用。
前回と制度を変え、参加した相手に「必ず」シングルカードを渡すようにしてあります(本当に賞金首?という声も・・・笑)。
また、今回は福岡大規模非公認大会開催組織「TCS運営委員会」Tetsu代表のご厚意により大会に関する記事および大会結果が『━━━━体は札で出来ている。』にて取り上げられる事が決まりました。
非公認大会が立て続けに各地で開催される事で高まりつつある遊戯王の敷居。業界として確かな盛り上がりを見せると同時に、トーナメントに足を運ぶ決闘者は固定されつつあります。
大会の数は多くとも、そこに参加している層は殆ど変わっていない。どの大会でも見る顔は同じです。
そうなってしまえば、今は盛り上がっていても遊戯王非公認大会はやがて頭打ちになってしまいます。
そうした危機感に後押しされて、開催を決めたのがこの初心者大会です。
他の非公認大会と比べ実に小規模で更には完全招待という制度を採用しているものの、今こうして自分が行っている取り組みは、一人でも多くの方から理解や支持を獲得する必要があると帝は強く感じています。
そのため、大会結果掲載の打診があったときはとても嬉しかったです。
自分の意思に同調して下さったTetsu代表には心より感謝申し上げます。
ありがとうございます。
優勝 234さん【メタビート】
準優勝 もりたくさん【ドラゴン】
3位 セリアさん【TG代行天使】
4位 嶋田さん【リバースコントロール】
以上が上位入賞者およびそのデッキタイプとなります。
第一回大会よりご参加頂いていた234(ふさし)さん、セリアさんが遂に入賞を達成!今回初参加となった234さんの実弟・もりたくさんと共に兄弟での上位入賞は会場を沸かせました。
特に234さんのデッキは、当大会に向けて帝も調整に携わっていただけに主催としても感慨は一入です。
上位入賞された皆さん、改めておめでとうございます!
<入賞賞品一覧 参考例>
・ラヴァルバル・チェイン
・強欲で謙虚な壺×8枚(日super5枚、英super2枚、日NR1枚)
・カオス・ソルジャー -開闢の使者- 日NR
・インヴェルズ・ローチ
・氷結界の龍 ブリューナク 日DT・UR
・A・O・J ディサイシブ・アームズ 日UR
・ジュラック・グアイバ日DT三枚セット
・昇天の黒角笛 日レア三枚セット
・スノーマンイーター 日N-Pararell二枚セット
・TG ハイパー・ライブラリアン×2枚
・連鎖除外(チェーン・ロスト)×2枚
+上位4名に副賞として「ゴールドシリーズ2012」ブースターパックを進呈!
(8パック、6パック、4パック、2パックの順で成績に応じて配布)
今回は上述の入賞賞品に加え、入賞を逃した方に向けた副賞を次の通りご用意させて頂きました。
①全敗賞(大会全体を通して最も成績が悪かった方への副賞)
・遊戯王ZEXAL デュエルターミナル オーバーレイガイド1冊未開封(「インヴェルズ・ローチ」付属)
・やのまん カードプロテクターオーバーガードZ 50枚入り
②リーグ最下位賞(後半戦各リーグで最下位の人にそれぞれ配布する副賞)
◆Bリーグ最下位
英語版STORM OF RAGNAROK SPECIAL EDITION×1個
公式トークン2種類
トーナメントパック1個
暗闇を吸い込むマジック・ミラー×3枚
◆Aリーグ最下位
GUNDAM WAR限定ストレージボックス×1個
キャラクタースリーブ(700円)×1個
暗闇を吸い込むマジック・ミラー×3枚
③ネクストブービー賞(下から成績が三番目の人への副賞)
次元幽閉 日UR×1枚
④ブービー賞(下から成績が二番目の人への副賞)
次元幽閉 日UR×1枚
暗闇を吸い込むマジック・ミラー×3枚
⑤ランダム賞(副賞を入手できなかった人たちの中で、主催者とじゃんけんして勝った人に贈呈)
・代行天使セット
(マスター・ヒュペリオン×3枚、神秘の代行者 アース×3枚、創造の代行者 ヴィーナス×3枚、神聖なる球体×3枚)
・メカ・ザウルス×2枚
・暗闇を吸い込むマジック・ミラー×2枚
「救われないといけない人たちがいる」初心者大会の根幹を支えるその考えは、こうした賞品配布では特に反映しております。
勝負に負けてしまうとやはりモチベーションの維持は難しいです。
また、昨年度には遊戯王を取り巻く業界では「養分」という競馬用語が流行を見せました。
入賞者に授与される賞品をより豪華にするために参加費を払うも負けてしまうような人たちを指した言葉でした。
しかし帝は、そもそもこのように敗者を虐げるような表現がすんなり受け入れられるような今の遊戯王に強く疑問を覚えています。
帝は嫌悪します。弱い立場の人を虐げる人間を、業界を。
だからこそ、自分が主導で動いている初心者大会では、せめて負けてしまった人たちが救われるような仕組みを用意しようとささやかではありますが賞品をご準備させて頂きました。
副賞を受け取って下さった方々の嬉しそうな表情が、今でも忘れられません。
これからも是非遊戯王を楽しんで欲しいと思います。
また、初心者大会では毎回イベントの至るタイミングでカードをお配りしております。
今回配布した例も一応書き添えておきたいと思います。
●参加賞
・初心者大会オリジナルパック×2個
・ゴールドシリーズ2012 1パック
・公認大会賞品 トーナメントパック 1パック
・公式トークン(白、桃色の羊トークン)×3枚
・公式カードケース(十代+ヨハンイラスト) 1個(大会参加回数二回以内の人へ配布)
●後半戦副賞
1回戦開始時
Aリーグ スターダスト・ドラゴン+スターライト・ロード
Bリーグ D.D.クロウ等
2回戦開始時
Aリーグ 終末の騎士
Bリーグ 終末の騎士+ローンファイア・ブロッサム等
3回戦開始時
Aリーグ シングルカード1枚
Bリーグ シングルカード1枚+発条機雷ゼンマイン1枚
+大会初参加の方に追加でシングルカード3枚贈呈
マスコリーダ賞品
対戦結果に応じてシングルカードを1~3枚以内で配布。
一人では準備が難しかった賞品も、日本各地の様々な方のご支援があって準備する事が出来ました。
<賞品準備にご協力頂いた方々>
・長野県 カードショップ デュエリストワークス 様
・長野県 ゆーりさん
・神奈川県 Fordさん(『Duel Entrance』管理人)
・広島県 芳井さん
・福岡県 Tetsu代表(福岡大規模非公認大会開催組織「TCS運営委員会」)
・長崎県 タカドンさん
初心者大会恒例となっておりますが、上記の通り、協賛頂いた方のお名前を列記したいと思います。
改めて、ご協力ありがとうございました!
最後に。
自分が広島を離れる都合により、帝が主催の初心者大会はこれで最後となります。
まだ広島の大会初心者の方々に出来る事・してあげたい事は多くありましたが、志半ばにして、広島を去りました。
しかし、あくまで帝が主催から離れるというだけです。大会に集まって頂いた参加者の方々が、次回以降の大会運営に挑戦されていく事が決まりました。
大会ひいてはこうした会合が継続していくこと、地域を活性する上で非常に重要な事であると考えています。
これからも続けていきたい。そう思ってもらえるイベントや遊戯王を提供でき、大会を開いた意味はあったと考えています。自分の行動が間違っていなくて本当に良かった、多くの人に喜んでもらえて本当に良かった。
広島を離れ、春には関東行きが決まっています。
新天地でも、大会初心者を支援していける活動を続けていきたいと思います。
改めて、大会をご支援・そして参加頂いた皆様ありがとうございました。
これからも、遊戯王。
登録タグ: 初心者大会 大会レポ 大会運営 新規参入者 ジャッジ
テーマ:日記 | 投稿日時:2012/01/30 14:35 | |
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