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アポカリプスの魔剣(エレメンタル)

(1)
謎のぬいぐるみであるモンブランには、いくつものスペアがあるという。たとえボディが滅びようとも、スペアに自身を転移させる術を持っているらしい。
このたびの戦争に対し、モンブランは無数にあるスペアにも役割を持たせた。性能は本体に及ぶべくもないが、モンブラン七不思議のひとつ「不思議なポケット」の亜流版を持つ。魔剣専用に特化して改造されたそれは、汎用性を失った代わりに一芸に秀でた驚異の技術。
またこれらスペアと本体の間には、召喚術師の精神の糸に似たつながりを持たせることもできるらしい。この技術が完成した暁には、すべてのスペアと本体の切り替えが可能になる。
ぬいぐるみのウワサをすると、モンブランがやってくる。そんな日も近くやってくるかもしれない。
(2)
『スケルトン』は、魔術によって人骨に疑似の魂を宿らせた髑髏の兵士。
そのうち《スケルトン・メイジ》は、烙印魔法に酷似した力を操ることのできるスケルトンの魔法使い。
味方の魔力を強制的に引き出し、対象が望むと望まないとに関わらずそれを物理的なパワーに変換してしまう。
結果、対象は強大な力を得ることができるが、暴走の果てに自滅してしまう恐れもある、諸刃の業である。(3)
《シャドウ・ディメンジョン》は空間を切り裂き、そこから暗黒を流出させる呪文。
溢れ出た暗黒は渦巻きのように周囲を吸い込み、存在の一部を異次元の彼方へと転移させてしまう。
亀裂の向こう側から除くは、おぞましき闇の目。吸い込まれた存在がどこへ行くのかは、誰も知らない。
(4)
遡ること数百年。
《妖精騎士トリスタン》はエルフ、ドワーフ連合軍にて、妖精騎士たちを率いた隊長の一人であった。
敵対するは六王国時代にあって最も人間と対立していた《欲深き皇帝オルクス》。
トリスタンの部隊は不幸な事件により全滅してしまうが、 「こんなところでは死にきれない」というその無念が、彼の魂を消滅から免れさせていた。とある黄金熊の技術によって。
そして現在、オルクスは再び世界を手に入れようとしている。
誇り高き妖精騎士の魂はそれを許すことあたわず。魔剣の契約に従って現界し、魔剣姫とともに欲深き皇帝に対峙する。
(5)
今とは違う世界、今とは違う時代に、『霧の都ベルヴィオン』という、美しい王女が治める都市があった。
かつてドラジェの元に集いし騎士たちを、モンブランは縁の都の名を取って『ベルヴィオン隊』と命名した。
彼らの力が必要となった今、《冥剣ブラックファントム》の力により、精鋭たちが現界。
黒いクロークを纏った「影の騎士」として、再びドラジェのために戦うこととなる。
(6)
この世界ではないどこかに、無数の魔剣が突き刺さっている地があるという。特異な元素の吹き溜まりとなっているその場所では、行き場のない魔力が凝縮されて常に魔剣が産み出され、そして崩れ去っている。
観測する者が誰一人いなくとも、昼が来て、夜が来る。目撃する者が誰一人いなくても、世界の終わりは訪れる。
(7)
《ベルヴィオンの魔剣士》は、一流の剣士にして魔法使いであった。生前の腕前通り、剣戟と魔法の双方を織り交ぜた戦法を得意とする。
《ブラッド・クロス》は対象に呪いの十字を刻印し、生け贄に認定するという恐怖の呪文。刻印された血の十字架には無数の悪霊が吸い寄せられ、対象を死に誘う。
(8)
《魔剣姫ドラジェ》の持つ『黙示録の魔剣』には、数多の魔剣が封じられている。
壱ノ封印を解除したドラジェが呼び出したのは、『黙示録の魔剣』のオリジナルとなった波打つ刃の赤き魔 剣・レーヴァテイン。レーヴァテインは数ある魔剣の中でも最も威力が高く、その剣閃は魔力をも切り裂く。
ただし力の代償として、封印を解除するたびにドラジェは眠りにつくこととなる。
ドラジェが禁断の弐ノ封印を解除する時は、世界が破滅する時か、それとも―
(9)
《黒狐ムラクモ》は、呪いの妖刀に憑かれたフォクシア。生きながらにして死んでいるという、呪われた身体になってしまった。
元々フォクシアの中でも異色の部隊・妖刀忍軍を率いる実力者であった上、妖刀の魔力により身体能力が大きく向上。
運悪く彼女の部隊に遭遇してしまったら、生きて帰るのは至難の業。
今の彼女がフォクシアのために戦っているのか、それとも殺戮を楽しむために戦っているのか―彼女の胸の裡は、誰も知らない。
(10)
《冥剣ブラックファントム》はドラジェが持つ『黙示録の魔剣』を元に量産された模倣品。
‘魔’のエレメントが凝縮された呪いの魔剣であり、『冥剣』の名の通り朽ち果てし者たちを冥府より呼び寄せる力を持つ。
持ち手の望む形に変形できるため、死者たちは生前の力を十二分に発揮することができる。

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テーマ:バックボーンストーリー投稿日時:2014/04/04 09:26
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