DuelPortal トレーディングカードゲームコミュニケーションツール

「テーロス」ブロックの完結エキスパンション。
「ニクスへの旅」がいよいよ発売！



舞台は引き続き神々の守る次元「テーロス」。
《太陽の勇者、エルズペス》の物語…


《エルズペス》は疲れ切っていた。
生まれ故郷の次元はファイレクシアに侵攻され、第二の故郷と決めた「アラーラ」でも、「普通の人間」として平穏に暮らすことはできなくなってしまった。
「ミラディン」が故郷の仇、ファイレクシアに侵略されつつあることを知り、「ミラディン」へと向かった。
新たな仲間達と共に戦い抜いた《エルズペス》。
しかし「ミラディン」を守ることはできず、仲間も失った。

戦いもなく、平穏無事に暮らすことを望んでいた《エルズペス》は、過去に一度訪れたことのある次元「テーロス」へとやってきた。
神々に守られたここならば、きっと新たな故郷となるだろう。そう思っていた。
しかし《エルズペス》の苦難は続く。
襲ってきたハイドラをただ一人で討伐したことにより、神《ヘリオッド》の注意を惹くこととなった。
「テーロス」でも《エルズペス》は、戦乱に身を投じることとなる。
ミノタウルスの大軍による包囲を破るべく、《エルズペス》は人類の軍勢を率い戦った。
多大な犠牲を出しはしたが、《エルズペス》達は勝利した。
しかし、その勝利の宴は《ゼナゴス》が神となる引き金を引いてしまった。
新たな神の顕現を許せなかった他の神々は、《エルズペス》にその責任を負わせ、人類への報復を宣言した…



《エルズペス》は、助けに駆け付けた旧友でありプレインズウォーカーの《アジャニ》と共に世界の果てを目指す。
そこには『神を殺す』方法を知るという神、《クルフィックス》の神殿がある。
故意ではないとしても、自らの引き起こしてしまった事に決着をつけるため、《エルズペス》と《アジャニ》は「ニクスへの旅」に出発する。

▲《英雄達の結束》

そしてついに《エルズペス》と《アジャニ》は、神となった《ゼナゴス》と対峙する。
正に神殺したる強大な武器《神送り》を手にした英雄《エルズペス》。
平穏無事に暮らすことを望む彼女は、世界を救うという究極の重荷を背負い戦う。

▲《神討ち》	▲《倒れし神の宴》	▲《神送り》

…《クルフィックス》は知っている。
「テーロス」次元と、神々の起源の真実を。
そして、『神を殺す』ために払わねばいけない代償がどれほどのものかも…

▲《凱旋の間》	▲《クルフィックスの洞察力》

▲《英雄の導師、アジャニ》

・《アジャニ》の旅
《アジャニ》は故郷の次元「ナヤ（アラーラの断片の１つ）」を懐かしんでいた。
ここ「テーロス」は、５つの断片が１つとなり、変わってしまう前の故郷によく似ている、と感じた。
気に入らないのは、強大かつ不老の存在、“神”に守られているということ。
世界を守ることができるほどの力であれば、世界を破壊してしまうことも容易い。
そして“神”と云えど、そうしないという保証はないのだ。

▲《全希望の消滅》

《アジャニ》は“神”に対して良い思い出がなかった。
「ナヤ」で“神”と崇められていた存在は、ただ大きく強いだけの知性無き獣、ビヒモス達だった。
そしてまさに“神”のような力を持った最古のプレインズウォーカー、エルダー・ドラゴン《ニコル・ボーラス》。
全盛期の力を取り戻す、という身勝手な目的のため、《ニコル・ボーラス》は何世紀もの間、「アラーラ」の各断片を裏から操っていた。

それでも《アジャニ》は「テーロス」の神々の力と威厳を否定することは出来なかった。
「偉大な精神が見守ってくれているという考えは心が安らぐ。」
そう言った《エルズペス》の考えは正しかったのかもしれない。そんなことを考えていた。

「テーロス」で旧友を尋ねる旅の途中、《アジャニ》はふと夜空を見上げた。
夜空一面に繰り広げられる光と色の競演。
キラキラと輝く星座が、神々や神話の英雄達の物語を描き、紡ぐ。
その「テーロス」独特の美しい光景は、その夜にはなかった。
星も輝かない虚空が広がっていた。
一体何が起こったのだろう。
そして《エルズペス》はこれをどう考えているのだろう。
《アジャニ》の思考はいつも《エルズペス》へと戻っていく。

《アジャニ》は《エルズペス》を探していた。
《エルズペス》が金属次元「ミラディン」へ向かったことは知っていた。
そして、「ミラディン」が新たなるファイレクシアへと成り果てたことも知っていた。
《エルズペス》の安否が心配でしょうがなかった。
だが《アジャニ》は希望を持ち続けた。
《エルズペス》はきっと生きている。
世界が死に、空が闇の覆われようとも、常に希望はあるのだから。

▲《オレスコスの速爪》

・旧友との再会
道中《アジャニ》はレオニン（ライオンの顔を持つ獣人種）の知り合いと出会い、レオニン最大の居住区オレスコスへと案内された。
オレスコス、王の間。
その大広間中央の焚き火を囲む者達の中でも、取り分け身体の大きいレオニン。
《アジャニ》の姿が目に入ると、彼は立ち上がった。
レオニンの中でも背の高い《アジャニ》。
《アジャニ》は自分よりもさらに背の高いレオニンを知っていた。
記憶の中のひょろ長い彼は、今や幅広の肩、自信に満ちた鋭い風貌と豊かに流れる鬣を備えていた。
「ブリマーズ、久しいな！」
自分を見上げる《アジャニ》に彼は轟く声で答えた。
「今や我は、ブリマーズ王なるぞ。」
沈黙が流れ、聞こえるのは焚き火の弾ける音だけだった。
しばらく見つめあった２人のレオニンは、同時に吹き出し、抱き合った。
「『陛下』とお呼びすべきかな？」
若き王の腕の太さに気づきながら《アジャニ》は言った。
「《ブリマーズ》で構いません。ですが焦ったでしょう？」
「わりとな」
それから２人は焚き火を囲み、肉を頬張りながら他愛もない話を沢山した。

「戻ってくるのもいいものだな。」
《アジャニ》の言葉に《ブリマーズ》は笑って言った。
「ですが、このために貴方は戻ってたのではない。何か目的があって来たのでしょう。黄金のたてがみのアジャニのやり方は覚えています。」
《アジャニ》も笑って答えた。
「私のことをよく知っているな。いつの日か、ただ友に会うためだけに来ることもあるかもしれない。それは旅をしてくる価値のあることだ。
だが今回の場合、君の言うことは正しい。私は君に助けを求めに来た。友人を探している。」

・『太陽の勇者』の物語
《アジャニ》は、《ブリマーズ》に紹介された人間の歴史家を訪ねた。
最近交易商と話をした彼なら何か知っているかもしれない、ということだった。
彼はレオニン達に物語を語り聞かせているところだった。
『太陽の勇者』の物語、「テーリアス」。
レオニンの間でも有名な女勇者の大活劇。
《ポルクラノス》を撃退した女勇者の物語が終わり、レオニン達が感想を囁きながら散ったあと、《アジャニ》は歴史家に話しかけた。

交易商から、新しくやってきた者について聞いていないか訪ねたところで、妙なことを言われた。
「勿論聞きましたとも。彼らが語った物語は、たった今あなたが聞いたそれ、なのですから。」
この男は冗談を言っているのだろうか。
《アジャニ》は言葉を続けた。
「私は友を探しているのです。『太陽の勇者』ではなく。」
「女勇者はあなたのご友人ではない、とお考えですかな？」
《アジャニ》はそれに答えた。
「私は以前ここに来た時も、「テーリアス」の物語を聞きました。ケンタウルスから訓練を受け、レオニンと共に生きた女勇者の物語です。私の友は今生きていますし、「テーリアス」の女勇者には当てはまりません。」
歴史家は質問を重ねた。
「あなたは「テーリアス」が、ただ一人の人物についての話であるとお考えですかな？」
《アジャニ》は深い溜息を付き、答えた。
「ええ、そうです。もし私が誤解をしているのでしたら、どうか説明してください。」
「「テーリアス」は《ヘリオッド》神から授与された称号なのですよ。「テーリアス」は彼女ら全ての物語。最近では…《ポルクラノス》を倒した女性の…」
ある言葉に引っ掛かりを覚えた《アジャニ》は、歴史家の言葉を遮った。
「最近？最近とはいつのことです？」
その答えに《アジャニ》は目を丸くした。
「とても最近。神々が不在の間、一ヶ月前か、それよりもっと…」
ここ「テーロス」では恐ろしい速さで事件が歴史に、そして歴史が神話になってしまうのか！
「《ポルクラノス》を屠った後、女勇者はミノタウルスの軍勢に包囲された「アクロス」で目撃されたと聞いております。しかし私はその話をまだ語るつもりはありません。どう終わったのか、私はまだ知らんのですからな。」

▲《復仇》

「感謝します。本当に助けになりました。」
《アジャニ》は確信していた。
「テーリアス」の物語の登場人物こそ、『太陽の勇者』となった《エルズペス》だと。
どうするつもりかと訪ねた歴史家に、《アジャニ》は答えた。
「彼女を見つけ、力になります。彼女が望むのであれば。」
歴史家は微笑んだ。
「確かに、女勇者の傍らには常に友がいるものですからな。」

▲《アジャニの存在》

・「星座」
新能力「星座」は「《自分自身》か他のエンチャント１つがあなたのコントロール下で戦場に出るたび～」という誘発条件を持つ能力だ。
「テーロス」で「星座」が輝くのは、夜の世界ニクスを満たし地上に顕現する神自身やその眷属、または神の力の産物たる「エンチャント」である。
そのため「星座」能力を持つカードは、「クリーチャー・エンチャント」か「エンチャント」に限られている。

▲《空封じ》	▲《戦慄運びのランパード》	▲《炉生まれのオリアード》

エンチャントを唱えるとカードを１枚引く、という「エンチャントレス」で古くからのプレイヤーにはお馴染みの能力が調整され能力語になって戻ってきた。
「星座」の輝きはカードを引くだけではなく、ライフを得たり、トランプルを得たり、ダメージを与えたり…と様々。
デッキの多くをエンチャントカードにすることで、使うカードのほとんどが「一粒で二度おいしい」状態にすることも可能。
過去のカードとも組み合わせ、色々とコンボが出来そうな能力だ。

・「奮励」
もうひとつの新能力「奮励」は「《自分自身》を唱えるためのコストは、２つ目以降の対象１つにつき（マナコスト）多くなる。」というテキストを持つ。
「奮励」とは「気力をふるい起こして、努め励むこと」。
マナを注ぎ込めば注ぎ込むだけ、効果の対象を増やすことができる。

▲《難局》	▲《力による操縦》	▲《自然からの武装》

「奮励」で多くなるマナコストは追加コストとなるため、唱えるためのマナコストを下げるカードで下げることができる。
また『対象』を取る呪文のため、「英雄的」との相性も抜群。
英雄達を奮励させ、勝利を掴み取れ。

「テーロス」そして「神々の軍勢」で登場した能力も引き続き登場。
研ぎ澄まされた能力を堪能して欲しい。

▲《惑乱のセイレーン》	▲《黄金の呪いのマカール王》	▲《燎原の火のケルベロス》

ストーリー上では好き勝手に振る舞い、人類への報復を宣言したテーロスブロックの神々。
そんな彼らからの素敵な贈り物がこの「ニクスへの旅」には含まれている。
その内容は「テーロスブロックの５柱の大神、及び１０柱の小神、全１５柱（枚）が１パックに入っている」というもの。
リミテッドイベントで引いてしまった！１５枚神なんてどうやって使ったらいいんだ！という場合には必ず主催者かジャッジを呼ぼう。
ひとしきり周囲に見せびらかしたあとは、そのゴッドパックのことは一旦忘れて、新たに受け取った通常のパックでイベントを続けることができるのだ。

▲《勝利の神、イロアス》	▲《彼方の神、クルフィックス》	▲《通行の神、エイスリオス》

▲《嵐の神、ケラノス》	▲《苦悶の神、ファリカ》

「テーロス」ブロックついに完結！
マジック：ザ・ギャザリング「ニクスへの旅」は本日発売！



マジック：ザ・ギャザリング 日本語 公式ウェブサイト
マジック：ザ・ギャザリング 公式グローバルサイト