帝です。
今回は割と長い記事になります。
遊戯プレイヤー以外は回れ右推奨。
年末に行われたTCS
身内としてはぱみっつぁんこときんぱみが決勝トーナメント進出。
予選でボロボロだったFordがガンスリンガーで優勝、と一年の総括
としてはまぁまぁといった所でした。
今年一年間を通じて、彼らの調整相手や、意見交換をしたりして
きましたが、自分と知り合った時よりも強くなってるのは間違い
ありません。
僕に何が出来たかは検討がつかないので、
彼らが自分たちの力で成長したんだと思ってます。
ドラゴンっていうアーキタイプは、すごい最近生まれたものです。
前環境から高い勝率を誇れて、メタも絞れていたから雛型は確立
されたと思ってます。
少なくとも、もうファンデッキとは言わせない。
そう考えてる人間は総じて見解を改めるべきだし視野が狭すぎる。
ドラゴンが生み出す爆発的なアドバンテージはアンデ達のそれに
引けを取らない。
ただし使ってる本人が構築を他人に相談しやがらないのでサイドとか
特に弱さが露呈されていて…、そういう意味で完成形では決してない
からこれからも調整していけるデックだと思います。
そんな今回は、TCSに向けてFordと共に調整したアンデを考察
しようと思います。とはいえ、自分と調整していた時点での構築と
大幅に異なっているので(フェーダーが消えたり、メインお触れで
なくなったり、等)これはもう完全に彼のデッキだと思ってます。
Deck Name:「Fordと帝のラプソディ」
Player:Ford
Mainboard40
モンスター(21枚)
冥府の使者ゴーズ
馬頭鬼(めずき)×2枚
終末の騎士
邪帝ガイウス×3枚
魂を削る死霊
メタモルポット
ネクロ・ガードナー
トラゴエディア×2枚
ダーク・アームド・ドラゴン
ゾンビキャリア
ゾンビ・マスター
ゴブリンゾンビ×2枚
キラー・トマト×3枚
BF-疾風のゲイル
魔法(14枚)
薔薇の刻印
大嵐
洗脳-ブレインコントロール
精神操作
生者の書-禁断の呪術-×2枚
強制転移
異次元からの埋葬×3枚
闇の誘惑
ライトニング・ボルテックス
ハリケーン
サイクロン
罠(5枚)
奈落の落とし穴×2枚
聖なるバリア-ミラーフォース-
激流葬
異次元からの帰還
主要な所だけ記述。
・ガイウス
遊戯プレイヤーが意識せざるを得なくなるまで環境に増えた、強力な
一枚だと思っています。プレイングに影響を与えるカードは総じて強い。
特に《スターライト・ロード》が出て以降、さらに自分の中で評価が
高くなっています。
まず「破壊」効果ではない、という事。特殊召喚ではないため各種SS
メタを回避しながら、それを取り除ける事。そして非公開情報への
回答となり得る等、実にカードパワーが高いです。
メイン《虚無魔人》というのも環境的に強かったのは間違いありません
が相手が展開した返しの動きとして、そしてより多くの構築に対して
機能するものとしてはやはり《邪帝ガイウス》のほうが活躍する機会
は多いので、常にメインに居続ける事となりました。
・トラゴ
これを安全に運用していく事が、環境のスタートでした。
《王宮の弾圧》を回避可能で、アタッカーチェンジのプレイングも可能、
平均24~30のステータスで安定した打点を出していきながら、
相手のアタッカー(ライトロード、次元エアトスの主要アタッカー各種)
を奪っていく事もできる。
ただし《スキルドレイン》を使うデッキがメタゲームの中心に来たので
枚数は削って二枚に。
・トマト
これはピラタとの比較。
両方の共通点は、いずれも低級アンデ(ゴブゾンなど)を置ける事。
そうでない項目を箇条書きにすると
<ピラタ>
①《ゾンビ・マスター》《馬頭鬼》を配備可能。(間接的な奈落回避)
②呼び出し先は、守備表示で配置可能。
③自身がアンデットであるため、《生者の書-禁断の呪術-》との
シナジーを形成。
④闇属性でない。
<トマト>
①自身が《闇の誘惑》の適用可能属性
→《ダークエンド・ドラゴン》の素材にできる。
②《BF-疾風のゲイル》をはじめ、召喚権利を消費したくない一本挿し
各種を安全に配備できる。(《終末の騎士》など)
③植物族である。
→エキストラの《ブラック・ローズ・ドラゴン》が第二テキストまで
使用可能。
④《薔薇の刻印》が採用可能になる。
このように、基本的には相互互換。
ただし《ネクロ・ガードナー》の重要性から《終末の騎士》を採用
したりとつまりは②を円滑に行う事が環境的に重要である、と判断
した事、また《薔薇の刻印》が思いのほか環境に適していた事を考慮
して結果的に《キラー・トマト》を採用しました。
・魂を削る死霊
今期常に強いと感じていた一枚。その理由として以下の通り記述する。
①全体的なカードパワーの向上から、プレイヤーに見えない非公開情報
へのアクセスが重要である事。
②勝ち筋がビートダウンであるアーキタイプが増えた事。
③《邪帝ガイウス》《虚無魔人》など、アドバンス召喚するカード各種
が環境的に強い事からの生贄確保。
④九州にはコンボデッキが多く存在するため副次的にコンボ系デッキ
に対し勝率を高める要因となっていた
以上の理由から、構築的にもシルバーバレット戦術としていつでも
場に配備できる事も可能であるため採用を続けました。
・メタモルポット
アドバンテージエンジンとして。
ただし、使い所を見極めるべく練習が必要な一枚。
・生者の書
①《ネクロ・ガードナー》が九州環境で減った事
②環境の絶対数としてはやはり「アンデット」が多かった事
③リクルーターが多い環境なので展開が重要。
(《強制転移》なども考慮して)
以上の理由から採用。ただし《王宮の弾圧》に弱い。
・転移
今期終盤から注目され始めた除去。
同時に、《スキルドレイン》への回答にもなりました。
ライロ相手に裁き、ミラーでは虚無を取れば勝ちます。
リクル転移のコンセプトの強さを再認識しました。
・洗脳、操作、刻印
配備接触枠。(ライボル、転移も含めると5枚。)
単発除去を多く採用する事でメインからの「ライトロード」
ならびにモンスター採用率の少ない構築各種に対応可能と
なります。《薔薇の刻印》に関しては、相手の意識の外にある
カードのため、不意打ちを狙えて優秀。
・誘惑
弱さが尋常じゃなかった一枚。
ダムドやゴーズ切らないといけない時の弱さは異常。
誘惑入れるくらいなら、誘惑で引きたいカードを増やせばいい話。
そういう意味でお触れ型なら二積み可能。
今回はモンスターの滞りを解消するために採用。
残り一枚の手札処理枠は《ライトニング・ボルテックス》に
回しています。
・おろかな埋葬
これだけパワーカードが溢れた環境だと、ディスアドバンテージを
背負うだけで致命傷。
たとえそれが、アドバンテージデッキのアンデだとしても。
という事で採用を見送りました。採用できる型もありますがね。
・月の書
プレイヤーの意識から外れた事で、強いと実感していた一枚。
本来はディスアドバンテージとなるカードですが、プレイング次第で
アドバンテージに還元していける、強力なファクターです。
しかし自分の中で採用するなら1か2、という意識しかなく、今回上位
入賞を果たした広島コミュニティのプレイヤーの構築では3枚採用
されており、これには意表をつかれました。
あれは限りなく正解。あのくらいの潔さが重要。
ただしスペースの都合上、一枚しか積めなかったってのもあり
今回は採用を見送り。採用しても、環境的に強いのは間違いない。
・帰還
メインからの次元への回答ならびにブースト。
ただし《王宮の弾圧》の数が増えたので要検討ではある。
エクストラデッキ
A・O・J カタストル
A・O・J ディサイシブ・アームズ
BF-アーマード・ウィング
ギガンテック・ファイター
ゴヨウ・ガーディアン
スターダスト・ドラゴン
ダークエンド・ドラゴン
デスカイザー・ドラゴン×2枚
ブラック・ローズ・ドラゴン
ミスト・ウォーム
メンタルスフィア・デーモン
レッド・デーモンズ・ドラゴン
蘇りし魔王 ハ・デス
氷結界の龍 ブリューナク
・デスカイザー
アンデのエクストラは、まずデスカイザー×2から始まる。
そこから調整。
・アーマード
ゲイルを採用している事からの1チャンス。
ビートダウン相手はこれとギガンテックで止まる。
・メンタルスフィア
帝が特に推している一枚。
パルキオンよりも簡単に出せて、単機で《強制脱出装置》を回避する
のはシンクロとして優秀。
洗脳サンブレクロソなどの単発除去を回避するのも優秀。
ゴヨウ注意。
モンスターには軒並み弱いけど、これが出るとき既に相手の手札に
返しの札はない。プレイングで対応。
サイドデッキ
ダスト・シュート
ライトニング・ボルテックス
ライトロード・ハンター ライコウ×2枚
王宮のお触れ×2枚
虚無魔人(ヴァニティー・デビル)×2枚
砂塵の大竜巻×2枚
閃光を吸い込むマジック・ミラー×2枚
転生の予言
霊滅術師 カイクウ×2枚
・ライコウ
意識外にある一枚として挙げられたのが、これ。
カイクウや虚無、弾圧など苦手なものは全て破壊可能。
見えない事、前環境と異なり今回の環境では「サイドカード」
としての意識から外れている事から、情報戦での優位を狙った。
・転生
墓地BF、貪欲ブースト、今の環境なら大抵のものに刺さる。
・EXターン対策
シンクロアンデというのは、初動が比較的ゆっくりしている
というのもあるけれど、デッキに触る機会が多い。
簡易シャッフル→相手にカットしてもらう
この一連のアクションを何度も繰り返して、そこにチェーン確認や
公開情報の確認などが入れば、とても時間を要する。
そういう意味で、ことシンクロアンデというアーキタイプに
関しては、九州という地方を抜きにしてEXターン対策は用意
しておいて良いかな、というのは調整の上で感じた。
もちろん、サイド全部使い切る事に美学を感じる人は枠を
割く必要はない。ただ、コンボデッキの増加を考慮しても、
新しい手法での勝ち方っていうのは、意識せざるを得ない環境
になった気はする。
他は、無難に。
もともとメイン採用してたものを落とした、って感じですね。
フェーダー採用してたり緊テレセットがあったりしましたが
結局順当な構築となりました。
デックテクとしては《薔薇の刻印》くらい。
どのような形にも構築できるため、今回のトーナメントデッキ
の中でも特に面白いデッキタイプであると言えます。
使用者が多い理由もよく分かる。
今回、ガンスリンガー優勝という結果を出せたのは、もちろん
使用者本人であるFord自身の実力(プレイスキルやそのスタイルなど)
あってのものです。
自分はちょろっとアドバイスとかしてただけに過ぎません。
ただ、練習量は本当に少なかった。そこは互いに猛省。
許可を得ていっちょ前に解説などしましたが、
これまでのメタゲームを振り返るって意味で一つの読み物として
読んで頂ければ幸いです。
テーマ:日記 | 投稿日時:2010/01/03 04:45 | |
TCGカテゴリ: 遊戯王OCG | ||
表示範囲:全体 | ||
前のブログへ | 2010年01月のブログ一覧へ ブログ一覧へ |
次のブログへ |