さて、ついに完走しましたのでレビュー入りたいと思います。
皆さんが期待していたオーガストの最新作、どういったものかは気になるかと思います。
それではレビューです。
概要は公式サイト(http://august-soft.com/eustia/)で!!
各10点満点で評価。
世界観:9点
シナリオ:8.5点
システム:9点
音響関連:9点
キャラクター:8点
テキスト:8点
グラフィック:9点
総評:9点
世界観
ありそうでなかった発想ですね。
牢獄・下層・上層といった身分差をはっきり表した厳しくもリアルな設定です。
その身分の差を上手く利用してシナリオを構成しているのも高評価したいです。
毎度思いますが、この観点は私個人の感想は当てにならないかもしれませんね。
ただ、牢獄でのリアルで陰鬱な表現は少し好みが別れるかもしれません。
シナリオ
とても整っていて中弛みがありません。
前述の通り、世界観やキャラクターを上手く活用したシナリオ構成で、とても安定しています。
しかも最近流行のイチャラブではなく、物語の目的がはっきりしており、それに向かって進んでいくので一つのハードカバーの本を読んでいるかのような感じで、自然かつ飽きがきません。
牢獄編では人を殺害したり、暴力・流血なんてのは当たり前で、娼婦が多くいたり、麻薬・覚醒剤などの薬物、窃盗や迫害などリアルで残酷な表現が用いられている為、苦手な方はお気をつけ下さい。
上層・下層編では政治に関しての闇の部分が強く描かれている為、嫌悪感を抱く方も居るかもしれません。
つまり本当にリアルな世界なので、とても引き込まれて面白いのですが、人を選びます。
まんまリアルな設定ではなく、天使といったものも存在するくらいですが、ご都合主義使うための道具みたいな気がしないでもないです。
まぁAPPENDIXではその足りなかったイチャラブ成分を回収してくれますが…
少し伏線を回収し忘れている点や、補足が欲しい部分があるのは惜しいですが、十分楽しめると思います。
若干特殊な構成なので、その点は後述します。
システム
とても細部まで調整でき、自分に合った環境にすることができます。
最近ではこの辺りのシステム周りは定番ですね。昔とは大違いです。
画面効果も強く、表現が豊かですが、若干スペックを要します。
十分整っていて扱いやすいシステム周りです。
音響関連
素晴らしいです。
その場面を盛り上げるとても合った曲調で、耳にも馴染みやすいです。
おとなしい音源を主に使った曲が多いので、聴きやすいのもいいですね。
主題歌もとてもいい曲です。牢獄編を表したような暗いイメージこそありますが、強さも感じますね。
サントラ欲しくなります。
キャラクター
とても親近感の湧くキャラクターが揃っています。
特に自由度の高い牢獄組が特徴も強く、絡みも良いのでとても素晴らしいと思いますが、上層組はその自由が少なく、貴族という設定もあってか特徴・個性が薄いですね。このようなキャラクターあってこそのシナリオなのですが、キャラゲーでは無いため、キャラクターを重視する方には物足りないかもしれません。
また、若干主人公の思考形態が安定していないのは減点かもしれません。
テキスト
その場面の様子が大変分かりやすいです。
書き方は上手な部類に入り、動きのある様子が余すところ無く伝わってきます。
あまり言うことは無いのですが、逆に素晴らしいと思う点も少ないですね…。
グラフィック
キャラクターだけでなく、背景も是非注目してもらいたいですね。
キャラクターも綺麗に描かれてはいますが…べっかんこう安定の判子絵…といったら失礼ですが、特徴は薄いです。もう少しキャラ毎にもう一工夫ほしいかもしれません。
背景は大変綺麗です。そこまで細かくないとは思いますが、手を抜かず、世界観を表しきっていると思います。
CGだけでなく立ち絵が綺麗なのは嬉しい点です。
総評
やってよかったです。とても楽しかったです。
ダークな作品が私の好みだったというのもありますが、今までのオーガスト作品のように決して損はしない完成度の高い作品です。発売延期したのも納得できます。
是非ショップでお手にとってもらえると嬉しいです。
さてこの作品、なかなか特殊なシナリオ構成をしていまして、はっきり言うとストーリーは一本道です。
もちろんヒロイン別ルートも存在しますが、分岐してからは共通部を除くと30分程度のものです。
ヒロイン別ルートは完全にオマケかつパラレルワールドくらいに考えて置いてください。
ヒロイン別ルートに入ると物語の目的をほぼ捨てる形になるので、若干空しいです。
構成としては、
共通→ヒロイン→ヒロイン→ヒロイン→ヒロイン→ヒロイン
といったタユタマを思い出す構成です。図化すると
START→→→
↓→→→→
↓ ↓→→→→
END ↓ ↓→→→→
END ↓ ↓→→→→END(TRUE)
END ↓
END
ただタユタマとは違い、他ヒロインルートがおつかいではなく、それぞれのヒロインが物語の真相の鍵をもっているので、それぞれがあってこそ話が成り立ちます。簡単に言えば、グランドエンディングを作るのが面倒だったので、一本にまとめちゃいました的な構成です。
当たり前ですが、最初のヒロインから目的の表面要素の鍵を持っており、だんだん掘り進めて行く形になります。
つまりヒロインの推奨攻略順はないのですが、まぁ順番にやってくのがいいでしょう。
総プレイ時間はそこまで長くありません。大体30時間でしょうか。
あくまでスキップ活用して…ですが。
ある一定条件を満たすごとにAPPENDIXが開放され、オマケシナリオ(各15分程度)が楽しめます。
エピローグがほとんどですが、たまに補足混じってたりします。
条件は簡単で、個別をクリアすればそのキャラのAPPENDIXが開放されるので、結局全てのルートクリアすれば全部出ます。一部は特定のAPPENDIXを見れば出ます。
すべてのテキストを読んだあと、タイトル画面のある部分をクリックすると超オマケシナリオが見れます。
是非お手にとってもらってプレイして頂けると嬉しいです。
テーマ:ゲームレビュー | 投稿日時:2011/05/11 21:31 | |
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ミゲル さん | [2011/05/12 01:15] |
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私はオーガストスキーなので、
ユースティアやりたいです! まだ手に取れてないのでもう少し先になりそうですが;; ちょっとネタバレにならないように軽く触れておきますねw |
リュウガ さん | [2011/05/12 20:51] |
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お久しぶりです。しばらくここを離れていたので更新してなくて申し訳ないです。
今までのオーガスト作品とは一風違った作品ですが、十分面白いです。 そろそろ中古屋にも出回ってくると思うので、値段的には落ち着きそうですね。 是非お手にとってもらいたい作品です。 今年の作品の中でも神採りやグリザイア、アルテミスに並ぶトップクラスではないでしょうか。 |