(1)
その昔、『古代帝国期』と呼ばれた時代の末期。中原に覇を唱える大国、魔法帝国オーリリアに『白狼』の異名を持つ人間の聖騎士がいた。帝国に忠誠を誓って戦い、勝ち続けた彼に与えられたのは、帝国からの裏切りである。最愛の女性を殺され、戦場には捨て駒として駆り出され、儀式魔法の『滅びの雨』で敵味方もろとも虐殺さ れた。
己の犯した罪への悔恨。このままでは死にきれないという無念。そして魔道処置によりその身に注入された<魔> の因子。
様々な想いと要因が、肉体の死は許しても、魂に死を許さなかった。卓越した躰と果てなき絶望の成れの果てが―髑髏の騎士。魔界最強の剣士であり、誰もが恐怖するという究極のアンデッド。
彼の望みは、復讐を遂げた後、静かに朽ち果てること。 しかし、数百年の時を経て召喚術師の少女によって召喚された時から、彼の第二の人生が始まった。
(2)
天に架かった七色の橋。雨上がりの虹から零れ落ちる雫には精霊が宿っている。
《虹の雫の精霊》は地上に虹の欠片をもたらすスピリット。その欠片は、世界に『色』を与える力を持つ。まるで空に輝く七色の虹からひとつの『色』を掬い取り、筆で絵の具を塗るかのように。
(3)
かつてこの弓は持つ者に空を飛ばせ、無限の射撃を許したという。現代ではその特異な魔力も薄れ、装備者の肉体と魔力を増強させる程度となっているが、『射かけるもの』としての称号を持つ者に与える魔法の品として扱われている。
(4)
六門世界ではありふれた、しかし旅人には必須の魔法の道具。
あらゆる特異な力を封じる札。
あらゆる物質を塵と化す粉。
あらゆる魔力を吸収する巻物。
道行く冒険者のザックの中には、間違いなくこれらのアイテムが詰め込まれているだろう。
(5)
《サキュバス》は人間に淫夢を見せ、精気を吸い取る女性の悪魔。一方、《ワイト》は鍛え上げた者の物理的な力を吸い取る。《ワイト》によって肉体の力を、《サキュバス》 によって精神の力を吸収された者の末路は、ただ干乾びて果てるのみである。
(6)
天界の使者にして闘争に長けた種族、戦乙女―ワルキュリア。彼女たちは『魔』を滅することを至上の命題と考えている。
《ワルキュリア鎮魂隊》は弔いの鐘で死を悼む天上の祭司。厳かな鐘の音は嘆き悲しむ者の心を癒し、闇に属する者の心を討つという。
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テーマ:バックボーンストーリー | 投稿日時:2014/05/09 08:16 | |
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