帝です。
ついに発売されたプレシャスメモリーズをプレイしてみました。
とりあえず現状「けいおん!」しかタイトルがないのでけいおんTCGです。スターターとブースター両方含めて、基本的にイラストは京アニ絵で、原作絵は比較的数種類。需要をだいぶ理解してる割合ですね。拡張ブースターでさらに発展的な内容や構築を目指していけますが、今回は新しく登場したカードゲームという観点から雑感を簡単に述べていこうと思います。あくまで自分の感じた事で、全部のカードプールを把握できているわけではないのでその点については御容赦頂きたく。
[1]従来のTCGとの比較・雑感
Magic;The Gathering、ガンダムウォー、遊戯王などの根強い人気を誇る古参TCGと比較するとここ最近発売されるTCGの特徴として「劣勢の状況ほど有利になるゲームシステム」だと思いますが、このプレシャスメモリーズも例に漏れず、自分が追い込まれれば追い込まれるほど場を展開していく事が可能となるゲームです。
カードの種類は全部で三つ。
「キャラクター」「イベント」「サポート」です。
「キャラクター」は、戦闘(キャラクターゲームとしてこの表現は不適切かもしれませんが)の駒となりこれをメインエリアに出して攻め手として使っていくカードです。
二つ目は、そのキャラクターが作品中で使うアイテムなどを再現した「サポート」。
遊戯王で言う所の装備魔法、MtGで言う所のオーラがそれにあてはまります。けいおん!の作中からカード化されているものとして挙げると、「ネコミミ」や、唯の愛用する「ギー太」などがあります。
最後は「イベント」。
指定されている使用タイミングでのみ使えて、様々な効果によってゲームに影響を与えてくれます。タイミングの書き方がガンダムウォーやクルセイドシリーズにおけるそれのように分かりやすく書かれていますので、馴染みのある方にとってはすぐに受け入れられるかと思われます。
カードをコストとしてカードをプレイしていくルールは、リセに似ていますね。ドローフェイズで2枚のカードが常に補充されていくのでその時点で若干違和感を感じますがすぐ慣れる事でしょう。コストの支払い方については二種類あって、「作品が同じである」か「同じ色を必ず一色含んでいる事」が条件となります。
(今後「けいおん!」と「けいおん!!」は区別するのかどうかが個人的に気になってたりするのですが)
現在は同一作品かつ一弾しか登場していないため、どの色のカードでも支払えるので事故は殆ど皆無であると言えて、実に健全にゲーム展開をできています。クルセイドシリーズやデュエルマスターズがそうですが、これはプレイヤーの精神面を考慮して非常に良い事だと思います。
色の特色についてはよく分かりませんが、これは今後のプールの拡張次第であると感じ、判断を控えています。例えば類似したテキストのカードがありますが、現状同じ作品であるから互換性の見極めはしやすいですが今後カードプールが広がって色が重要になってくると、色の性質次第で評価が変化してくるのはもはやカードゲームの宿命ですので温かく見守る事にします。今のところは、色の特性はよく分かりません。このキャラがこの色、という風に決まっているのかと思えば赤と緑の唯がいたり、青と黄色の澪がいたりします。ルールブックにも、特徴や勢力といった、「色についての説明」は特に見当たらないので今後が楽しみですね。
プレシャスメモリーズでは戦闘のことを「アプローチ」と称しますが、攻撃を通すか通さないか、っていうTCGにおける基本的な判断基準はこのゲームでも同じ。攻撃を通すと、アプローチ成功という事でデッキの上からカードを1枚ポイント置き場に置き、これが7枚溜まった方が負けとなります。本来は手札のカードを墓地に捨ててより上位のカードをプレイしていくわけですが、それはアドバンテージの点からすれば利益となってはいません。しかし、溜まったポイント置き場にあるカードを裏向きに返す事で自分のカードのコストの支払いに充てる事ができるため、不利になればなるほどハンド・アドバンテージを失う事なく、アタッカーに加えブロッカーまで、大量にキャラクターを展開していけるため、先攻が必ずしも有利という事はないようで、どこかで見た事あるなと思ったらディメンション・ゼロやレンジャーズ・ストライクがこれにあてはまりますね。
戦闘の際に、ガンダムウォーやクルセイドなどのように部隊を組んで一列で攻撃するわけではなく個別にアプローチを行っていくため、デュエルマスターズという前例を参考にするとこういったゲームの場合、横に展開していく事がそのまま勝ちに繋がりやすい状況が多々ある事は想定の範囲内ですが、戦闘に使うために場に置けるカードの枚数が遊戯王のように5枚までと制限されているためそれも狙い辛く、これまでに世に出てきた様々なゲームの良い場所をうまく採用したゲームであると言えます。
ルール把握に努めるためスターターのカードのみでしかプレイしていませんが、総じて思った事を箇条書きにしてみると
・マナプールは存在しない
・コンバットトリックが強力。
・物量の重要性
という三点が印象に残っています。
特にコンバットトリックは強力で、一枚のカードで自分の強力なファッティ(4コストAP40/DP40のキャラ各位)を置いても相手のコンボで戦線を崩されてしまう事が多々あるため、硬直する場面が何度もありました。ゲームの所用時間は割と長い方と言えるでしょう。
加えて、ダメージキャンセルが存在するヴァイスシュバルツと比較すると、運要素が特別濃いわけでもないというのも、自分にとって受け入れやすかった理由の一つかもしれませんがそれは今後増えていくカードプール次第だと思うので、言及を控えます。
[2]販売形式
専用レアとして声優サインカードが一枚付属するスターターデッキと、8枚入りのブースターパックの形式で販売されていくようです。
スターターデッキはその場ですぐに遊べますが、中には60枚のデッキ+1枚のサインカードという構成で入っているのでサインカードは混同しないように気をつけましょう。
スターター1600円、ブースター350円と換算すると割高に感じ子ども向けでないTCGがまた一つ増えてしまったのは遺憾に思う部分がありますが、オフィシャルイラストである事やカードの質自体が割としっかりしている事から、値段を感じさせない勢いで売れているようです。本当に日本は不況なんだろうか。
[3]展望
一弾けいおん、二弾はひだまりスケッチで三弾は化物語との話を聞きました。今後はどういう作品が収録されていくのかはまったくもって分かりませんが、
・その時点での人気タイトル
↓
・まだTCG化されていないタイトル
の順番で販売されていけば効率良く、かつカードゲーマーではない新たなユーザー層を獲得していけるのではないかなー、というのが超絶個人的な帝の展望です。
今後様々な作品が参入してくるとは思いますが、やはりゲームの悪化いわゆる「クソゲー」を招きやすくする温床となっているのは、カードプールの無限拡張に起因するカードパワーのインフレである、というのは従来のTCGから十分に学んでいるので、それを見越して大会形式はフォーマットの細分化などがあればいいのではないかなと考えています。(ヴァイスシュバルツにおけるネオスタン、MtGにおけるフォーマットサイクルなど)
新しいゲームだからこそ余計に期待してしまう。
あと、作品単でコスト支払いができるなら「これはドラフトが出来るんじゃないか。」って考えたりもしましたがカードの枚数少なくて諦めました。
プロモーションについて。
ビッグタイトルを持ってきたにも関わらずそのプロモーションがそこまで強くなくてユーザーに勢いはあれどメーカー側にそこまで勢いが感じられないというのが非常に残念です。スターターデッキを用意したなら確実にその場で開封して遊ぶユーザーがいるわけですから一緒に版権イラストのキャラクタースリーブを販売すればさらに売り上げを伸ばせたんじゃないかなと考えています。ただしスリーブとなれば別会社から発売される商品となるのでその実現は難しかったのかもしれません。
早くけいおんキャラソン各種ジャケットのスリーブが出ないかな。
応募券交換のキャンペーンについても詳細が出る事なく商品自体が出回ってしまったので"ユーザーに向けて公開可能"な詳細をある程度決めた上で実施して欲しかったというのが正直な感想です。
自分はけいおん厨でも何でもなくてムギちゃんが重たいもの平気で持ってるのを見ながら「これが本当の怪物くんか…」とか言いながら楽しくけいおんを見ている一視聴者でしかないので今回はけいおんっていうよりもカードゲームという観点から考察をしましたが、コレクション要素の意味合いも兼ねてオフィシャルイラストである事は非常に重要であると思いますし、ルール自体も殴り合いから考える部分が多くありゲームとしても実に楽しめるものなのではないでしょうか。
ただ、プレイしていて「大切な想い出」って感じられる部分が全くもって分かりませんでしたがそれについては自分は墓場まで持っていく事にします。
対戦相手の人と大切な想い出(プレシャスメモリーズ)を作っていきましょう(笑)
「できるもん!やってやるですぅ!」
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テーマ:日記 | 投稿日時:2010/05/29 20:25 | |
TCGカテゴリ: プレシャスメモリーズ | ||
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まちゅー さん | [2010/05/30 15:28] |
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自分はプレメモちょっと難しくて困ってます>< でも難しいぶんやりこみがいがあるゲームだと思います |
帝 さん | [2010/06/10 14:47] |
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>マッチャンさん ヴァイスシュバルツや遊戯王と異なり、「出せば攻撃が通る」システムではなくて「守るか、通すか」というTCGの基本的な考え方が必要になるゲームですので、本来なら基本である所が、最近の多種多様なカードゲームの台頭のせいで最近カードゲームに触るようになったユーザーにとってみては難しく感じられるかもしれませんね。 問題は、現状どこも売り切れてて再販待ちで、その再販の量も多くない事から資産ゲーに陥ってしまいそうには見えますね。 |