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炎のラビリンス(エレメンタル)

(1)
雄々しき角を持つ、凜々しき力の一族。屈強な肉体こそが彼らの誇りであり、彼らたる証である。
ミノタウロス。
場所によっては「牛頭」とも呼ばれる、火属性を象徴するかのようなデミヒューマノイド。
《牛魔王ミダス》はそんなミノタウロス、迷宮の一族の王の一人。ひときわ巨大な体格を持つ、力にあふれる偉大なる王。仲間のミノタウロスを片手で掴み、そのまま投げつけるほどの筋力を持つ。
ミダスにとって爆殺王の一族との戦いは一族を挙げての「聖戦」に等しい。そのため、ミダスの一族は「激昂」の意味を持つ深紅の衣装を纏って争いに参加している。
(2)
赤峰山脈の地下深くには『炎のラビリンス』と呼ばれる場所がある。その広大な迷宮には、ミノタウロスの一族が棲息している。
ミノタウロスたちはかつて《灼熱の王ベリアル》を祀っていたが、ラヴァーたちと遭遇した際に神像ともどもベリアル信仰を奪われてしまったという過去を持 つ。
怒り狂った「爆殺王の一族」は、神像を奪還すべく、ラヴァーの一族と刃を交える。その戦いは、やがてオルクスの野望に巻き込まれてゆく。
一方、これも天命と受け入れ、炎のラビリンスに残った一族が「迷宮の一族」である。比較的温和な迷宮の一族であったが、とある呪いが彼らを戦場へと駆り立てていくことになる。
(3)
《欲深き皇帝オルクス》が世界を支配下に置かんと暴虐の行進を始めてから間もない日。
さらなる戦力増強のため旗下に加わるよう、ミノタウロスにも命令が届く。しかし、迷宮派のミノタウロスは静観を決めこみこれを拒否。怒ったオルクスは、迷宮派のミノタウロスに弱化の呪いを振りまいた。
それは猛牛の姿を失わせ、代わりに女人の姿を押し付ける変貌の呪い。自らの筋骨隆々とした肉体を誇りとするミノタウロスに取って、脆弱な人間の女の姿にされることはこの上ない屈辱である。
呪いはまだ迷宮の上層部に住んでいたオズボーの一族にしか届いていないが、ミダスの一族が住む階層に届くのも時間の問題。
爆殺王の一族が嬉々としてオルクスに協力したこともあり、迷宮の一族はオルクスに敵対する勢力である人間たちに力を貸すことを決意する。
(4)
クリムゾンは「火」のエレメントの影響が強い六門世界南方に生息する巨大な蟻。別名「紅蟻」とも呼ばれ、頑丈な真紅の甲殻を持つ。
地下に住むクリムゾンは、ミノタウロスとの親和性が高い。大昔は争っていたという記録もあるが、長い時間をかけて、お互い必要な関係となったと言われている。今となっては、炎のラビリンスにとっても欠くことのできない、第二の種族である。
《キング・クリムゾン》は、自分達では勝てない相手に対峙した時にのみ産まれてくる戦王蟻。蟻の王たるキングを旗頭に紅蟻たちは敵に突進し、乱戦の中で相打ち上等で敵を討つ。無数の蟻にたかられたならば、ドラゴンでさえも倒れないことは困難である。
《クリムゾン・ハート》は、世界に大異変や大災害が発生する時にのみ産まれてくる皇帝蟻。ハートから溢れ出るフェロモンによって、他の蟻たちは命を賭して皇帝を守る。蟻の群れに守られたハートを倒すのは、熟練の冒険者を以ってしても至難の業。
これらの紅蟻特別種がともに産まれてくる状況は、世界の危機を端的に証明するものと言える。
(5)
女王の護衛を務める将軍蟻。戦を仕掛ける時の隊長的な役割であり、さほど知能が高くないと言われる紅蟻の中でも指揮官を担う優秀な個体。大群を率いるほど自身も強くなる性質で、単騎の戦闘力は並みのドラゴンをも凌駕する。
(6)
巨大な体躯を持つ、偉大なる女王蟻。その巣のすべての蟻の母なる存在であり、卵を産んで巣の個体数を増やしている。驚くべきことに、時には屍から個体と酷似した蟻が産まれてくることもある。禁忌の儀式呪文を用いてさえ死者の蘇生は容易ではないため、その産卵のメカニズムは謎につつまれている。
(7)
ミノタウロスは独自の文化で武器や楽器を作り上げる技術を持つ。
《牛頭鬼のトマホーク》は2本の対になっている戦斧。手に持って使う斧ではなく投擲用の斧であり、ミノタウロスだからこそ使いやすい工夫が至るところになされてある。
《猛牛のバトルドラム》は戦士たちの士気を上げるための戦太鼓。雄々しい牛鬼が奏でる荒々しい音色は、ミノタウロスのみならず味方全員の戦力を向上させる。
(8)
《クリムゾン・ガード》は数ある紅蟻の中でも特に固い外殻を持つ重装蟻。時にはその身を以って他の蟻の盾となり、またある時はその強靭な前脚で一撃を加える。
《ミダスの次元回廊》は炎のラビリンスの奥深くに存在する、牛魔王ミダスの間へと続く回廊。迷宮のごときその造りは、「無限に続いているのではない か」「異次元に迷い込んでしまったのではないか」と踏み入った者を不安にさせる。

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テーマ:バックボーンストーリー投稿日時:2014/03/18 12:26
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