(1)
――長靴を履いた猫。ケットシー族にとってこの称号は、最高の実力者に贈られる誉れある称号。近年、称号を受け継いでいるのは魔法銃士隊出身の白猫のフリスキーであるが、数代前の『長靴を履いた猫』は黒猫のモンプチというケットシーだった。
得物は名匠ベラボウが鍛えし彩魚六本刀のひとつ「銘刀かじき丸」。得意とする技は、目にもとまらぬ勢いで敵を貫く「秘剣かじき突き」。
モンプチが活躍したのは今から百年近く前のこと。彼は黄金熊のぬいぐるみと魔剣姫とともにあり。そして、ある人間の召喚術師の呼びかけに応えることが多 かったという。
(2)
折れた刃の切っ先を鎖で巻き、灼熱の魔剣が放つ炎を封じ込めた魔道具は《レーヴァテインの灼熱》と呼ばれる。魔剣を持つ者がその力を解放すことで、荒ぶる灼 熱が敵を焼き尽くしてゆく。暴走する魔炎を人為的に加工したこともあり、本家魔剣の灼熱よりも制御がしやすく、 味方の身を灼くことがなくなっている。
(3)
暗黒時代に書かれたと伝えられる御伽話『ホーリィの手記』。六門世界に住まう者なら誰もが知っているこの物 語の中には、とある赤髪の戦士が描かれている。
かの戦士は自分よりも数倍の体躯を持つ灼熱の魔神を打ち破り、魔剣を手に入れた。とある夜、戦士は魔剣の中より女性の声を聞く。声の主は、失われた王国の姫君であるらしい。哀れに思った戦士は、姫君と契約を交わす。
己の使命を果たすことができたその次は、姫君のために戦おうと。
しかし交わした約束が果たされることはなかった。旅の途中、戦士は魔王二柱と戦い、生命を散らしてしまったからだ。
そして数え切れないほどの年月が経った。戦士は魔剣との契約によって、現世に蘇る。
存命中にはかなわなかった、魔剣の姫君との約束を果たすために。
登録タグ:
テーマ:バックボーンストーリー | 投稿日時:2014/04/18 17:39 | |
TCGカテゴリ: | ||
表示範囲:全体 | ||
前のブログへ | 2014年04月のブログ一覧へ ブログ一覧へ |
次のブログへ |