(1)
天使。それは人間たちにとって、『聖』なるものの中で最も上位に位置づけられる存在である。ただし、天使たちは滅多に天界から降りてくることがないため、 ほとんどの人間は伝説と伝承によってのみ、天使について識ることができる。
《太陽を睨む天使》は、二対四本の腕を持つ屈強な天使。悪を許さぬ正義の使徒たる彼は、天使の中でも比類なき破邪の力を持つ。彼の放つ『太陽の槍』はあらゆる悪を討ち滅ぼし、浄化すると言われている。
(2)
人間たちにとって、法と秩序の象徴としての意味合いが強い天使の中でも、『戦天使』は比較的よく知られている。文字通り前線にて戦う天使たちであるため、彼らに守られた人間も多いからだ。
《戦天使サンダルフォン》は随一の戦闘力を持つ、光と黄金の戦天使。彼の現れる戦場には浄化の雨が降り注ぎ、味方に力を、敵に災禍を与えることとなる。(3)
夕暮れ時の空には、天使の軍勢がよく映える。それは神話の時代に起こったと言われる大戦争『神々の黄昏』に通ずる所があるのだろうか―
《マスティマ》は、天使の軍団を率いる大いなる存在。驚くべきことに、外観はかの『裁くもの』によく 似ている―というよりも、『裁くもの』が造られた時期を考えれば、《マスティマ》がそのモデルになったと考える方が自然である。
装備も、翼も、巨大さも、すべてがその根拠となりうるが、当然のごとくそれを証明できる者もいなければ、照明できる者も残ってはいない。
(4)
『戦乙女』は、戦天使と並ぶ天界からの使者。『ワルキュリア』とも呼ばれる彼女たちは、『破魔』を至上 の命題に掲げており、『正義』の戦天使とは似て非なる存在である。
《ワルキュリア採魂隊》は魂魄を司る戦乙女。死を暗示させる巨大な黒烏に騎乗しており、魂を狩る大鎌を 手に天から降りてくる様はさながら麗しき死神。
魂を奪える相手は彼女たちより下位の存在のみであるが、あらゆる命を摘むことのできる『採魂の女神』が、採魂隊を率いていると言われている。
(5)
《戦争の女神モリガン》は戦場を駆けて悪を滅する戦の女神。数多の女神に中でも最も多くの戦をこなし、最も多くの悪を討ちとってきた。
彼女の発する聖なる後光は、《戦天使サンダルフォン》の降らせる浄化の雨を局所戦闘用に凝縮したかのような効果を持ち、こと自らの赴く戦闘においては自身を守る結界のごとく作用して彼女の不敗神話を守っている。
戦争を愛し、戦争に愛された血塗られた女神―モリガンのことをそう呼ぶ者もいる。だが、彼女は一度たりとも戦に喜びを覚えたことはない。卓越した剣の技量と殲滅の業によってのみ、自らの使命を果たすことができる。他に術も行き場もない以上、戦勝後の彼女は、次の戦場を求めるのである。
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テーマ:バックボーンストーリー | 投稿日時:2014/03/12 21:18 | |
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