店のあり方、プレイヤーのあり方
今年の年末はかなり景気は悪くなっていますね。
私はカードショップや玩具店なども少なからず影響を受けていると思っています。あくまで持論ですが・・・
そんな中でショップも必死だと思います。私の知っているある玩具店も今年、開催する大会を再編しました。
ではそのお店を参考に少し考えてみましょう。
今までの大会日程は
・遊戯王エキスパート月4回
・ガンダムウォーSCS月2回
・デュエルマスターズ月2回
・リセ月4回?(大会内容がわからないので大会形式問わずに計算)
でしたが再編後は
・遊戯王レギュラー月4回
・デュエルマスターズ月2回
・バトルスピリッツ月2回
となりました。
再編の最大の理由はお店の負担です。
再編によって縮小もしくは廃止されたものの理由としては
・遊戯王
プレイヤーの人数は集まるが一部のプレイヤーは大会のときしか来ない。また買い物額も少ない(中には買い物をしない人もいる)。デュエルスペースでのマナーが悪い。選考会シーズン中は特に。
・ガンダムウォー
プレイヤー事態が少ない。またGTへの出場権があるためそれ目当てで来るプレイヤーもいる。購入額も少ない(ホームとなる店が別にあるため)。
・リセ
メンツが決まっている。購入額が少ない(買い物をしない人もいる)。他の大会と並行するためデュエルスペースが窮屈。
などがあります。
また大会の申請や報告も開く大会が多ければ多いほど大変に。
他には小中学生が大会に出ても高校生以上にすぐに負けて楽しめない等もあります。
これに対して再編後は小中学生プレイヤーを意識したような大会日程となっています。デュエルマスターズ、遊戯王はともに小中学生から高い支持を得ています。
遊戯王は選考会シーズン中のショップでの大会結果(特に出れば出るだけポイント的に有利になること)から日本代表選考会(関東関西各代表決定戦)があるため購入意欲がないプレイヤーも多く大会に参加します。
それに対してデュエルマスターズは少なくとも店の大会結果が直接、地区大会や全国大会参加に結びつくわけではないため規模の縮小は見送られたのではないでしょうか。
バトルスピリッツは小中学生での支持が固まり始めたこともあっての大会開催となっています。ルールサポートや人数確保のために年齢制限を設けていないのでしょう。今後のプレイヤーの動き次第で制限をつけることも予想できます。
まとめるとこの再編は利益率の悪いカードゲームの大会をやめ、利益率の安定したカードゲームを保護しようという動きです。
高校生や社会人は購入額こそ大きいものの購入する店がある程度決まっているため、それ以外の店での出費は抑える傾向にあります。
また購入額が大きいのでBOX買いやシングル買いなどで発売直後にカードを揃える場合も多くその後の購入はあまり大きくはありません。
そのわりに移動範囲が広いため、いくつかの店の大会に行きます。
そのため、メインの店の大会以外の方が多くなるのです。
それに対し小中学生は額こそ少ないですが学校など集団でカードゲームをすることによって購入額の少なさを補っています。
小魚の群れが大きな魚のようになるのです。
また移動範囲も狭いため安定した利益が見込めます。
カードゲームを楽しむことが主目的であり、全国大会への参加が目的ではないため、他の店の大会にはあまり参加しない。
つまりそのお店の常連になる可能性が高いというわけです。
もちろん中学高校進学と同時にやめてしまうプレイヤーも多いわけですが新しいプレイヤーがまた入ってくるため全体としては安定しています。
ただ気をつけなくてはいけないのは店によく来るプレイヤーだけではカードゲームをやるのに限界があるということです。
いつも同じメンバーで対戦していては対戦するデッキも限られてしまうし、トレードでもカード枚数に限界があります。
またプレイヤーのレベルもまちまちのため向上心の高いプレイヤーからしてみれば他にレベルの高いプレイヤーがいないとつまらなくもなると思います。
現に私も地元の環境に限界を感じて進学を気に地元を離れた一人です。
大会に参加するプレイヤーの半分以上は他のお店をホームとしている遠征組でしょう。
そのため、遠征組が多いからと言って大会を開かないというのは遠征組の人以上に大会を望む常連プレイヤーを失望させることだと思います。
ホームで月2回ほどしか大会がなければ、大会がない週は他のお店に行くというのもごく普通のことでしょう。
仮に2つの店舗で月2回ずつ日にちがかぶらずに大会を開いたとすれば多くの人はもうひとつの店舗の大会にも参加するでしょう。
2店舗だけでも参加者の2割~3割ほどは遠征組ということになるでしょう。
2店舗のみならばまだ購入額の調整もできますがこれが3店舗4店舗と増えていけばその分それが難しくなります。
つまり近隣に他の店舗があるのであれば、遠征組が3割~7割位までは居るのがむしろ普通なのです。
そしてこうも考えられるでしょう。もし各店舗が儲からないと言って大会を開かなくなれば常連の中でホームの大会しか参加していなかった人は困ってしまうでしょう。
その人が遠征をあまり好まない人だったとすればカードゲームに対するモチベーションも下がるかもしれません。
それはつまり購買意欲の減少を示します。無論トレードの機会が減ってしまうためデッキパーツの集まりが悪くなることも予想できます。
そうなればカードの集まりが悪い→どうせただ買っても思ったようなデッキは組めない→大会に出ても勝てない、トレードの機会が少ないから改良できない→モチベーション低下→大会に参加しなくてもいいと思い始める→人が減ってさらにトレードの機会が減るといった悪循環になると予想されます。
こうなれば購入額の少ないライトユーザー層は次第に減少していきヘビーユーザーだけが残ります。しかし、プレイヤー人口が少ないためやはりモチベーションはあまりあがらないでしょう。下手をするとヘビーユーザーからも離れてしまう人が出る可能性があるのです。
これはあくまで私の一意見なのですがカードを買った常連だけにアフターサービスをするのではなく、店に来て彼らと対戦、トレードするほぼすべての人にアフターサービスをするというのが店の責任だと思います。
無論ただ大会に出て終わったらすぐに帰ってしまうような人は例外ですが情報交換などのトークをするだけでも勝ちがあると思います。
店というのはコミュニティを作る場所ではないでしょうか?つまり客が買わないというのはある意味この店には金を払う価値がないと思っていると考えてもいいと私は思います。
少なくとも店の体制を買えることである程度の客は改善されると思います。
そして遠征組を受け入れるということは常連が他の店に行ったときにどう扱われるかというのにも関わって来ると思います。
遠征で行ったお店の大会等が充実していれば、ホームで彼らを迎えたときにきっと良くしてくれるはずです。
そうやって常連と常連の間でパイプができてしまえばこのパイプはなかなか切れることはないでしょう。
こうすればそのカードゲームをがなく続けることができます。それはすなわち店にとっても客が長く付いてくれるということになり安定した営業ができるでしょう。
カードゲームは広まるのには時間がかかりますが終わるのは一瞬です。
少しでも長くカードゲームを続けるためにも店舗様にはご理解とご協力をお願いしたいものです。
それとプレイヤーとしてもこうしたお店の運営に水を差さないことが必要です。他の客を不快にさせるなど言語道断。できることなら1パックでも遠征に行ったお店でカードを買うようにしましょう。毎回買わなくともたまに買ってくれるとわかれば「今日は気に行ったものがなかったのか」ですんでしまいます。
常連でも来るたびに毎回買う人ばかりではないでしょうし、遠征組ならなおさらです。少しでもお店の方に誠意を見せるのが重要です。
買うことができなかったときは帰り際に一言挨拶をして帰るとようでしょう。
どうも自分は客だからといってデュエルスペースで好き放題する人がいますが物を買わなければ客ではありませんし、デュエルスペースなどは店がサービスとしてやっているものです。
つまりサービスするかどうかは店側が決めることで客が勝手に俺は客だからと言って好きにしていいものではないのです。
あと少しシングルについて触れておきます。
しばらく前から玩具店でもシングルを扱うところが増えたかと思います。しかし、値段の付け方はまちまち。そこでここでも少し私の考えを述べさせていただきます。
私の理想としてはよく使われるカードは少しくらい高めでいいと思います。理由としては必要な時に買うことができなければ意味がないからです。高ければ使いたくても買い控えてしまうかもしれないし、逆に安ければ売り切れてしまうかもしれません。
少しくらい高くてもいいと行ったのは通常レートだとパックを買わずにシングルのみでそろえようとする人が多く出るからです。
これはパックを買ったあと枚数調整でシングルを買う人の前にカードを買ってしまうためその人数が多ければ多いほど売り切れる可能性は上がってしまうためです。またシングルを高めに設定することで自然とトレードが誘発され、プレイヤー間のコミュニケーションも図られるようになると思います。
無論鮫トレ等は弾圧対象となります。
またあまり使われないカード、ファンデッキ用のカードは少し低めの設定がいいと思います。理由としては回転率の向上が挙げられます。価格設定が高いためにいつまでも買い控えが続き結局買わなかったというのでは店側もプレイヤー側も損だと思います。
要は需要と供給のバランスですね。
特に今ファンデッキ用のカードはこのバランスが崩れているのではと思ってしまいます。ファンデッキとは本来対戦を楽しむために組まれるデッキだと思います。
多くのプレイヤーが日夜考えている勝つためのデッキではないのです。だとすれば数百種類もあるファンデッキのパーツの需要など主要なカードに比べたら微々たるものだと思います。
それを高くいりたいからと高い値段設定をしては組める者も組めなくなってしまいます。これではどうせ金がかかるならガチデッキを組むというようなことになり、ますます需要が減ってしまいます。
物の価格が需要と供給で決まるというのは中学の経済で習ったと思います。一応投機でも価格は上がりますがファンデッキを対象に投機が動くことは珍しいため無視して考えても酔うのではないでしょうか。
まあ今日まで100円以下だったカードが明日には1000円、2000円になることがあるカードゲーム界ではいつどれが高くなるかわからないからと安く売ることを控える店も多いのが現状ですがそれを見極めるのも店の力ですし、なによりよくこういったデッキを組みたがる小学生が割に合わない値段で売られているカードを前にデッキ構築を諦めるというのはいささか心許ないんではないでしょうか。
寒い時代になったものです。(いろんな意味で)
以上、こんな文章でしたが最後まで目を通していただきありがとうございました。こんな文章でもカードゲームを扱う店舗関係者の方、多くの店舗の大会に参加されるプレイヤーの方の参考になれば幸いです。
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あなたはこのブログの 225 番目の読者です。
テーマ:日記 | 投稿日時:2008/12/30 03:39 | |
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