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欲深き暴虐の帝国(リヴァース)

(1)
《狂戦将デュロック》はオルクス旗下の将軍のひとり。かつての六王国時代でもオルクスの元で働いたハイオークであり、悪逆非道で名を馳せた猛将である。
変色して赤紫になった皮膚、各所に見える身体の接ぎ傷。反魂の法で無理矢理現世に呼び戻された反動は極めて大きく、常人であれば身動きも取れないほどの激痛が常に全身を苛んでいる。しかし狂戦士と化したデュロックは、痛みを忘れたのか感じないのか、その動きが鈍ることはない。
(2)
欲深き皇帝オルクス。
古くは六王国時代、群雄割拠の時代に名を残す、暴虐の皇帝である。
なしえなかった世界征服の夢は、千年の後に。
秘術に禁術を重ね、オルクスは現世に息を吹き返す。
決して滅びることのない不死の身体として。
平和をむさぼっていた六門世界。
オルクスが野望を満たすのは簡単なはずだった。しかし、予想もしていなかった者――魔剣姫の存在が、彼の計算を大きく狂わせる。
魔剣姫との常識を遙かに超えた激戦は、無敵のオルクスの体躯に亀裂を生じさせた。そのひび割れは時とともに大きくなり、やがて看過できない傷跡へと変じていく。
何者にも恐れを抱かなかった皇帝は、再び訪れるであろう死を恐れた。
そこで皇帝は、一つの妙案を実行する。
己の真の名から、肉体の複製を作り出す古き儀式。そしてその肉体に己の魂を移すことで、肉体の滅びは乗りきることができる。
来たるべき宿敵との対決。
魔剣姫への秘策はすでにあり。
血みどろの玉座にて、皇帝は笑わずにはいられなかった。

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テーマ:バックボーンストーリー投稿日時:2014/10/08 18:06
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