カード・ブランチ　金山店 のブログ

新年明けましておめでとうございます。

カード・ブランチ初代店長の佐々木です。
今は、たまーにお店の仕事を手伝っていたりします。
お店にいる不審人物は誰だと思っていたお客様方、たぶんそれは私です。
たまにお客様がお店のスタッフに「あの人、誰？」と聞くそうですが、
なぜか誰もきちんと答えてくれないくらい忘れられている過去の人です。

今年の年始の挨拶は、DuelPortalToCaGeのショップブログをお借りします。
（TOPの専用の枠に表示されるようになってるので）

カード・ブランチは、本山店で4年、金山店が丁度2年経過する頃です。
昔からあるように思われがちですが、カードショップとしては、まだ若い方だと思います。

去年は全国的にカードショップがものすごく増えました。
カードゲームのインフラがすごい勢いで伸びています。

本山店を作った当初の名古屋のインフラの弱さが嘘のように、
名古屋市内でカードゲームを遊ぶのに苦のない環境になってきています。

一昔前とは比べ物にならないくらい表に見えるユーザーが増えているのを実感しています。
TCGタイトルもDuelPortalのランキングを見てもわかる通り、数多くのタイトルがあります。

これだけ多い選択肢の中で、ここ数年でカードゲームを始めた方の多くが選んでいるタイトルは、
「ユーザー人口の多いもの」だったように思います。

逆に、TCGをやり込むコアな層は、減った印象すらあります。
（たぶん絶対数は変わっていなくて相対的に少なく見えるだけだとは思いますが）

コア層に支持されていたカードゲームは、軒並み衰退傾向にあります。
それはこれだけ増えたインフラ（ショップ）で、扱ってもらえないタイトルになっているということです。
扱ってもらえないというよりは、扱いにくい商品、になってしまっているんだと思います。

DuelPortalToCaGeの中には、自分たちの力で盛り上げていくんだ！、という古き良きカードゲーマーさんたちがたくさんいます。

が、残念な話、なんでもサポートするぜ！っていう古き良きTCG専門店は減っています。
カード・ブランチも、なんでもサポートするぜ！って言って作っておきながらも、
現実（商売）という壁に、断念せざるを得ないタイトルってのがあります。

TCGメーカーは基本的に昔とそんなに売り方は変わっていないんですが、
ショップとユーザーが商品を見る目はどんどん変わっているんですよね。

TCG乱立時代を知っている方たちはよくわかると思います。
（今もTCG乱立時代に突入しそうな雰囲気が少しあります）

TCGは「手を加えて育てていかなければ売れない商品」と「置いておくだけで勝手に売れる商品」
の2パターンがあります。

黎明期には、ユーザーがみな冒険者だったので、どんなタイトルでもとりあえず触ってくれたおかげで
コア層が形成されて今に至るのではと思っているのですが、
今は、お店自体が猛プッシュかけてようやくなんとか、というレベル。

新規TCGに対する敷居はすごく上がっています。
その上、商売で考えたら「置いておくだけで売れる」方がいいに決まってます。

広がったインフラは、市場の商品をゆるやかに淘汰しはじめています。
ビジネス先行で広がったインフラですから当然です。

でも古き良きカードゲーマーの皆さんは「いっしょにTCGを育ててきた」人たちだと思っています。
お店のオーナーさんたちは、その人たちのサポートがしたくてお店を作ったのだと思います。

ただ最近、カードゲーム文化、カードゲームコンテンツに対し一生懸命取り組んできたこういった
オーナーさんたちの努力をむげにするお客様も増えてきました。

残念な話ですが、市場が拡大し歴史を知らない人たちにとって、どこにでもあるのが当たり前に
なってしまった以上仕方がないのかもしれません。通販でも買えますしね。

コンテンツを育てていく環境が失われつつあること、またそれの環境を自ら壊していくメーカー、
こんな流れの中でTCG専門店は「なににこだわり」「なにを目指すべきなのか」を、
お客様といっしょに考えていきたいと私は思っています。

カード・ブランチの成長を願ってご利用頂いている数多くのお客様がいることには、
感謝しきりなのですが、その方たちにとっての良き専門店であり続けるためには、どうしていくのが
一番いいのか。

今年もTCG界隈は大きな動きがありそうですから、
そんなことをえんえんもんもんと考えながらの2011年のスタートです。

カード・ブランチもTCG専門店としてのプライドがありますから、
皆さんにとって最高のショップであることを目指し続けたいと思います。

だらだらと長くなってしまいましたが、
今年も、カード・ブランチ本山店・金山店、両店をよろしくお願いいたします。

今年も、皆さんの多くの笑顔に出会える年になりますように。