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[2012/10/17 12:00]

【DP×FoW企画第1弾】スターター発売間近!完全新規オリジナルTCG『Force of Will』を徹底調査!

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2012年7月、突如発表された完全新規オリジナルTCG
『Force of Will』
当初は様々な憶測がなされたが、7月20日、秋葉原AKIBA THEATERにて行われた『Force of will製作発表会』を皮切りに詳細は明らかになっていった。
現在は、公式サイトで詳細を知ることができ、また全国各地で体験会も開催されている。

しかし、『Force of Will』というTCGの根底にあるもの、制作者サイドの思惑といったものについて多くは語られていない。
そこで今回、我々DuelPortalは『Force of Will』の代表である宍戸氏と、プロデューサーである市川氏にインタビューを決行。
『Force of Will』を徹底調査してきた。



Q1.
【DuelPortal(以下D)】:ここ数年、新規TCGとして「カードファイト!!ヴァンガード(※1)」「ファンタズマゴリア(※2)」「Z/X -Zillions of enemy X(※3)」「ガンダムウォーネグザ(※4)」「FinalFantasyTCG(※5)」「三国志大戦TCG(※6)」等の新作タイトルが続々と登場しました。
ブシロードや、ブロッコリー、シルバーブリッツとTCGのリリースノウハウが豊富なメーカーから、新規でTCGに参入してきたセガのようなメーカーまで、多くの企業がTCG業界に参入し、現在発表されているタイトルは20を超えます。
この群雄割拠の時代になぜ新規TCGを立ち上げようと思ったのですか?

A1.【宍戸氏(以下宍)】:1996年頃からポケモンカードゲーム(※7)や遊戯王OCG(※8)、Magic:the Gathering(※9)といった偉大なタイトルが時代を切り開き、ここ数年は前述頂いた有名なタイトルがTCG業界を大きく成長させていると思います。今現在はそのようなビッグタイトルのおかげで、昔ながらのTCGファンだけでなく、小・中学生でさえ当たり前のようにTCGをプレイしている環境になっています。

同時に、分かりやすいルールと運の要素大きくした単純に楽しめるゲームの存在で非常にエントリーユーザーが入りやすい環境にもなっている、そんなユーザーにもう一歩踏み込んだTCGの楽しさを知ってもらいたい・ライト層からステップアップしたいユーザーの受皿となりたいと考え、この度新規TCG「Force of Will」を立ち上げました。


Q2.【D】:前述の通り、多くのTCGメーカーが既に市場を開拓しており、ユーザーの囲い込みを行っています。版権系タイトル(※10)、オリジナル(※11)、キッズ向け(※12)、これらに分散しているユーザーを惹き付け、更に新たなユーザーを開拓するForce of Willの魅力・強みとは果たしてどういったものでしょう?

A2.【宍】:Force of Willの開発コンセプトの一つに「戦略性の高さ」があげられます。前述のライト層からミドル層へのステップアップには、対戦環境と戦い方をイメージしたデッキ構築力と、自分が描いた勝ち筋を実行するプレイングスキルが求められると思います。Force of Willではこれらの要素を運の要素より重要視した、歯応えのあるゲーム性を実現したいと考えております。そして何よりそれと合わせたForce of Willならではの要素、ルーラー(Q3参照)の選択を楽しんで頂きたいですね。

もう一つの大切な要素がイラストに代表される世界観です。誰もが一度は耳にしたことがある神話や伝説のキャラクターを様々なテイストのイラストで彩って行きます。日本の素敵なイラストレーターさんの作品を世界へ打ち出せるようになる所まで持って行きたいですね。Force of Willを遊んで頂くことで、実際の神話や伝説の一端を知るきっかけになってもらえればと、キャラクターには史実や伝説に近しい能力を設定しておりますし、ファンタジー好きの方にはたまらないキャラクターも多数カード化していく予定です。版権もののイラストは他社様の得意分野になりますから今のところはあまり考えておりません。



更に、ゲームそのものと同じくらい大切に考えているのが、ユーザー環境整備・サポート展開です。応援頂けている日本全国のTCGショップさんとしっかり連携をして、キャラバン隊の運営は続けて行きたいですね。少しでも多くの取扱店舗を増やしていければと思います。全国各地にいるユーザーにForce of Willを楽しんで頂けるよう、地方での公式イベントなども実施していく予定です。
また、環境整備にかかせないもう一つの要素が一緒にプレイする対戦相手が確保しやすいことです。Force of Willではユーザー同士のつながりを作るために、公式サイトにてユーザーがマイページを持てる機能を設置しております。フレンド登録やメッセージ機能が有りますので、是非対戦した方とはマイページを活用してつながりを持って頂ければと思います。
また、スターターやブースターの発売時期に合わせて公認大会も開催致します。プロモカードなども配布予定ですので楽しみにしていて下さい。


Q3.【D】:ゲームの根幹に関わる部分ですが、Force of Willの特徴はやはり「ルーラー」がひとつ挙げられると思います。これはどういった経緯で生まれたものなのでしょう?

▲水憐の双剣▲水憐の双剣
(ジャッジメント)
▲爆炎の大将軍▲魔精フレイム・ジン


【ルーラー】:プレイヤーの分身となるキャラクター。デッキには混ぜずにゲーム開始時に自身の場に配置する。
それぞれが強力な神話の神々と融和、または支配、または加護を受けるなどの関係を持っており、条件を満たすことでその力を発揮する。
【ジャッジメント】:条件を満たすことでルーラーが神々の力を発揮すること。
【J条件(ジャッジメント条件)】:ルーラーがジャッジメントするために必要な条件。


A3.【市川氏(以下、市)】:『ルーラー』の基となるものは自身がTCGをプレイしている中で生まれました。多くのデッキにはデッキ構築者のコンセプトというものがあり、キーカードと呼ばれるものが入っていると思います。しかし、デッキの中から思う様にカードを引き当てられずに真価を発揮できなかったり…と悔しい想いをした方も少なくないはずです。そんな折に友人と予め1枚だけ使用したいカードを場に提示し、手札に加えるといった変則プレイを行っていたことを思い出したのがきっかけですね。そこからForce of Willの世界感と合わせて『ルーラー』を作り上げました。

そして、ルーラーの持つ『J条件(ジャッジメント条件)』も同じくプレイしている中で生まれました。ワンサイドゲームとなった時に漫画の主人公の様に神がかり的なドローができれば別ですが、多くの場合は逆転の可能性が低く、苦しい戦いを続けなければならない。そんなときに『あのカードさえ引ければ…』とか『あのカードを入れておけば・・・』と言ったことを良く考えていたので、切り札の一つとして使用できる能力を入れることでゲームをさらに面白くできるのでは?と考え作り上げました。


Q4.【D】:また、Magic:the Gatheringの「土地」に似たリソースが用意されていますが、これが別領域からのプレイになるのも特徴で印象的でした。所謂土地事故といったものを排除する考えがあってのことだとは思いますが、このアイデアなどもどういった経緯で生まれたのでしょう?

▲炎の魔石▲水の魔石▲光の魔石


A4.【市】:まず、リソースを用意した最大の理由は全てのカードに意味を持たせるためです。
例えばリソースがなく毎ターン必ず1枚カードを出せるというルールならば多くの人は最も強い(または最も役に立つ)カードを出し続けたいと考えるでしょう。これは結果的にはある程度限られた種類のカードには非常に大きな存在意義が生まれますが、それ以外の弱小カードは当たってもたいして嬉しくもない下位互換のカードとなってしまい、メーカーにとってもユーザーにとっても残念の一言になってしまいます。その点、リソースを用意することで序盤に役に立つカードと中盤を支えるカード、終盤戦で決め手となるカードなど、カードに求めるものがバラエティに富んだものとなり、結果として多くのカードに存在意義が生まれることとなるからです。

次に別領域からリソースを使うことにした理由は、ゲームに円滑さを求めたためです。Magic:the Gatheringの土地はデッキに内包されるため、土地事故と呼ばれることも起こり得ますが、こういった土地を引き寄せるためのストレスもMagic:the Gatheringの良さの一つであると認識しております。しかし、遊戯王OCG以降リリースされるTCGの多くは手札からリソースを自由に配置できるタイプのものやそもそもリソースがないものが多く、土地やエネルギーといったものをデッキに入れることはハードルが上がりすぎてしまうのではないかという危惧もありました。とはいえ、手札のモンスターがリソースになるというシステムも神々や悪魔をテーマとする我々には何となく違和感がありまして・・・(天使をリソースに悪魔が生まれる、など)

そこで、ライト層のユーザーにも違和感なくプレイしてもらうためにどうすべきかということを考え、別領域から魔石をドローするということにたどり着きました。ただ、毎ターンノーリスクでドローできては面白みに欠けるので、Force of Willのキーであるルーラーの行動を制限することと引き換えにドローできるように設計しました。これにより、必ず魔石が補充できることからゲームの展開も早く、不必要なストレスを排除した形でプレイをお楽しみいただけるようになったと自負しております。


Q5.【D】:ライフカウンターが必要な、ライフポイント制にしたのは?
ライフポイントも4桁と3桁を使用する複雑な計算が必要なカードデザインとなっており、デッキさえ用意したらゲームがはじめられるゲームより敷居が高いと感じます。その辺りの認識は?

A5.【市】:実はここが一番最初に決まったことでもあり、一番悩んだところでもあります。というのもご指摘の通り、今はライフカウンターを使わない、デッキのカードを使用する形式が主流であり、ライフカウンターを使う形式にしてしまうと敷居が上がってしまう。しかし、デッキのカードを使用する形式ではコスト1のモンスターとコスト6のモンスターのダメージが変わらず、1コストのモンスターが相手でもわずか数ターンで半分以上のアドバンテージをとられてしまう等、展開の遅いデッキやコンボデッキなどが使用しにくい環境となってしまいがちになるデメリットもあります。

もちろん、そういった形式のTCGにはダブルブレイカ―(※13)や攻城2(※14)などの高コストモンスターの差別化や魔法カードなどによるフォローがあることも承知しておりますが、それでもライフポイント制と比べるとデッキの自由度が若干下がると開発陣では考え、ライフカウンターを使用する形式を取ることにしました。


Q6.【D】:運要素も絡んでくるライフブレイクについてお伺いします。これを導入した経緯は?

A6.【市】:ライフブレイクは当初一切考えていなかったんです。
というのも、TCGの面白さの一つは同じデッキを使ったとしてもプレイヤーの技量によって差が出ることが良さの一つであるという固定観念にも似た想いがありまして・・・
それで、実際にあるショップの方にプレイをしてもらったところ頂戴するご意見の中に『運の要素がほしい』という声が挙がり、運要素も戦略の一つに組み込める程度にどうにかゲームの中に組み込めないかと苦心し始めましたことがきっかけですね。
▲ファイア・ボール▲押し流し▲正攻法

【ライフブレイク】:戦局を変える逆転の一手。ゲーム開始時にデッキから4枚配置され、残りライフに応じて使用できる。めくったカードに「ブレイク」の文字があれば効果を発揮する。



次回はいよいよ10月27日に発売を迎えるスターターについて
プロデューサーに徹底インタビュー!
【DP×FoW企画第2弾】はこちら
第2弾ではハーフデッキプレゼントも開催中!

【注釈】
※1.株式会社ブシロードの人気TCG。惑星クレイを舞台に、個性豊かなユニットにプレイヤーが憑依(ライド)して戦う。
※2.シルバーブリッツの美少女TCG。バトルカードと5つのパラメーターを使用した戦いが特徴。
※3.株式会社ブロッコリーの新作TCG。正体不明の無数の敵「Z/X」を呼び出して戦う。9×9の盤面で戦う独特のシステム。
※4.株式会社バンダイのご長寿TCGガンダムウォーの続編。名シーンやMSをカードゲームで再現。
※5.人気RPG「FinalFantasy」を題材にしたTCG。株式会社ホビージャパンから発売。
※6.人気アーケードゲーム「三国志対戦」を元にしたTCG。株式会社セガから発売。
※7.株式会社ポケモンから発売の、国産初のTCG。進化やわざによる攻撃などポケモンの世界観を忠実に再現。
※8.人気コミック「遊戯王」から誕生したTCG。株式会社コナミから発売。
※9.ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社から発売の世界初のTCG。「山」や「森」などの土地から生み出した「マナ」というエネルギーを使って様々な魔法を唱えて戦う。
※10.既存のアニメ、ゲーム作品などのイラストやキャラクターを使用したもの。ヴァイスシュヴァルツ、プレシャスメモリーズなどが該当。
※11.オリジナルのキャラクターや世界観を使用したもの。Magic:the Gathering、Z/X -Zillions of enemy X、モンスター・コレクションTCGなどが該当。
※12.主に小学生など低年齢層をターゲットとしたもの。カードファイト!!ヴァンガード、ポケモンカードゲームなどが該当。
※13.デュエルマスターズの用語で、シールド(ライフ)を2枚破壊できる能力。3枚破壊できるトリプルブレイカーなどもある。
※14.三国志対戦TCGの用語で、城壁(ライフ)を破壊できる枚数を表す。「攻城2」なら2枚破壊。


(C)2012 Force of Will Co..Ltd. All rights Reserved.


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